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一点突破主義みたいな作品が好き。

「一点突破主義」という表現が正しいかはわからないけれど、昨日読んでいたのは『横浜駅SF』のコミカライズ版です。

もとはカクヨムにあげられていた小説で、せっかく原作があるなら原作の方から読みたい……と思っていました。
しかし随分長いこと放置してしまったために、いつしか自分の願望などどこ吹く風の状態になってしまい「もうなんでもいいやー」とマンガ版から読んでいるというわけです。

どのくらい知名度があるのかわからないのですが、簡単に説明すると日本の国土のほとんどが無尽蔵に増殖する『横浜駅』によって覆いつくされたディストピア世界を描いたSF作品になります。

駅の中で生活する人は脳内に「Suika」を埋め込まれ、すべてを駅によって管理されている。主人公は駅の外で暮らす男。ある目的のために「18きっぷ」を手にエキナカに侵入する! 

といった感じで駅に関する小道具が上手いこと使われており、なるほどそうくるかと何度となく膝を打たされます。

絶え間なく増築が続けられる横浜駅を見て思ったんでしょうね。「このまま横浜駅がずっと増築し続けられたらどうなってしまうんだろう」。そんなたった一つのアイディアから日本全土を巻き込んだここまで壮大な作品にしてしまう。その心意気が好きなのです。

「火星の人」だって、想像力のレベルはけた違いなものの「火星に一人残されたらどうしたらよいのだろう」というワンアイディアでしょう。この際、SFかどうかは関係ないと思いますが、こういう一つのアイディアが膨らんだ感じのものが私は好きであるということなのでした。

とはいえ単純に思いつきがそのまま形になっているだけではダメで、ごく小さな思いつきからはじまったと思われるものが、大きく花開いている姿に感動するというところなのかもしれません。なるほど。つまりこれは「紫の上」願望なのですね。

勝手に好きなマンガの話をしだして、勝手に納得して話を終わらせるとか一体誰に向かってこれを書いているのでしょうね(笑 いや私かな。私自身なんだろうな。こういうこと思った、感じたということを大事にしていかないと次の創作に繋がりませんからね。

そんな勝手な独り言にお付きあいいただいてありがとうございます。
よろしければ『横浜駅SF』と『火星の人』をご贔屓にしてください。



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