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たからばこ

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きらきらのがらくた、わたしのお気に入り。此処はわたしの大切なものたちを詰め込んだ場所。
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真夜中の住人だった/#推し短歌

真夜中の住人だった/#推し短歌

真夜中の住人だった この歌は私のしるべ、私のひかり
#推し短歌

大好きなずっと真夜中でいいのに。への愛を綴りました。
彼女の歌と出会ったのは、高校3年生の頃、一番鬱状態がひどく、眠れない夜ばかりだったときでした。

初めはなんとなく、好きな雰囲気だな、と追い始めたら、いつのまにかどハマりしていて、気付いたら父にアルバムをねだっていました。誕生日やクリスマス以外で、何かを強くねだるのは初めてだっ

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さユり弾き語りアルバム「め」感想

さユり弾き語りアルバム「め」感想

さユりさんのこの弾き語りアルバムの制作発表を聞いた時、私は飛び上がるくらい喜んだ。何しろ私はこの人の生命力溢れるアコギ弾き語りに惚れ込んで自分もアコギを始めたくらい彼女の弾き語りが大好きなのだ。そんな彼女の弾き語りアルバム、買わないわけにはいかなかった。初回盤にはあの伝説の新宿路上弾き語りライブ映像が付いてくるとのことで、奮発して初回限定を購入した。

6月にこのアルバムが届いて箱を開けた時は本当

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ヴィオラのおはなし

ヴィオラのおはなし

ヴィオラは私の最も好きな楽器だ。今はほとんど弾けなくなってしまったけれど、その音色聴きたさに時々ケースを開き音を鳴らしている。

私は高校三年間、弦楽部に所属してヴィオラを弾いていた。当初は、実は弦楽部に入ることは検討もしていなかった。心境が変わったのは、新入生のための部活のオリエンテーションで弦楽部の演奏を聴いた時だ。初めて聴く弦楽オーケストラ。弦の切れの良い音と、厚みのある深い音色。私は電撃が

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ビー玉のおはなし

ビー玉のおはなし

いつからうちにあるのかもわからない、たくさんのビー玉たちが、今日のお話の主役。ラムネのビー玉(ラムネを飲まない私に妹がくれたもの)や、市販のおもちゃのビー玉など、不揃いのものが透明なプラスチックケースに敷き詰められている。

何に使うでも、飾るわけでもなく詰め込まれている彼らを、ふとした時に手に取って転がしてみる。

ビー玉は、見た目ほど冷たくはない。どこか暖かみのある手触りだ。海を閉じ込めたよう

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豆電球のおはなし

豆電球のおはなし

豆電球は、私が小説をネットに上げはじめた初期から、私の大切なモチーフであり、テーマだ。理科の実験で使った豆電球を、私はいまでも宝物として保管している。

豆電球は小さな希望に似ていると思う。もちろんそれ一つでは夜道は歩けない。でも、小さなオレンジ色の暖かな光は確かに、暗闇の中ではひとつの星のように、眩く、心強く光るのだ。控えめで無力に見えても、私にとって豆電球は小さな希望であり、同時に優しさの象徴

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