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#好きなことで生きていく vol.3 放課後駄菓子バー 櫨山貴之

「放課後駄菓子バー」経営者の櫨山貴之さん。複数の会社・組織を運営する櫨山さんが語る「アカウント思考」と「国民総芸人時代」とは?!

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きっかけは、カラオケで閃いた「駄菓子」

櫨山:僕、最初から駄菓子バーをやろうと思ったわけではないんですよ。ただずっと、実業家になってお金を稼ぎたいとは思ってました。昔からアイデアを考えることは好きでしたし、自分が目立つより、後方からアイデアを出していく方が得意な子どもでした。自分の考えた遊びで人が笑うと、自分もニヤニヤしちゃってたり。駄菓子もめちゃくちゃ好きでしたけどね。

好きが高じて「放課後駄菓子バー」を開いたわけなんですが、開店のきっかけはたくさんあるんですよ。ひとつは、高校生の頃にクラスメイトと行ったカラオケです。昔の曲を歌ったら、「それ懐かしい!」と友達に言われて、その瞬間にふと気づいたんですよね。「懐かしいは人を笑顔にするんだ」って。
それで、20歳の時に居酒屋のアルバイトをしていて、店舗経営が面白いかもしれないと思ったんです。僕は絵は描けないし、音楽もできない。でも、自分の世界観を「お店」としてプロデュースして、世の中に対して表現することは出来るかもしれない。そう考えました。

「じゃあ懐メロのカラオケバーや歌謡曲バーでもいいんじゃないの?」って言われるかもしれませんが、そこにも理由があります。カラオケって曲の趣味が合わない人と行ったりすると楽しくないでしょ。それだと良くない。せっかく来るならみんなに毎回楽しんでもらいたいから、考えたんです。「大人が懐かしさを感じて盛り上がれる、共通のトピックって何だろう」って。それで閃いたのが駄菓子だったんですよ。

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伝えたいこと① アカウント思考とは

櫨山:僕みたいに好きなことで人を喜ばせたい、そういう仕事をしたいという人に、覚えておいてもらいたいことが2つあります。ひとつ目は、「アカウント思考」。これは、「情報発信する内容によって、アカウントを切り替える」という考え方です。

わかりやすくSNSで例えます。自分の好きなことを世の中に知ってもらいたくて、情報を発信しているアカウントがあったとします。でもそれって、いくら面白い内容でも、フォロワー数の少ない個人アカウントで発信していては、誰かの耳には届きにくいじゃないですか。だって知らない人の独り言ですもん。
なのに、みんな最初から素の自分を出しすぎてますよね。乱暴な言い方になったら申し訳ないけど、それは自惚れだと思ってます。だって何者かを明かしていないのに、何かを発信したって見てくれるわけがないです。だったら、自分とは別人格の“屋号”を作って、発信していけばいいんですよ。それをいくつか作っていけば、どこかの界隈で引っかかる。「面白いヤツがいるな」と認知してもらえて、結果的に仕事にもつながっていくんじゃないかなと。

ある意味、僕だって自分に自信はないですよ。ただ「切り替える」ことが上手なだけ。
駄菓子イベントの情報をSNSで見かけて、“櫨山貴之”個人の名前でイベントに呼ばれても、友達でもない限り行こうと思わないでしょう? 「いや、誰が興味あんねん!」って話です。でも、“日本駄菓子協会の会長”が宣伝していたら、ポジショントークじゃないですけど、それなりに説得力があるし、ちょっと興味が湧いてきませんか。
自分なんて何者でもないんだから、自由にアカウントを切り替えて情報発信していきましょうよ!

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伝えたいこと② 国民総芸人時代とは

櫨山:ふたつ目は、「国民総芸人時代」。なんのこっちゃって話ですが、これホンマのことですよ。これからは時代に即した面白い人が伸びていきます。一見役に立たなそうな情報を発信していても、面白ければ見てくれる。要は伝え方の問題なんですよね。『アメトーーク』ってバラエティ番組、知ってるでしょう? 自分の強み(面白く話せるトピック)をいくつ持っているかで出番の数が変わってくる。現代はとにかく、情報が溢れています。YouTubeやブログや書籍で有益な情報がタダでいくらでも手に入りますからね。だからこそ人に話を聞いてもらうには、「役に立つ」より「面白い」を伝えられる人だと思います。
前置きが長くなりましたが、これが「国民総芸人時代」です。笑いでもよし、トークでもよし、相手のことを考えて伝え方を工夫できれば、いくらでもチャンスは転がっているはずです。

そして、令和は花の時代です。ちなみに令和以前は田んぼの時代。令和以前は、腹を膨らませるためにお米、つまりコンテンツを作っていました。面白くても為にならないと見られなかったわけです。でも、これからは花のように、食べられないけど見ていて楽しいコンテンツが求められるようになります。
誤解を恐れず言うと、令和は「意味のない」コンテンツにも注目が集まる時代になってきます。YouTubeでも、別に物は売っていないでしょう。代わりにコンテンツを視聴するために時間を消費しているはずです。わざわざ時間を使って見てもらうようにはどうするか。それは、「無駄」をいかに楽しく演出できるかにかかっています。

好きな格好で生きていこう

櫨山:アカウント思考の件で「好きなことで生きていく」方法をひとつ出しましたけど、「そもそも好きなことってどうやって見つけるの?」っていう人も多いんですよね。要は因数分解すればいい話なんですけど、オンラインイベントでは、そこをもうちょっと掘り下げていこうかなと。
あと、「好きなことで生きていく」以前に、僕は「好きな格好で生きていく」ってことをとても大事にしています。そこもみなさんと語っていきたいですね。自分の普段の格好を思い返して、イベントに参加してみてください。櫨山さんのポートフォリオはこちら

オンラインイベント詳細

開催日時:12月3日 (木) 20:00~21:30 @オンライン Zoom
ゲスト:今野隆吾、土橋真、櫨山貴之 (敬称略)
参加方法:https://tabica.jp/travels/30877
企画:TABICA 広報 ジャーファンファン/ 尾浜あづさ

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