【赤の少女と白い虎】 13夜. 禁術の書
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わたしは生まれてすぐに、ある人の元に預けられてね。
そこでは多くの子どもたちが、その師のもとで
世界のありようを学んでは旅立っていった。
その中でね、わたしは落ちこぼれもいいところだったんだよ。
星とも、風とも、石とも、花とも。
鳥ともうまく話せずにいた。とても長くだ。
まわりの子がどんどん上達してゆく中で、
自分だけが取り残されていく惨めさをいつも味わっていたんだよ。
2歩も3歩も出遅れ、その差は開