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河村勇輝、富永啓生、2人それぞれの現在地の一考察。【バスケ】【Bリーグ】【NBA】【エッセイ】



 河村と(卓球の)早田が、パリ五輪の最注目選手といわれるのは、「選手である前に、人間であれ」を体現してるのが伝わるから。「バスケ(卓球)に対する姿勢」が、1人の人間としてとても尊敬できるからってこと!


 (今回のnote記事、見かけ上のアップ日は「7月27日」ですが、完成稿は「8月1日」です。これは、想像以上の遅筆になってしまったためで、アップをパリ五輪の1試合目、ドイツ戦の本番には間に合わせる必要があったので、このような形をとっています。
 そう、「書きたい内容の大枠的なアウトライン」は既に決めていての感じでして、今回のパリ五輪[ドイツ戦、フランス戦]は反映させてません。
 河村も富永も、2人共にとても好きですし、河村に至っては「最推し」を公言の選手です。これを踏まえつつ、でも「より客観的に考えてどうか」で綴らせて頂いてます。正直、今回は「より厳しい解釈」になってしまっていますけど、「こういう解釈もあるんだ」の上で読み進めて頂けると、とても嬉しいです。)







 「河村勇輝、富永啓生の現在地」
 いつか是非とも、書きたいとずっと構想し続けてきました。
 ただ、「まとまった時間」と「まとまったデータ」。どうしても、この2つが必要になること。

 で、自分は、「河村勇輝が最推し」と公言しています。
 というか、いまの自分がいるのは、2019年のウインターカップ(当時、河村勇輝が福岡第一高校の3年生)での、河村の衝撃的なパフォーマンス(「アーティスト」「ファンタジスタ」って感じ)がきっかけですから。
 最推しだからこそ、「贔屓目(ひいきめ)の感情」をできるだけ取り除いて、なおさら客観的に(ドライに、ともいえます)とらえる必要がある。

 まとまったデータとなると、RS終了時からが勝負になります。
 で、できれば「NBAドラフト」に間に合わせたいと。
 (今回だと、富永はこのドラフト指名の可能性が言われていた。尤も事前評価では、
 「本指名[58位以内]はほぼゼロに近い、2wayライン[120位以内相当。実際はもう少し枠があるが]に届くかどうか」
 と把握していました。)



 (←この2024年の「NBAのモックドラフト」。「モックドラフト」とは「仮想ドラフト」「模擬ドラフト」の意味です。
 上から順に「Draft Room版(1巡目)」「Draft Room版(2巡目)」「ESPN版」「The Ringer版」「NBA Sporting News版」になります。
 いずれも富永、河村はリストにありません。)

 (←余談ですけど、自分は野球[NPB]の仮想ドラフト[ドラフトホームページ版]に、6回の参加経験があります。ですので、いわゆる「モックドラフト」「仮想ドラフト」は、いつもテンションが上がるのです。)






 で、NBAドラフトは「6月27日(1巡目)、6月28日(2巡目)」。
 結果は富永は「指名なし」(その後、河村・富永は共に「エグジビット10」の契約を叶えた。これについては、本題といえるので後述)。

 RS終了から、「NBAドラフトの本番」までの期間が、「河村と富永の現在地」を綴るにはベストタイミング、と頭ではわかっていたのです。
 ただ、ちょうどBリーグの移籍市場に突入の帰還であった影響もあり(移籍市場をはじめとする編成論は自分の得意テーマでもあるので)、まとまった時間をつかむタイミングを失ってしまった、が正直な感じです。







 で、「河村の現在地」のテーマは、今回が2回目になります。
 (前回は「2023年1月2日」。「2023年の新年企画」として執筆させて頂きました。)

 2023年1月のとき、自分は、下記のように綴らせて頂きました。


 「河村の海外挑戦のベストタイミングは『来オフ(2024年オフ)』『豪州NBLか中国CBAが、より現実的な挑戦先と考えるが、言語面・生活面をも考慮すると、豪州NBLがより現実的』と考える。」

