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強者の慇懃無礼 ・・・「胳膊拧不过大腿(=腕は太ももをひねることができない)」!?

強者・大手デベロッパー

ちょっと記事掲載のペースが落ちてしまった。実はある一件で悩み、忙殺されていたのだ。自宅のすぐ隣に、見事に屏風のように高層マンションが計画され、ベランダの視界を上から全部塞がれて、眺望どころか真っ暗になることがわかり、大手デベロッパーとの対応を余儀なくされているのだ。

こちらは相当古い集合住宅。周囲よりかなり高くなっている地形のおかげで眺望が開けていることだけが魅力。ちょっとぼろくても景色を見ながらゆっくり暮らしたい、と思っている住民が多い。隣接の住宅街は広い道路に面していないので、数階建て以上の高層マンションは建たないと皆思い込んでいた。しかし!確かに普通は建たないのだが、そのデベロッパーは、広い道路に面した猫の額のような、細い土地を買ってこの場所とつなげることで、ひとつの土地として、高層マンションの建設を可能にしたのだった。

やられた・・とは言っても、彼らの業界にとっては何てことない当たり前の手法。日常茶飯事だろう。違法ではない以上、何を言ってものれんに腕押しだ。商業地域扱いにできることで、日照権の問題もクリアできるという。

無敵?の慇懃無礼

住民説明会でも、必死に訴える住民(多くが高齢)に対して、判で押したような同じ文言を繰り返すのみ。これも彼らにとっては何てことはない通過儀礼で、その1、2時間を、神妙な面持ちを作って、同じ文言の繰り返しで乗り切って、嫌な空気を耐えればよいだけの話のようだ。

住民「〜で本当に困ります。なんとかしてください!」
業者「申し訳ございません。それは、できかねます。事業性の観点から」
住民「事業性って、私たちはここで生活しているんですよ!」
業者「ご意見承りました」
住民「私たちが〜になってしまうのを知っているわけですよね」
業者「はい。」
住民「それでも建てるんですか!」
業者「さようでございます。」
住民「そんなの、ひどい。非人間的じゃないですか!」
業者「そういうご意見があることは、承りました。」

そう。この会話は、何も生まない。

私はこういう時、不安と怒りと要望は伝えるべきで、その上で冷静な交渉があるべきと思うが、あまりに虚しい、人を小馬鹿にした対応だ。壇上に並ぶ彼らは、金太郎飴のようにあまりにも同じ”神妙な面持ち”で、謙虚に慇懃無礼な発言を続けた。

彼らとしては、住民説明会を開いたという事実だけで、OK。
もちろん我々も、冷静に戦略を立てて、どんなに小さなことでも改善してもらえる箇所はないか必死に探ってはいるものの、大手企業を前に全くの無力だ。

それにしても、こういうやりとり、デジャブ感がある。何だろう。

そうだ、国会中継で見る強者の答弁のようだ。何か問題が発覚した時に、いくら追及を受けても、非情だと訴えられても、証拠をつきつけられても、神妙な面持ち(時にニヤニヤや、トホホ顔も)で慇懃無礼な言葉を発して、現に、容易に逃げ切ることができたりする。そして、批判した方が、逆に冷ややかに世間から批判されることもあったりして・・・

そんなことはいいが、どうなることやら。
そんな、失望の中で、ひとつ中国語の成語を思い出した。

胳膊拧不过大腿
(gēbo nǐngbuguò dàtuǐ=腕は太ももをひねることができない)

意味を中国語で見ると、「意思是比喻弱小的敌不过强大的。(弱者は強大な相手に勝てないという比喩)」。

果たして、そうなのだろうか。そして、我々は、これなのだろうか。↓

螳臂挡车
(táng bì dāng chē=蟷螂の斧、身の程知らず)


まさにカマキリが斧を大きく広げて車に立ち向かっても、勝てっこないように?
おっと。「英中同時学習」の看板を忘れていた。英語でも気持ちを言葉にすると・・・

Life is unpredictable! You never know what's gonna happen!


落ち込んでいる暇はない。少しでも勉強をして、できることをしよう!それこそ、人生何が起きるかわからないのだから。

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きょうも最後までお読みいただき、ありがとうございました!
AJ 😂

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