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メンタル便秘に対処する


もし、トイレに行きたいタイミングで行けなかったら。
「大」の方の話である。

そうしたらたちまち便秘になってしまうように、ふと浮かんだ考えもすぐにアウトプットしなければ、思考が頭の中で…あるいは気持ちが心の中で、停滞して腐ってしまう気がする。

例えば便だったら、その時排出されなくても「じゃあまた後でゆっくり…」と言うことになるのだろうけれど、考え事の場合はそれきり完全に忘れ去られて、二度とアウトプットされない、ということがほとんどだろう。

そしてその思考や感情には、もしかすると二度と出会うことはできないかもしれない。流れ行く雲や、吹いてくる風に2つとして同じものがないように、時間と共に姿かたちを変えて全く別のものになっていってしまったり、あるいは、いつの間にか消えてしまうような気がするから。

最近の私は、その「外に出られなかった思考たち」の量が、自分の中であまりにも多くなってしまっていると感じている。とてもモヤモヤするし、それこそ便秘のようなすっきりしない感覚が常に付きまとっている。

体の調子が悪いと、動いたり食べたりしたくなくなるみたいに、大好きなはずの「考えに耽ること」のパフォーマンスが落ちて、なんとなく楽しめなくなる。
例えば、ハマっているゲームをしてても全然スコアが伸びなくて、嫌になってくるような感じと言ったらいいだろうか。「あれ飽きちゃったのかな。せっかくあんなに楽しかったのに、あんな風に夢中になる気持ちはもう味わえないんだ。悲しい」みたいな。

この状態が続くのはきっとものすごく、頭にも体にも悪いのだろうなと思う。

でも、実際社会生活を送っていれば、行きたい時にトイレに行けないように、アウトプットしたいタイミングですることができない場面も多い。
私は会社員だから、今日だって始業のベルが鳴ってから残業を終えるまでは、私的な文章なんてもちろん1文字も書けない。
そりゃ多少は、仕事に関係ない考えがわいてくることもなんてことも、正直あるにはある。だけどじっくり考えたり、書き留めたりすることができなければ、余計に虚しさが増すだけだ。

後でもう少し落ち着いたらゆっくり書こう、などと思っていると、日常のせわしなさに書き流されて、結局書けずじまいになってしまうことがほとんど。
せめてもと、手がかりになるメモだけでも取っておくけど、結局億劫になってやめてしまう。

だから今日からは、実験的に思考がふと浮かんだときにすぐにアウトプットしてみようと思う。
消えてしまえばそれまでで、特に生きるうえでは忘れてしまっても全く支障ない事柄ではあるけれど、綴って残してみようと思う。

今と言う時代は、とても便利なツールが多い。メモ取ろうと思えば、スマホですぐに取ることができるし、実のところ、この文章も、仕事の帰り道に音声入力で口述している。今この瞬間の思考を取り逃さないということができていると言う実感があって、とても嬉しいし、動きながら思考していると、「生きてる」っていう感じがする。

細かい部分は後で直せばいいと思うし、いっそ直さずにそのままアップしてしまうのもいいのかもしれない。そもそも完璧な文章なんてものは存在しないのだし。私はアップしたものをすぐ消したくなるから、それなら埋もれて分からなくなる位、たくさん書いてしまうのもいいかもしれないな。一日の中で喋った全ての言葉を覚えていないのと同じ様に。

過去に書いたことにとらわれず、ただただその時の気持ちや考えをひたすら自由に綴ってみたら、メンタル便秘症も少しは良くなるだろうか。

とりあえず今は、久しぶりにきちんと考えを表すことができたような気がする。満足して眠れそうだ。

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