 「NBA到達を叶えるには、恐らく現実的には『圧倒的なパフォーマンスの証明の積み上げ』と『巡り合わせ』の両方が必要になる。」
 (心情的には「NBAに到達してそこで輝く河村を観たい!」が、180cm未満の小柄なPGの居場所が、いまのNBAでは急速になくなってきている現況を考慮のことから。)

 「より現実的かつ望ましいシナリオだと、
 「2024年に『世界最終予選』『横浜BCでの活躍』の両方で圧倒的な活躍」→「2024年オフに『豪州NBLに挑戦』」→「2024-2025シーズンで『正PGとしてMVPあるいはそれに準ずる活躍(理想はPERで20点台以上)』」→「2025年オフに豪州NBL球団で複数年の契約延長」」



 で、いま、河村と富永は、いよいよ「NBAに挑戦」という「とてもすごいこと」へと歩み出そうとしています。「このタイミングでだからこそ綴れること」もあるかなですし、その一方で、(はっきり述べる感じでとても心苦しいが、とても正直な本音ですけど、)「このタイミングなのに、可能性を【くしゃっと】になる内容をも含む」の感じにもなるかなです。

 「ずっと応援し続ける、と心に誓う想い」と「だからこそ、より現実的に(よりドライに)解釈する必要がある想い」が、複雑に交錯すること。
 いまの正直な気持ちを「言語化」すると、この感じになります。



 河村勇輝(男子・バスケットボール)
 早田ひな(女子・卓球)
 古賀紗理那(女子・バレーボール)
 田中希実(女子・陸上[1500m,5000m])

 (前回大会[東京五輪、2021年]までで結果を出して既にある程度以上有名になってる、とみなした選手は、ここでは除外しています。田中・古賀は前回大会も出場ではありますが、メダリストになった訳ではないので、ここにカウントしてます。)


 自分のリア友の1人と、先日、
 「あと少しで、パリ五輪が開幕するけど、名前と競技が一致できる選手(=知っているといえる選手)って、どれほどいる?」
 という話になりました(このリア友は、スポーツは「全くに近いほど詳しくない」。「興味が全くない訳ではない」けど、とのことです。勿論、自分が「スポーツを観ることが大好き」であることは知ってます)。

 それで、直近1年でメディアにそれなり以上に取り上げられてきた選手で、恐らく20人程度かな、とりあげていったら、「この人物は知ってる、わかる」と答えたのが、上述の4人でした。


 須崎優衣(女子・レスリング)
 大迫傑(男子・陸上[マラソン])
 瀬戸大也(男子・競泳[個人メドレー])
 大橋悠依(女子・競泳[個人メドレー])
 町田瑠唯(女子・バスケットボール)

 前回の五輪(2021年の東京五輪)までで結果を出して、今回も五輪に出場する選手でだと、上述の5人は「わかる」との回答。


 橋本大輝(男子・体操)
 四十住さくら(女子・スケートボード[パーク])
 (この2人は「顔は『いわれてみれば思い出せる』、でも名前は出てこなかった」とのこと。)

 張本智和(男子・卓球)
 (この選手は「わかる」との回答でしたが、理由は「天才少年」として新聞や教育雑誌で特集されてたのを読んだから、という理由。尤も「実力でパリ五輪を叶えたんだよ。それも、妹[張本美和]と共にね」と説明したら、「えっ、そうなんだ」と返されました。
 どうも「卓球選手」というよりは、「卓球が上手いらしいイケメン」として解釈してるっぽい感じです。)

 松田詩野(女子・サーフィン)
 (この選手は「ああ、どの競技かは知らないけど、名前は知っている」と。なぜ?と伺うと、「東京駅で広告にデカデカと載っていた」から[自分も今年に2回、久々に上京の機会を持ちましたけど、あの広告は、情熱的な感じと爽やかさを併せ持つ雰囲気を持つことを含めて、とても印象に残ってます]。
 ちなみに、卓球の早田ひなと同様に、前回の東京五輪では「あと少し、合格ラインに届かなかった」と伺ってますので、今回への想いは恐らく「なおさらの人一倍」と想像の感じです。)

