マイエレメント感想ー印象的だったこと6つ
お盆休みにマイエレメントを観てきた(以下ネタバレあります)。
ディズニーらしい瑞々しい世界観がかわいくて表現としてみてるだけでも楽しめた。
印象的だったこと
①違う文化との共生
もし自分が、多国籍の国に住んでいたらもっと感じるものがあったように思う。日本にずっと住んでいるからか、なかなか自分ごと化できなかった。ひとつの話として受け取った。
"自分とは違うエレメントとは関わらない。"
今身の回りでそんな文化はないと感じているので、うまくわかりきれていない感じがした。だからこそ観てよかったのかもしれない。
ビビステリアの花を見に行く時、火のエレメントだけ禁止されるシチュエーションは、想像できない憤りがあると思う。
路線から滝のような水が落ちてくる世界で暮らす、危険と隣り合わせで暮らす生きづらさも相当だ。
②エレメントのキャラクター
水、火、風、土のエレメントが住む街での話。
エレメンツコードからキャラクターの世界観がつくられたのかな。
それぞれのキャラクターエレメントコードが重なってておもしろかった。
水→感性、解放、共感、哀しみ
火→創造、論理、怒り、自分との対話
風→実現、達成、勝利、衝動
地→安心、調和、規律、協調
ウェイドはすぐ共感して絵に描いた噴水みたいに泣いちゃうのが愛らしい。
エンバーは心より頭で考えて、怒りが表出しやすい。2人ともわかりやすくて大変だけどかわいい。
試合で勝ち負けを競うシーンが印象的な風と
どのシーンでも和やかな雰囲気の地(映画では土で表現されていた)の生活も気になった。
③親の影響
心配で過保護で、娘に託したいものがある。
親の本心って想像以上に態度や言葉で子どもに伝わっている。どう育つかは小さい頃に過ごす親との時間の影響がかなり大きい。親だって完璧じゃないから、子どもを信じて放すことも、難しいんだろうな。
"こうなってほしい"をどこまで願うか、伝えるか。子どもを育てることは、自分でない他者の人生をある程度コントロールすることでもあるという再認識。
④癇癪は何かを伝えようとしてるサイン
ウェイドがエンバーに伝えた言葉。
涙は願いのあらわれ、
心臓がバクバクするのは緊張のあらわれ。
言葉よりも身体のほうがずっと嘘をつけないな、と思う。エンバーはそれっぽく正当化しようと話しても、身体が正直。ウェイドが伝えてくれることが救われる糸口になっていた。
⑤ほんとうの想いが届くこと、願いが報われること
2人は他のエレメンツ同士では誰もしてこなかったことー手を合わせることーを通してつながれた。恐れと信頼。どっちもあるときに信頼に少し傾けたことで関係が変わっていった。大きな転換って本当に小さななにかから始まる。
エンバーはずっと認められなかったほんとうの想いをウェイドにぶつけた。
ほかの人からだと一見わからない、だれかへの本当の気持ちは泥くさくてうつくしいな、と思う。
生きてきた文化も価値観も暮らし方も違うのに、さらにお互いの想いがつながる、ウェイドの大きな想いが報われる瞬間も瑞々しくてきれいだった。
⑥続きの世界がみたい
マイエレメントは恋の部分を描いていて、その後は描かれていない。
どんな関係性でもきっと、深く関わるほど相手の尊敬できる部分と、折り合いのつかないことや乖離している部分に気づく。
違うから惹かれて、違うから一緒にいるのがつらくなる。これは近しい人との中できっと普遍的に起こる自然なことだ。
新しく生活する場所で、ふたりだからこそ楽しいことと、大変なことが増えていく。
それをおもしろいとも捉えられるし、違くていやだなと感じることもある。
実際、エンバーが水のエレメントシティにいるときは目立っていたし、冷ややかな視線を多方面から受けていた。
ウェイドが火のエレメントシティにいるときは怖がられることも想像できる。
おかげで新しい世界を見せてもらった。
一緒にいたいけど、ぶつかってしまうのがこわい。
もっと知りたいと思うし、
分かり合えなくてかなしいと落ち込む。
もってない人柄に惹かれて、
違うところを見たくないと思ってしまう。
原点はそこじゃなかったよね、という引き出しを持ち続けられたら変わるものなのかな、とも考える。
一緒にい続けるには、相手に寄り添ったり、理解してもらったり、妥協したり、何かを諦めたり、考えを改めたり、自分自身の根本が変わったり。踏ん張る力が強かったり、それをがんばれると思えるほどのなにかを感じていたり、きっといろんな理由がある。
新しくはじまった世界で、2人がぶつかる地味で他者にはわかりづらくて、でも2人にとってはきっと大切で必要な困難をどうやって乗り越えていくか、その続きを見たいなと思う映画だった。
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