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夏と四畳半にまつわる回顧録

 ここ数年、もしかするとここ10年ほどで、昔懐かしい「あの名作」が何かしらの形で復活を遂げることもさほど珍しくなくなった。  また作品と作品が時には制作会社の垣根を越えてコラボするようなことも、昔ほど驚かなくなってしまったように感じる。  そんな中、自分にとって、とても個人的に、飛び上がるほど嬉しく驚くべき作品があった。「四畳半タイムマシンブルース」である。  この作品は縁あって「サマータイムマシンブルース」と「四畳半神話大系」の2作品が交わった、奇妙な作品であった。自分に

    • 20年後のおジャ魔女どれみ

      なにから綴るべきでしょうか。去年の冬、一気見しました。 ずーーっと気にはなってるけどなかなか手を出すに至れない作品ってあると思うんですが、俺にとってそのひとつが「おジャ魔女どれみ」でした。 元々は20周年記念映画が気になっていたのでそのために序盤だけでも見とけばいいかなくらいのモチベだったんですが、気が付けば一か月半くらいでテレビシリーズ4年分+OVA13話を見ていました。 自分に向けての備忘録的な意味合いも込めて、おジャ魔女のことを書いていこうかなと思います。 『お

      • 飛行技術

        好きなタイトルのひとつに「東方project」という作品群があります。実際に遊んだのは一作品だけなのでシリーズを通してのことはよくわかりませんが、とびぬけて大好きなのは主人公博麗霊夢の「空を飛ぶ程度の能力」という一文でした。 飛ぶための装置も何も身に着けていない彼女がなぜ空を自由に飛べるのかといえば、重力に囚われないからで、それはつまりあらゆる決まり事や常識、法にとらわれない彼女の自由さ、その彼女を中心人物に据えてしまう架空の舞台「幻想郷」の無責任な在りようを表しているよう

        • ホームランバット

          ポリアンナという本が届きました。この本はMOTHERというゲームへの、たくさんの人たちの寄せ書きみたいな本です。 創作する側に立つ人に刺さりやすい作品というものが世の中にはたまに転がっていて、MOTHERもそのうちの一つなんだろうなと思っています。 たまに思うのですが、俺は18のときにmoonに出会ったからこうなったのであって、あのときにリンダキューブ アゲインに出会うかMOTHERシリーズに出会うかでその後の人生は変わってたんだろうなって思います。 作り手のワガママや

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          二年

          二年経ちました。大学を中退し地元に戻りフリーターになってから二年が経ちました。 その二年は長く苦しいものでしたが中身がなく、それ故に振り返るとあっという間だった気もします。 何もしていません。貯金もありません。資格を取るなど何か将来につながることなんて持っての他です。普通免許は取りました。 二年前実家に帰ってきたとき小6だった弟は次の4月から中学二年生になります。おそらく人生の中でも濃く思い出に残る時間を過ごしていることでしょう。休日にはよく2人でゲームして遊ぶのですが

          moon 歩き終えて

          プレイステーション用ソフト「moon」。だいたい10日間くらい遊んでいただろうか。昨晩エンディングを迎えました。 いろいろなことを感じました。かつてこれを知って様々な形で影響を受け、お芝居に不器用な形で還元していた身なので。 登場人物のアクの強さとか、好きな音楽を流せるMDシステムとか、アンチRPGの表現とか、そういうのは他でたくさん語られているのでそちらを読んでいただければと思います。 自分が初めてこのゲームを知ったのはゲーム実況動画でした。 当時はとても手に入るゲ

          moon 歩き終えて

          moon 一夜

          moon 一夜

          ギフトピア所感

          もっとも尊敬しているPSの「moon」。そのスタッフやプロデューサーが後に発売したのがGCのギフトピア かねてから自分の手でやりたかったこのゲームを先日の秋葉原で買い、エンディングを迎えた昨晩まで夢中になって遊んでいた。ネタバレガンガンするよ 簡単なあらすじ→ 舞台となるナナシ島では大人になるための「大人式」が開かれこの式典に参加することで島の大人として認められる。しかし主人公ポックルは当日の朝に精霊が夢に出てきて寝坊してしまう。大人式をボイコットしたと思われた主人公は投

          ギフトピア所感

          ジオウと歴史と生まれ年

          幼稚園児の頃、仮面ライダークウガの放送が始まった。緑色のクウガが手を開いて走っていたシーンがとてもかっこよかったので、その日以来かけっこをするときは手をグーにせずパーにして走っていた。そのうちそれが一人で恥ずかしくなってグーに戻した。 中学生の頃、仮面ライダーオーズをたまたま見た。笑い者にされていた変身シーンだけどめちゃくちゃカッコよかった。緑色のクウガがペガサスフォームという名前なのはその時に知った。それから今まで毎週ニチアサを楽しみに生活している。 自分がインターネッ

          ジオウと歴史と生まれ年

          思い出した

          俺の人生が明確に狂った瞬間があるとすればそれは小学5年生のときに、突然父親がYoutubeというものを教えてきた瞬間だ。そこからガンダムOOハルヒケロロ軍曹のBLを見てしまったのだから、間違いなくそこだ。許さねえ

          思い出した

          VTuberと引退

          VTuberを熱心に追っている。大きく分けて、「キャラクター」として運営されるVTuberと「タレント」として運営されるVTuberの二種類がいる。 特に前者が好きで、主ににじさんじを始めとする生放送やツイッター上での活動を主にしているVTuberがそれに当たると考えている。 それが「引退」するということが、単にアニメが最終回を迎えてキャラクターに会えなくなるということの何倍もきつい。 生放送主体のVTuberの面白さは、普段自分たちが見るキャラクターたちが物語やテーマ

          VTuberと引退