ジオウと歴史と生まれ年

幼稚園児の頃、仮面ライダークウガの放送が始まった。緑色のクウガが手を開いて走っていたシーンがとてもかっこよかったので、その日以来かけっこをするときは手をグーにせずパーにして走っていた。そのうちそれが一人で恥ずかしくなってグーに戻した。

中学生の頃、仮面ライダーオーズをたまたま見た。笑い者にされていた変身シーンだけどめちゃくちゃカッコよかった。緑色のクウガがペガサスフォームという名前なのはその時に知った。それから今まで毎週ニチアサを楽しみに生活している。

自分がインターネットを見始めた頃、まだ12歳だった自分にとってインターネットの中は年上の人しかいなくて自分は何も知らず何も見ておらず、いわゆるネットミームやお決まりのネタなどいちいち調べなくてはならなかった。年上の人たちにはその時代に見てきた面白い作品やまつわる思い出が沢山ありそれをリアルタイムで体験していない自分はとても無力だとずっと感じていた。

仮面ライダーは平成からしか知らない

ポケモンはルビーサファイアからしか知らない

ガンダムはOOしか知らない

エヴァンゲリオンは新劇場版しか知らない

この時代に生まれたことや自分が若いことがコンプレックスでした


気がつけばポケモンも仮面ライダーも、10年近く追い続けていた。昨年のジオウ冬映画が子供の頃の俺を喜ばせてくれたのだとしたら、今回の夏映画は物心ついてからまた見始めた自分に対してのご褒美だった。大人の事情も見えてきて作品の面白さの部分だけでなく予算やスケジュール、プロデューサーや脚本家への批判など文句を言いながらも目が離せなかった平成仮面ライダーシリーズ。その最終回として、この年齢で、この令和元年に、平成ライダーを見続けた先にあるものとして、あの映画を見ることができて本当に良かったと思う。白倉を許せないこともたくさんあるが、たくさん殴り合いの喧嘩をした後に二人とも河川敷でぶっ倒れて無性にお互い笑いがこみ上げてくるような、そんな気持ちになった。俺は白倉のなんなんだ

幼少期に仮面ライダークウガ、アギト、龍騎を見て、ちょうどハタチくらいの時にアマゾンズを楽しめて、そして令和とともにジオウの終わりを迎える。この体験ができた自分の生まれ年に感謝したい。今を生きることができてありがとう

中学生の弟とポケモンの話などしていると、十分俺も古参らしい。自分でも過去作のことなんでも知っていて怖いなと思うことがある。

俺のすきなコンテンツたちがまだまだ続いていくことを願っています。

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