訪問看護師というお仕事/余命宣告された訪問2日後
余命宣告うけて2日後の訪問
部屋に入ると昨日とはなんとなく違った様子が目から通して体全体に感じるのがわかった。
一昨日まで家中歩けていた本人がコタツに入り座布団の上で横になっていた。
頬はこけており、目はうつろ。
起きなくても良いからという私になんとか力振り絞ってむくっと起き上がる。
背筋がはっていた背中は丸くなっている。
お茶がむせてしまう。というお父さんにトロミ買った方使い方教える。わたしがトロミつけたジュースをかき混ぜ棒でぐるぐる混ぜてると、本人、妻と共にじーっと子供が見てるような眼差しで私の姿を見る。
はい!出来上がり!飲んでみて!
うーん。ちょっとドロドロやなあ。ちょっとお茶足すか!
一緒に作ったトロミ入りのお茶。
そこに温かさを感じる。ちょっとした特別なことはない一場面そこに溢れる愛を感じていた。
体ふこうか?お父さん。
最初は遠慮がちなお父さん。
もう一度尋ねると、よっしゃ拭いてもらお。
温めたタオルを背中に当てる。
きもちいい〜!
日に日にできることが、減っていく自身のことを気付きながらそれでもいまを懸命に生きている本人。
体を拭いた後、純粋でキラキラ輝いた笑顔が私の頭の片隅でずっと残っている。