 北口榛花(女子・陸上[やり投げ])
 (昨年の「NHK紅白歌合戦」で審査員だったんだよ、と説明したら、「ああ、そうなんだ」と。「ダイヤモンドリーグ」で総合優勝だよ、と説明したら、「完全にポカン」とされました。
 で、「ああ、この容姿?なおさら印象に残らないわ。名前はそういえば、ニュースで聴いたことがあるかもだけど」と。陸上も大好きな自分的には、なおさらとてもショックで、この日本って「ルッキズムの社会」といわれてますけど、想像以上にそうなんだなを突き付けられた感じで、とてもショックでした。)

 藤波朱理(女子・レスリング)
 (恐らく、このパリ五輪で「金メダルを最も見込める選手」と自分は思ってますので挙げたら、「完全にポカン」。「7年間負けなし」だよ?全盛期の吉田沙保里と同等以上だよ?と伝えても、です[ちなみに須崎優衣には反応したのは、「あのかわいらしさは、強烈に印象に残る」とのこと。
 ちなみに、「いわば、女性版の井上尚弥、と解釈すればいいんじゃないかな?」と説明したら、なおさら「ポカン」の上、「いや、確かにニュースで、井上尚弥という名前はよく耳にするけど、実際の試合がテレビで映らないから、わかる訳ないじゃん」とのこと。これについては、自分も心の中で「確かにそうだよね」の感じで、返す言葉がなかったです。)

 石川祐希(男子・バレーボール)
 安楽宙斗(男子・スポーツクライミング)
 草木ひなの(女子・スケートボード[パーク])
 (年明け以降、メディアで猛プッシュされているのが、この3人。石川祐希については、妹の石川真佑も今回のパリ五輪に出場です[妹も代表でレギュラーを務めてます。より厳密には、レギュラーを「奪還した」ですが]。
 安楽や草木は、わからないのは仕方ないかもです[尤も安楽は、この1年、とても絶好調の感じですが]。ただ、石川がわからないのは、正直ショックでした。
 写真を出したら、「ああ、イケメン雑誌に載っても不思議ではないよね」の反応で、それについては「まあ確かに、納得ではある」ですけど。
 ちなみにこれに関係して、あと2つ。同じ男子バレーボールの「西田有志」は、先述で取り上げた「古賀紗理那」の夫です。
 それと、スポーツクライミングでいえば、引退してますが、東京五輪で「持てるすべてを注ぎ切った、魂の登り」がとても印象的であった「野口啓代」さんは、「ああ、知ってる」とのことでした。)




2024年3月9日、東京駅(南口、八重洲側。場所的には、
新幹線から在来線への乗り換え改札を出て、在来線ホームに向かうと、
この写真の場所になるのです[写真の右側が、東海道線の9・10番線になります])。
で、写真の上側の若い女性が、今回、パリ五輪の注目選手の1人である、
松田詩野さん[女子・サーフィン]になります(「メダルは現実圏」といわれてる)。
東京駅で、最も印象的な場所の広告スペース(パナソニックさん)に起用されてる。
「華がある」と感じてますし、「期待されてる」証明といえます。
言い換えれば「だよねー。あの目立つ場所に広告があったら、
なおさらとても印象に残りやすいよね」と。
(重圧もあるかなと想像だけど、応援してる人間もたくさんいるから!
2021年[東京五輪]の忘れ物を取りに行く機会を、つかんだんだから!)
ちなみに、1月に「島根vs茨城」のために、およそ4年半ぶりの上京をした際は
「比嘉愛未さん(女優)」であったと記憶です(爽やかな感じで素敵)。
いずれにせよ、詩野さん、「積み上げてきたことを、自分自身を信じて!」。
1人の人間として、ささやかながらですけど、伝えたいことです。





 「いよいよオリンピック(五輪)が始まるんだなというのを感じてるんですけど、フランスの地で有名になって有名なアスリートになりたいなと思ってます。」
 (2024年7月18日、シャルル・ドゴール空港[フランス・パリ]到着直後での、早田ひなの「メディア向けのインタビュー」より。
 このコメントは、「NHKニュースおはよう日本」[2024年7月19日、7時台]で流れました。)


