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ジェンダーのはなし

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男性とか女性とかではなく、ひとりの人間としてじぶんがありたい姿を選べる世の中になっていってほしい。個人的な思いを書きます。
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#毎日note

ジェンダーと仕事💐当事者として、アラサー女性のキャリア形成に向き合う

じぶんのキャリアを改めて考えるようになってから、いま一緒に働いているひとたちのキャリア形成に興味を持つようになった。 みんな、なぜいまここで働いているのか。将来は、どんな働き方がしたいのか。女性が9割の職場だけど、思い描いている未来はそれぞれ違う。だから、将来のことを聞いてみている。 なぜ将来の話を聞きたいのか 私が役職を持った当初、将来の夢を聞くことはいまの仕事へのやる気を上げる手段でしかなかった。 つまり、本人のためではなく、管理職側のものとして管理するために聞いてい

私にとって、東京はこわい

数日の滞在を終えて、家に帰ってきた。東京での数日間は、私にとって次の変化を生む貴重な時間だった。 その中で、強烈に感じたこと。私にとって、東京はこわい場所になってしまった。 つい半年くらい前までは普通に住んでいて、日本にまた定住するなら東京しかないと結論を持っていた。 なのに、なんだかもう住めない、あるいは長く居られないと思う場所になってしまった。こうやって、もののとらえ方は変わっていくようだ。 お気に入りの服 韓国から持ち帰ったかわいい服を、東京でも着るつもりだっ

一番身近な家族こそ、色眼鏡で見ないこと

最近の世の中は、フェミサイドや優生思想など、偏った見かたによる悲しい話が顕在化していると感じます。 偏見とは決して一部の特殊なひとだけが持っているものではなく、私や友人も含めて、誰のなかにもあるということが私の持論です。 偏見が顕在化することは必ずしも悪いものではない。なぜなら偏見とは昔からあったのに、それが問題だと捉えられずにきているものだから。でも、差別や偏見が顕在化しているいまだからこそ、みんなで気をつけたいことがいくつかある。 ふとこのようなことを思いました。

ひととしては好きだけど、思想は合わないと思う悲しさ

昨日、小田急線での事件について書きました。 ほんとうに、差別は至るところにある。 女性蔑視に基づくものの見方や攻撃は、実はたくさん日常に潜んでいる。例えば、少し前に書いた夫の仕事の都合で退職をした女性に「早く働け」と言った同僚の話も、女性蔑視が根底にある話だよなと思っています。 思想が合わないこと 最近またひとと話す機会があって、モヤモヤしたことをツイートしていました。 つい昨日見たツイートに激しく共感したのですが、女性差別に関する話は日常にたくさん転がっているけど

差別は至るところにある

例の小田急線の事件。恥ずかしながらあまりニュースを見なくなってしまった私。最初はどこに問題があるのかわからず、昨日はTwitterで情報収集をしていました。 そこで知ったのは、ミソジニーの定義とフェミサイドとの関連。ミソジニーという言葉は聞いたことはあったのですが、この定義に出会ってやっと理解できた気がします。 ミソジニーの標的になった経験 この定義を知り、初めて自分の経験に定義がついたと感じたので思わずつぶやいたのですが、私もミソジニーの標的になった経験があります。

アイドルが好きだけど、彼らを消費したくはない

今年の1月頃からBTSにハマり、毎日彼らの曲を聞いています。仕事終わりにYouTubeで映像を見ることが楽しみだし、彼らのおかげで毎日楽しく過ごせています。 アイドルにここまでハマったことは初めてで、「推しがいる生活」とはこんなにも素晴らしいものなのかと思っています。 ◆詳細はこちらにも書きました☺︎ 彼らのことは大好きです。間違いなく、私の生活になくてはならない存在になっています。 だけど、私は彼らを消費したくない。どういうことかを書いてみます。 アイドルという存

「早く働け」と他人から言われること

少し前ですが、同僚が後輩の奥さんに「結婚して引っ越しても、早く仕事を見つけて働かないとダメだよ」と言っているのを見ました。 みなさんは、こんな状況に遭遇したらどう思いますか? どんな行動を取りますか? 私はフェミニストであると自覚しています。しっかり学んだわけではなくフェミニズムな文章を読んできた程度ですが、共感することがとても多いし義憤もたくさん感じるので、フェミニストなのだろうと自認しています。 そんな私ですが、この状況に遭遇したとき、何も言えませんでした。それどこ

「女の子は親の世話をするべき」という呪縛を解いてくれたのは、親世代である居酒屋の大将だった

「将来親が歳をとったら、女性である私が世話をしなくてはいけない」「そのために、学校を卒業したら地元で就職をしないといけない」 そんなふうに考える女性は、令和のいまでも少なからずいると思います。 かくいう私も、20歳頃まではそう思っていました。 生み育ててくれた親なので、兄弟の誰かが近くで見ていないといけない。お父さんは、知らないひとではなく身内である私に世話をしてほしいと言っている。兄弟で女の子はひとりなので、私が世話をしないといけないんだ。 そうやって、じぶんに呪縛

女性は髪が長くあるべきだと呪いをかけていたのはじぶんだった

営業職をしていた頃、周りは男性ばかりで、女性営業は私しかいない時期があった。 クライアントも男性が多く、女性が重宝されることに気づいていた私は、組織の”女性性”をじぶんが担わないといけないと張り切っていた。 結果、別に誰からも要望されていないのに、髪はロングで毎日スカートを履くこと、やわらかい化粧で女性らしさを出すことをじぶんに義務づけていた。 ”女性らしくあること”の押し付け その後、私のチームに若い女の子が入社してきた。当時の私には、彼女は”未成熟”なように見えた。

セクハラそのものも許せないけど、無意識な第三者からの一言も考えもの

1年ほど前、私はクライアントからセクハラを受けた。 こんなにもわかりやすいセクハラは初めてで、というかこれは性暴力と言ってもいいのではと思っていて、セクハラとかいう軽い言葉を作ったひとを呪った。 こちらのダメージは、精神的な死のように思ったからだ。 当時、じぶんが受けたものを受け止めきれないまま、すがるように相談をしたのは上司だった。 最初こそ親身に聞いてくれて、精神的に救われたのだけど、状況を聞かれて話すうちに彼の態度は変わった。 辛かったねと言ってくれた上司私がただ

結婚が人生の全てではないと思う私だけど、友人の結婚を祝いたい

今度、15年来の友人が結婚することになった。 この友人は私にとってほんとうに大事で、親友というと照れくさいけど、でもそれ以外の言葉はしっくりこないような、心から大切にしたい友だち。 性格とか好きなタイプとか考え方とかはおもしろいくらいに正反対なので、共通の友人からは私たちが仲が良いことを不思議がられるけど、私が唯一ぽろっと胸のうちを明かせる友人。 正反対なところが多いのに一緒にいるのは、たぶんお互いがじぶんと違う考えを理解したい、許容したいというベースがあるからだと思っ

退職で知る、母という人

昨年度をもって、私の母親は定年退職をした。 私が今年で30歳なので、家族をもってから約30年。 何度も辞めたいとかプレッシャーが嫌だとかいう話は聞いてきたけど、しっかり定年まで働いて私たち子どもを育ててくれた。 母としての人生 私が見てきた母は、私たちのために稼いで私たちのために家事をしてくれる、まぎれもない”母”という存在でしかなかった。 平日の夜はもちろん、週末もたいていずっと家族といる。それ以外の顔を見たことがなくて、正直もともとがどんなひとなのかをまったく知らな