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コミュニケーションの2つの目的

コミュニケーションは、単なる情報伝達手段ではありません。

人間はコミュニケーションを通じて、情報を共有するだけでなく、感情の共有も行っています。

この記事では、コミュニケーションには2つの目的があること、そしてコミュニケーションにおいて感情の共有を忘れないことが重要であることをお伝えします。

コミュニケーションの2つの目的

コミュニケーションの目的には、以下の2つがあります。

  • 情報の伝達

  • 感情の共有

コミュニケーションは、情報を伝えるだけでなく、感情を共有するためにも行われます。これらの目的は共存し、互いに影響しあっています。

しかし、時に感情の共有が忘れられがちであり、それがトラブルの原因となることがあります。

ビジネスシーンでのトラブル

たとえば会社のオフィスでは、こんなコミュニケーションのトラブルが発生します。

ある日の部内ミーティングで、新しいプロジェクト提案が話し合われていました。メンバー(部下)たちは熱心にアイディアを出し合っていましたが、上司は結論だけを聴きたがり、メンバーたちの意見に込められた感情や思いの裏にある背景にはほとんど興味を示しませんでした。

メンバーは自分のアイディアに込めた情熱を上司に伝えようとしましたが、上司は「それで、最終的な結論は?」とただ結論だけを求め、そのメンバーの感情に耳を傾けませんでした。

その結果、そのメンバーは自分の感情を上司に理解されていないと感じ、仕事へのコミットメントが低下しました。

感情の共有がないまま進んだこのミーティングが何の成果も生まなかったことはもちろんのこと、その後このチームの生産性は高まりませんでした。

夫婦間でのトラブル

また家庭や夫婦間でも同様に、このようなトラブルは起きます。

夫が仕事から帰宅し、妻が今日あったできごとを話していました。「今朝、急いで電車に乗ろうとしたら転びそうになって、でもギリギリ大丈夫で、そのあと乗り遅れそうになって焦ったけど走っていったら間に合って、そのあと…」といった具合で妻の話は続いていきます。夫はダラダラと長く、さいごまでオチのない妻の話にイライラしていました。

妻が1つひとつのエピソードを話ながら楽しんでシェアしている最中、夫は「結局、どうなったの?」と結論だけを欲しがりました。聞いている最中ずっとイライラが募っていた夫は、さいごまで話し終えた妻に対し冷たくそっけない反応をしてしまいました。

妻は感情の共有をしたかっただけなのです。しかし夫はそれを理解せず、夫婦のコミュニケーションは冷え切ったものになってしまったのです。

感情の共有は意識的に行おう

コミュニケーションにおいて、1つ目の目的である情報の伝達は自然にできるものです。無意識に行われるものともいえます。

一方の感情の共有は、積極的に意識することが必要です。意識的にやらないと、できないものだともいえます。

感情の共有があり、信頼や共感を生むコミュニケーションをしたいなら、意識的に感情の共有をする必要があります。

相手が喜びや悲しみといった感情を共有することに積極的に意識を向けることで、お互いの理解が深まり、人間関係をよくするコミュニケーションが成立するのです。

さいごに

コミュニケーションにおいては、感情の共有という目的を忘れないことが重要です。

コミュニケーションは、単なる情報伝達手段というドライなものではないのです。相手との感情のやり取りをし、心をつなぐ、とてもウェットなものなのです。

ビジネスでも家庭や夫婦関係においても、意識的に感情の共有をすることが、素晴らしい人間関係を築く一歩となります。

感情の共有を大切にしたコミュニケーションを実践し、よりより人生をつくっていきましょう!

応援しております♪


【参考文献】

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