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ジェンダーのはなし

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男性とか女性とかではなく、ひとりの人間としてじぶんがありたい姿を選べる世の中になっていってほしい。個人的な思いを書きます。
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ジェンダーと仕事💐当事者として、アラサー女性のキャリア形成に向き合う

じぶんのキャリアを改めて考えるようになってから、いま一緒に働いているひとたちのキャリア形成に興味を持つようになった。 みんな、なぜいまここで働いているのか。将来は、どんな働き方がしたいのか。女性が9割の職場だけど、思い描いている未来はそれぞれ違う。だから、将来のことを聞いてみている。 なぜ将来の話を聞きたいのか 私が役職を持った当初、将来の夢を聞くことはいまの仕事へのやる気を上げる手段でしかなかった。 つまり、本人のためではなく、管理職側のものとして管理するために聞いてい

私が女性と男性という対立で怒るとき、これは私が好んでそういう見方をして怒り続けているだけなのか、それともやっぱり誰かの不快がくり返されないために怒るべきなのかと悩んだりする。結局すべてのことはエゴなのだと思うけれど、怒りを誰かに説明しては、また私は怒っているなと反省したりする。

見た目を褒められるのが苦手だった私へ

若かった頃、女性としての私の魅力は26歳がピークだと思っていた。社会人になるのが22歳、社会人4年目には26歳になる。そこが女性のピークだと。 社会に出てたった4年で、ピークが過ぎるなんて早すぎる。結婚が1つのゴールならば、大学のうちか社会人なりたての頃には恋人がいないと詰む。 いまとなっては、これは私が勝手に持っていた呪いなのだとわかる。でも、当時はゆるぎのない、どうにもできない呪いだった。 今年32歳になる私は、いまの私の見た目が好き。ちょうどいまが26歳の恋人は、

この世に桃源郷はないけれど

ドイツで暮らして、先週で7か月が経った。そんなタイミングで、私は子宮頸がんの検査を受けた。 この国の保険制度には加入していないし、ビザは期限付きのワーホリビザのまま。この国にとって私はまだ「居住者」よりも「お客様」なのだと思う。 でも何の制限もなく、公的機関によって無料で検査を受けることができた。実は少し前には、性感染症の検査も受けた。(サムネはその時のもの) ドイツの、こういうところがすごく好き。人が健康に生きる権利が守られていると思う。私は私の信念によって、住む国を

特権があるということ

特権というものを、ここ数日はよく考えている。特権とは、持っている人には見えなくて、持たない人には見えるもの。スクールカーストのよう。 私に見える特権のなかで最も大きいものは、男性の持つ特権。例えば父に対して、その特権がよく見える。 特権とは、自分が持つものは見えない。だから、「見えてない」ことに気づいてふるまうことが大事。 私はどんな特権を持っていて、どんなものは持っていないのだろう。周りを見渡しながら考えている。 特権があるから言えること 特権がある人は、ない人が

女性も1人ずつの人間だと知っていますか

ここ数年のうちに政治への関心が増してから、どうも正直向き合うことが辛い。当事者として、真正面から受けとめるからなのだろうと思う。 ここであきらめていては何も変わらないので、行動を続けるしかない。そうはわかっていても、どうも辛いことがある。 今回の統一地方選とか、私自身がこの週末に体験したこととか。この世界での生きづらさを、またいっそう突きつけられる。 女性も1人ずつに意思があって、それに従って生きていることを知っていますか。女性は二番手以降にいるもの、庇護されるものと思

私と友人は男女だから仲がいいのか

私の思考から切り離せないことの1つに、自分の性別のことがある。 別に私は、自分のことを男性だと思うわけではない。女性として生まれて、女性らしい服装が好きな私は、自分を男性と思うには抵抗がある。 だけど、女性と見られることには少しの違和感がある。特に、「女だ」と見られていると感じる時に違和感がある。 「女だ」と見られていると感じる時、私はまたそう見られているのかとガッカリする。 それなのに、私には男性だから仲良くできる友人がいるように思う。この矛盾は、何度も私に問いを投