 「人生最大の大舞台」「人生最大の挑戦」「人生最大の勝負」。
 このようなステージなのに、「『早田ひな』が『早田ひな』していて、とても安心したわ」が正直な感じです(いい意味で「自然体」。悪く言えば「ミーハー」かもですけど、このミーハーさが早田の魅力の1つでもあるのでと。笑)。


 (←出そうとしたのは、この写真の2枚目部分[恐らく「矢印」を押すとそうなる感じ?]。この、早田ひなさん、「卓球が五輪出場レベルの腕前でなければ、芸能界から声が掛かっていたのでは?」といわれてますが、贔屓目抜きにして「優勝!」って感じです[真顔]。)


 (←ちなみに、この「2023年2月1日のnote記事」で、「早田ひな」をがっつり取り上げてます。はい、正直、好きなスポーツ選手の1人です。
 ですけど、自分が好きである云々に関係なしに、この「2024年のパリ五輪」という意味で「早田ひな」は「最注目選手の1人」あるいは「フラッグシップ的な存在」といえると感じてるんですよね。)



 そう、これを書き上げてるときには、パリ五輪が事実上開幕している計算になるかなですけど、自分が記憶にある夏季五輪(1992年のバルセロナ五輪。男子バスケットボールで、アメリカ代表が「ドリームチーム」を結成して、これが「商業五輪」「プロ五輪」等と、「五輪のあり方」の大きな転換点になった)、つまり「バルセロナ以降」でだと、「いままでで最も盛り上がっていない五輪」という感覚が、自分の中では正直強くあります。

 なぜ、「五輪がかつてないほどに盛り上がらない」のか。理由はいくつかが複合的にある、が自分の解釈です。
 第1に「時差の関係で、主要な競技の決勝が、日本時間の深夜・未明である」から(=物理的に生を起きてみることが不可能であること)。
 第2に「野球がない」から(実際、「X[ツイッター]」「Yahoo!ニュース」のいずれでも、最も盛り上がっているのは「野球」のこと。東京五輪が、開幕前は賛否両論であったのに、盛り上がっていたのは、「野球があるから」がとても大きかった)。「野球がない」に加えて、特に男子サッカーのあの「18人枠」の面々(久保、松木、鈴木唯人、いずれも入っていなかったこと、つまり「全国区の選手が事実上ゼロ」。加えて「OA枠もゼロ」)、これは「勝てる気がしない」と落胆の想いを抱いた人間が多くいたのでは?と想像です。
 第3に「前回の東京五輪で、期待を大きく裏切った種目がある」から。実際、バドミントン、競泳(いずれも大会終了後に「実は内紛を抱えてた」ことがわかってます)がそうでした。「期待をして、結果がだめだったとき、落胆がとても大きくなるのが怖い」、この心理は正直理解はできます。
 それならば、「期待しない、それで結果が出れば、そのときは『おめでとう』と素直に称賛を伝える」、確かにこれも1つの考え方かもです。


 そして、第4に「絶対的なスター選手の乏しさ」です。これは言い換えれば、「競技の枠を超えての、全国区の選手の乏しさ」「共通の話題になり得るスター選手の乏しさ」ともいえます。
 そう、2023年の、野球のWBC。「大谷翔平」「ダルビッシュ有」「吉田正尚」「山本由伸」「村上宗隆」「岡本和真」。いわば「全国区の選手をずらりと擁せていた」。
 これに加えて「世界一奪還へ」というキャッチフレーズ。これで「さあいくぞ!」という心の高揚感に結び付けられたと想像すること。それと「時差の関係で、1次リーグ、準々決勝は確実に生で視聴できること(パブリックビューイングのスポーツバー、映画館も多くあった)、準決勝、決勝も午前中なので生での視聴が可能で、米国に勝利できる可能性も「ゼロではない、勝機はある」と実感できたことも大きいでしょう。

