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うつ×ADHD×東大受験 53 息子のマイペース受験記 東大発表前日

高3の夏休みにうつ・ADHDと診断された息子。センター試験直前に親子で向き合って話をしたことで症状が改善したが、間に合わず宅浪することに。そして共通テストは目標達成。理科大に合格するも東大は落ちたとの感触。失敗した慶應には合格しており、横国と悩み慶應に決断。落ちたと思いつつ東大の発表まではソワソワしながら散歩して過ごし、受験中に聞けなかった話を聞き出した。そして発表前日を迎える。今回は日記から。

3月9日(火)東大発表前日

タローはここ数日起こしてもなかなか起きられない。そして最初にいうのが
「あと(東大発表まで)25時間15分」など、いつでも頭の中でカウントダウンしている。緊張するらしい。
「あーあ、受かっていたらいいなー。でも確率は低いな」

私もだめだった時に備えて、書類を記入したり振込用紙を準備したり、慶應の手続きを振り込む寸前のところまで進める。慶應の手続き書類の提出期限は3月12日なので発表の日にしないといけないわけではないが、やっぱりだめだったかーと思いながら手続きすると間違えそうだから。

授業料は後期の横国の結果が出てからでもいいけれど、心を決めたのなら早く入学の説明書類をもらえた方がいいので、迷った末前期のみの結果待ちにする。

明日で本当に進学先が決まる。今なら、まだ東大生になる可能性もあって、明日の結果しだいではそれがなくなるかもしれない。そう思うとひっくり返せない砂時計の砂がもう少ししか残っていないような、今が大切でいとおしい時間に思えるし、時が過ぎるのがさびしい気もする。とはいえいつまでもこの宙ぶらりんではたまらない。

あまり夢みたいなことを考えないようにしてきた数日間だったが、ひとり入浴していると、急にそれではもったいない気がして、受かっていた時のことを少し空想してみた。

親せきが喜ぶ姿。
タローの先生が驚く姿。
何よりタローがうれしくて絶叫するのをヒヤヒヤニヤニヤ見ている自分。

なんだかマッチ売りの少女がマッチを擦って夢見てるみたいだなと思った。

自分の息子が東大に入るなんてなかなか見られない夢、2年間も楽しませて
くれたんだな。楽しい夢だった。

どうもありがとう。

発表がこわいような、楽しみなような・・・いずれにせよ、慶應は教育もよさそうなので、進む大学に満足した状態で受験を終われることに感謝。


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