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【塾長日記】日本語教師アイディア塾 #18「片思いの日本語教育」  ~日本語学習者の本当の気持ちわかっていますか~

皆さん こんにちは
 
エルロン日本語教師アイディア塾・塾長
竹丸 勇二です
 
 
しっかり準備して授業に臨んでいるつもりなのに
 
学習者の反応が薄く、片思いになっている気がする・・
 
 
その原因はどこにあるのか
 
 
私たちに寄り添い、一緒に考えてくださる
 
特別ゲストをお迎えしました
 
 
 
河上・スリヤーパーさん
 
流暢な日本語を話されるタイ人女性です

河上・スリヤーパーさん


お仕事は何と
 
「タイ人向け オンライン日本語会話教師」 
 
「日本語教師向け オンラインゼロ初級会話研修の開設のコンサル」 
 
 
そして、
 
「Splash Tai-Japan Hub」
 
という団体の代表をなさっています。
 
 
スリヤーパーさんのオンラインの有料講座は、大人気、
 
受講者は、
 
日本在住の生活者の方々(特に女性が多い)や
 
タイの日系企業で働くビジネスマンに加え、
 
日本語学校に通う留学生もいらっしゃるとか
 
 
受講理由は、二つ
 
 
日本語で日本人と話したい、地域や社会とつながりを持ちたい
 
 
日本語学校では、授業で日本語を話す機会がない・・
 
 
 
スリヤーパーさんは10年前、
 
タイの大学で日本語を専攻され、N2を取得されましたが、
 
来日してすぐ、


 
教科書の日本語を誰も話していない
 
日本人の話す日本語が分からない、
 
習った日本語が口から出てこない、

 
などの体験をし衝撃を受けたそうです




日本人と結婚し、日本で暮らすうちに
 
日本語を学んでも会話ができないタイ人の方が
 
とても多いことが分かり、
 
 
「タイと日本の懸け橋になりたい」
 
そう思ったことが
 
今のオンライン日本語会話教室を作るきっかけになりました
 
 
 
しかし、スリヤーパーさんが
 
日本語を話せるようになるのは、
 
そう簡単ではなかったとおっしゃいます
 
(楽屋裏話ですが)
「自分に全く自信が持てなかったんです・・」
 


スリヤーパーさんは、

ネガティブな自分の気持ちを鍛えるために
 
コーチングの研修を受講しながら、
 
『自信』を持てるようになるまで
 
たくさんの日本人と話しました
 
 
その時のコーチングの技術は、
 
今、自身のオンライン講座のお客様(学習者)への
 
カウンセリングに役立っているそうです



また、レッスンでは、
 
ファシリテーターとなって

明るく、安全な雰囲気の「場」を作ることに注意し、
 
ポジティブな気持ちでレッスンに参加できているか、
 
一人一人の表情、発話量をよく見ながら
 
学習者同士が積極的に話し合えるよう、レッスンを進めます
 
 

オンライン日本語会話レッスンの様子

 『人は、人にどう思われるかを常に気にしています』  

◆人前で話すことを恥ずかしいと思う気持ち

◆答えを間違えたら笑われるのではといった不安 

◆今やったことができなかったらどうしようという不安  


私たちも人前で発言する時は、勇気が要りますよね 笑   



日本人の日本語教師の前で 外国人学習者が質問に答えることは、 

私たちが想像する以上に実は相当ハードルが高いことなのです
   


話したいと思っていても緊張して話せない・・ 

そんな時、私たちは 何も言わない学習者のそんな気持ちを理解し、

しっかり寄り添えているでしょうか  


スリヤーパーさんの 

一学習者としての体験は、

日本語教師としての「卓越した専門性」であると 私は感じました  



「自分の授業が上手くいかなかったと思う時は・・?」

  来場者から出た質問に 


「お客様(学習者)と話します、

 そこから授業を改善するアイディアを頂きます 

教師と学習者は、『二人三脚』、同じゴールを目指すという、

強い信頼関係を保っていく必要があります」  


明確におっしゃった時の自信に満ちた明るい笑顔が 

とても印象深かったです  


どんなことを勉強したいのか、 

学習者とのコミュニケーションで知る
 


当たり前で、とても大切なことですが、 

私たちは、忘れがちなってしまいますね  



「日本語が分からずに孤立し、 

地域や社会に参加できない同胞を救いたい・・」  


それがスリヤーパーさんのアイデンティティだと私は感じます 

それは、 

『お客様のニーズを満足させるためにこそ、レッスンはある』 

という、私たちの考え方と同じです  


誰のために、何のために どんな日本語教師でいるのか 

どんな価値を提供していくのか 



私たちは今回、 

『素晴らしいお仲間」を お迎えすることができました
  

 自信を持って提供できるサービスを、力を合わせて考えていく 

私たちの持つ専門性を掛け算していけば、

素晴らしい授業が提供できるはずです  

ご参加くださった日本語教師の皆さん


お話しくださった河上スリヤーパーさんに心から感謝します

ありがとうございました!
 

アイディア塾にご参加くださった皆さん、

最後までお読みくださった皆さん、ありがとうございました!



私たちはこれからも
協働学習で授業を探求し続けます