旧友とジュリエンヌサラダ。
仕事を終え、商店街を歩く。
今日の目的地は非常に明確で、信号を2つこえる。
その先にある2つの商店街の重なる場所。。。
ここが今日の目的地。大学時代の友人の大野さん。
今は隣の県で農家をしているのだけれど、久しぶり。と連絡をくれた。
今日は彼女と食事をする。
わざわざ車で来たそうで、そのまま家に泊まることになった。
久しぶりの彼女は少しだけ痩せていて、少しだけ日焼けをしていた。
くしゃっと笑う笑顔は、5年前となにも変わらなかった。
ただ今日は、あの頃いつも持っていたアイスカフェオレではなく、
右手にとれたてだという野菜をたくさん持っていきていた。
「泊まるんだもん。野菜はたくさんあるから」
ズッキーニとなすとトマト。それからにんじん。
偶然、きのう食べたばかりの野菜に少し困惑しつつ、ありがとう。そう言った。
普段は野菜が多いから。と言う彼女は、ウーバーイーツのページを見ながら、
ピザを3枚も頼んでいた。
「ピンポン」
ピザが届く。
机に並べてビールを出すと、彼女はいった。
「やっぱ野菜。。。」
今まさに食べられる状態のピザを目の前にしながら、
それでも野菜を望む彼女はすてきだと思う。私はキッチンに立った。
彼女の持ってきてくれたビニール袋から、にんじんを取り出す。
皮をピーラーで剥き、できる限りの細切りにする。
水にさっとさらしてざるに開ける。
ボウルに移し、塩をひとつまみ。砂糖を大さじ1。お酢も大さじ1。
軽く混ぜて味をなじませ、オリーブオイルを大さじ1。
さっと和えて、黒胡椒を散らす。
小鉢に移して、食卓へ。
ピザ3枚とジュリエンヌサラダ。
久しぶりの再開だからと、なんとか許しを得たい。せめてもの野菜。
にんじんは角がしっかりしていてシャキシャキで、
それでいてとびきりに美味しかった。
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