甘いシナモンロールとタピオカを食べながら話す、私たちの人生は甘くない

ベルリンに住み始めて1か月。やっぱり私はベルリンに来てよかったと、心から思いながら帰ってきた今日のこと。 正直にいえば、今日の私は気象病で体が重くて、出かけるのをやめようかと直前まで思っていた。 こんなコンディションで出かけても、付き合い程度にもお酒を飲めないし、ドイツ語でコミュニケーションを取り続けられるかも不安。 正直家から出たくないし、体のだるさのために1時間も昼寝した。 一方で、いいか悪いか、「一度した約束は守らねばならない」気持ちを手放せない私。 だから結

誰もが自分らしく生きる世の中を、許さないのは誰か

女性として30年ほど生きてきて、何度もくり返し思うことがあります。 「この社会(日本)で、女性って生きづらいな」ということです。 若い頃は、「それでも女性で得していることもあるしな……」などと思っていました。 でも、アラサーになったいまの私は、「女性で得をする」とか、「女性だから辛いな」とか、どちらも思いたくないなって。 女性も男性も生きやすい世の中であってほしいし、もちろんこの二項対立以外の属性でもなんでも、みんなが生きやすくあってほしいです。 みんなが自分らしく

友人のSNSがアジア蔑視に見えるのは、誰に原因があるのか

ここしばらく、うっすらと私の悩みなのが、友人のSNSに感じること。 友人とは、昨年から今年にかけての韓国留学中に知り合った、比較的仲の良かったフランス人男性のことである。 過去にドイツ留学をした私は、アジア内の言語とヨーロッパの言語を学ぶ難易度の違いを体験した。 私にとっては韓国語は比較的容易だったし、ドイツ語は習得にかなり苦労をした。 彼にとっては逆で、彼はフランス語のほかに2か国語が話せるのだけど、韓国語の習得にはかなり苦戦をしていた。 そんな体験から、私は彼に

私にとって、東京はこわい

数日の滞在を終えて、家に帰ってきた。東京での数日間は、私にとって次の変化を生む貴重な時間だった。 その中で、強烈に感じたこと。私にとって、東京はこわい場所になってしまった。 つい半年くらい前までは普通に住んでいて、日本にまた定住するなら東京しかないと結論を持っていた。 なのに、なんだかもう住めない、あるいは長く居られないと思う場所になってしまった。こうやって、もののとらえ方は変わっていくようだ。 お気に入りの服 韓国から持ち帰ったかわいい服を、東京でも着るつもりだっ

ピルへのアクセス

韓国に来て初めてピルを買った昨日。日本にいる時から、もう5年以上はピルを使っている。 生理はひどいけど、これは耐えるものだと思い込んでいた頃。友達が生理痛に関係する病気の存在を教えてくれて、ピルで治療ができると知った。 重い腰を上げて病院を受診してみたら、私も同じ病気があった。治療のために飲み始めたピルは、私の生活に欠かせないものになった。 そのピルを、あえて私は留学の全期間分は持たずに来た。出国前に調べてみたら、韓国では薬局で手に入ると知ったから。 日本でピルを手に

体と時間は誰のものか

この週末、仲の良い友人たちとひさしぶりに飲む機会がありました。 今年30歳の私たちが集まれば、男女の差はなく気づけば結婚の話になります。 私はいまの人生で結婚するかどうかを決めていないし、自分の体を女性として使っていきたいのかもわからない。 でも、目の前の彼らは結婚はいつかするものだと思っていて、いまの恋人といつ結婚するのかを話している。 そんな彼らのことが純朴な存在に見えて、私は蚊帳の外から話を見守っているような感覚になりました。 結婚をする意味とは 前置きをし

母世代こそ、コーチングが必要なのかもしれない

フリーランスになると決めてから、自分の行動範囲外の方との交流を意識して増やしています。 そんな行動がきっかけで、今日初めて母親にインタビューをしました。思うところがあったので、ここに書き出させてください。 ◆私が母や親に思うことはこちらにも書きました☺︎ 母も人間であること 当たり前なのですが、母は母である前にひとりの人間です。そんなところを引き出したくて、今日はインタビューをしました。 子育ての話や退職前の仕事の話。退職してからの暮らしの話や自分の気持ちについての