ホームランバット

ポリアンナという本が届きました。この本はMOTHERというゲームへの、たくさんの人たちの寄せ書きみたいな本です。

創作する側に立つ人に刺さりやすい作品というものが世の中にはたまに転がっていて、MOTHERもそのうちの一つなんだろうなと思っています。

たまに思うのですが、俺は18のときにmoonに出会ったからこうなったのであって、あのときにリンダキューブ アゲインに出会うかMOTHERシリーズに出会うかでその後の人生は変わってたんだろうなって思います。

作り手のワガママや未熟さ無謀さの垣間見れる作品はどうしても嫌いになれません。大好きになってしまいます。

このポリアンナという本はMOTHERというゲームがたまらなく好きな絵描きさんたちが集まって一つの本になったものです。なにかしらの形で同じ作品に影響された35人もの作家たちがそれぞれの方法でそれぞれの体験を自分に伝えてくれました。

作り手というのはつまりは世界の作り手なのだからカッコよくなくてはならない、と俺は思うのです。かっこよくなくていいんですけど、要するに毅然とした態度で胸を張ってその作品を「おもしろい!」って言ってて欲しい。また「この人の作品ならぜってーおもしろいんだろうな!」って期待させてくれるような素敵な立派な大人だったらいいな、と思います。

でも今回の本はおかしくて、書いてるのはそれぞれが自立した大人なのに、その中身には小さい子供の好奇心みたいなものがあるんですよ。それがおもしろくて、たのしかった。

作家さんたちがMOTHERというタイトルを前に一度襟を正して整列した次の瞬間に全員が部屋着やユニフォームに各々着替えてペンやバットやフライパンを振り回して遊び始めたような印象です。たまに檻を破ってこちらに襲いかかってきます。

作品が人に与える影響や受け取り方の違いその発露の違い色々おもしろい本でした。またMOTHERやりたいなぁ

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