見出し画像

私にとって、東京はこわい

数日の滞在を終えて、家に帰ってきた。東京での数日間は、私にとって次の変化を生む貴重な時間だった。

その中で、強烈に感じたこと。私にとって、東京はこわい場所になってしまった。

つい半年くらい前までは普通に住んでいて、日本にまた定住するなら東京しかないと結論を持っていた。

なのに、なんだかもう住めない、あるいは長く居られないと思う場所になってしまった。こうやって、もののとらえ方は変わっていくようだ。


お気に入りの服


韓国から持ち帰ったかわいい服を、東京でも着るつもりだった。

最高な服をカバンに詰めて、だいたいいつ着るかも想像して、念のため予備の服も持っていった。

ソウルで着ていたお気に入りの服。ショーパンと、おなかの見えるブラウス。東京で着てみたらどんな感じだろう。

だけど、東京に着いた私はこの服を選ぶことができなかった。


視線が刺さる東京


私にとって日本は生まれ育った国で、日本語は母国語。

聞こうとしなくても言葉は耳に入ってくるし、むしろ言葉なんかを聞かなくても視線でわかる。その視線の主が、どんなことを言いたいのかが。


ショーパンで電車に乗った時、ドア前に立っている男性の視線が怖かった。

怖さを一瞬で受けとって、席についてから周りを見渡したら、女性はみんな肌を見せない服装をしていた。特に足には、長いスカート。


そういえば私も、東京にいた時は足は絶対に出さなかった。ノースリーブは好きだけど、足はなんとなくスカートで隠す。

あれは無意識に、誰かの視線から自分を守っていたのか。

だって、あんなにも怖い視線に、できれば私は触れたくない。ただ電車に乗るだけなのに、心を消耗したくない

それを叶える手段は、少しでもリスクのある服装をしないことだ。


私にとって、東京はこわい


日本にいたら、視線の言わんとすることがわかる。発せられた言葉がわかる。

私はこれに、のみ込まれる。海外にいることと日本にいることの、大きな違いの1つはこれだ。


単に、自分が周りから浮いた服装をしていないかだけに気を遣えばいいのではない。心を削る視線を向けられないかも、判断しなければいけない。

こんなことでは到底好きな服装なんてできないし、身を守れる範囲のものから選ぶしかない。そんな生活では、きっと心が踊らなくなる。

私はそう受けとった。過去の私は、大変な場所に暮らしていたんだな。


これは、こわいエピソードのうちのたったひとつ。そのほかに見た風景も、過去の私の気持ちを思い出させてキュッとなる。

スーツを着て、まじめすぎるほどに頑張っている人の姿とか、丁寧すぎる丁寧さとか。

何もしなくてもそこにいるだけで心がすり減るから、いまの私には地元が一番合っているのかもしれない。

地元なんて退屈だと思っていたけど、変わったなあ。


私にとって、東京はこわい。でも、大好きな人のたくさんいる街。

また遠征をすると思うけど、心に負担のない範囲で遠征をしたい。


7年半勤めた会社を30歳で辞め、好きな場所に住んで好きな仕事をする人生を作り直すと決めました。サポートいただいたお金は、退職後にお仕事にしているコーチングのスキル向上や、noteを書き続けるための生活に使用します🙇🏻これからも記事を通してみなさんと繋がれたら嬉しいです☺️