私の海外出産ものがたり。 Part 21 食べるものの話
息子が生まれてから1日経った朝、
マラがやってきて、マラの指導のもと、
主人がへその緒を切った。
胎盤を切り離してからも、
赤ちゃんはまだ眠っていた。
私の出血もまだ続いていた。
3日が経った頃、さすがに起きて
おっぱいを吸おうとしなければおかしいと
マラが心配し始めた。
娘を産んだ時、1か月早く産まれたので、
彼女もよく眠っていた。
おっぱいを吸う力がなく搾乳機で搾乳しては、
哺乳瓶の先に切り込みを入れた
吸いやすくなっている哺乳瓶で、
搾乳した母乳をあげていた。
そんな経験から、2週間早く産まれたんだもの。
眠ってても、しょうがないよね...、
おっぱいを出すためには私が休まなくては...と
考えていた.....。
けれど、マラにそんな気持ちを
伝えようとするものの言葉がうまく伝わらず.....。
私の体調はなかなか戻らず、
とにかく休みたいと伝えるものの、
マラはこれを食べて、
あれを食べてと次々と運んできてくれた。
それは、ウル(ブレッドフルーツ)で作った
あまいパンケーキだったり、
たまごやはちみつたっぷりのヨーグルト。
とっても栄養のあるものばかりで、
普段なら、美味しく食べるもの。
けれど、その時はどうにも食べる気になれなかった。
主人は私に栄養がつくものをと買いものに出かけては、
日本食を作ってくれた。お味噌汁が身体にしみた。
ほうれん草のお浸しが美味しかった。
つわりで食べれなかった白米が海苔を巻いて食べれる....ただそれがうれしかった。
この時、私は日本人なんだな....と実感した。
妊娠中、日本にいるときに
私が欲したものは南国のフルーツ。
スターフルーツやリリコイ(パッションフルーツ)、
ざくろに、バナナ、マンゴーに
とにかくフルーツが、
妊娠中は、たくさん食べたくてしょうかなかった。
フルーツは身体を冷やす。
しかも、日本の真冬に....。
それ以外は、気持ち悪くて身体が受け付けない。
頭ではあたためなければとわかってはいても、
身体が受け付けない。
温まる三年番茶を飲んでは、
主人がスーパーをはしごして、
見つけてきてくれたフルーツを食べ、
めちゃくちゃだった。
めちゃくちゃのつわりの時期を思い出しながら、
今、ここで食べることの出来るごはんに感謝した。
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