 では、今回のパリ五輪はどうか。


 「河村勇輝」(男子・バスケットボール)
 「早田ひな」(女子・卓球)
 「古賀紗理那」(女子・バレーボール)
 「田中希実」(女子・陸上)
 「須崎優衣」(女子・レスリング)


 「フラッグシップ」(中心軸・目玉)と位置付けられていると映るのは(各種報道から総合判断して)、上述の5人でしょう。特に猛プッシュされていると映るのが、「河村」と「早田」です。
 いま挙げた5人。いずれも「好きな選手」ですし、特に「河村、早田、田中希実」は「大好きな選手」と即答です。
 で、この5人には「共通要素」があります。それは
 「メディア(記者)対応の受け答えが、とても誠実である」
 ことです。記者が「100」を投げたら、「100以上」で返してくれる。特に河村、早田、田中希実は「取材がきっかけで、ファンになった」という記者も複数人いるといわれてます(かつてでいえば、陸上の鈴木亜由子、競泳の萩野公介、大橋悠依もこの逸話を持ちます。尤も大橋は、今回も出場で、今回は「事実上の最後の戦い」を本人が公言していますが[古賀のように、「今大会で引退」を正式に表明している訳ではないですが、この3月の競泳日本選手権の際に「負けたら引退」を公言していたので])。

 そう、自分は

 「選手である前に、人間であれ」

 はっきりと、この価値観を持っています。人間として「一緒に仕事ができると、とてもやりがいを持てそう(自分も頑張れそう、楽しいと思えてそう、のニュアンスです)」の意味合いと解釈して頂ければです。
 「誠実な姿勢」を持ち続けられる人間って、少なくとも「嫌な気持ち、マイナスな気持ち」になる可能性は低いと思うんですよね。

 それが、この5人には共通してある。さらに踏み込むと、

 「その競技に対する姿勢、例えば河村だと『バスケに対する姿勢』、早田だと『卓球に対する姿勢』がとても魅力的である」。

 そう、成績以上に、この「競技に対する姿勢」に、心が惹かれる訳です。言い換えれば「プロ意識の持ち主」ともいえます。で、「応援したい」「この素晴らしさを伝えたい」となるのかなと。


 ですけど、いま「フラッグシップ的存在」と位置付けられてると映る5人のうち、これに見合う結果を高確率で見込めるのは「須崎」1人のみです。
 「結果を見込めそうな選手」と「要注目の選手」に、この時点で大きなずれがあることは、正直否めません。

 そう、これは自分は「日本人のよくない傾向」であると感じてるのですけど、「華がある」「ルックスがいい」の傾向が、とても強いと映ってます。
 この象徴が、同じ女子レスリングで、同じ「金メダルがほぼ確実」の位置付けなのに、「須崎」と「藤波」の注目度が全然違うことです。
 確かに、須崎は「かわいい」ですし、私服姿だと「えっ、本業がレスリング選手って、マジですか?」の感じです(で、鍛えられた筋肉美で、「ねっ、本業がレスリング選手であること、これで伝わるでしょう?」という取材が、この1年ほど、ちょくちょくみられます)。自分も須崎は好きな1人ですし、「容姿と本業のギャップ」を全否定はしません。

 ですけど、須崎は「4年間負けなし」、藤浪は「7年間負けなし」です。
 競技が異なるので単純比較はできませんけど、男子のボクシングで「井上尚弥」がいます、ニュースでしばしば取り上げられているので(NHK総合の「クローズアップ現代」でも取り上げられたことがあります)、「名前だけは知っている」という人間は恐らく多いでしょう。
 いま、井上は「階級の枠を超えて、恐らく現役最強」といわれてますけど、須崎や藤波の現況って、この井上、あるいは野球の大谷翔平のように「すさまじい領域」にいる、といえるのです。

 確かに、藤浪の容姿は、御世辞にも「華がある」とはいえない、これを全否定はしません。でもこれは、視点を変えれば「競技をしているときが、最も輝いて映る」ともいえるのです。
 実際、「競技(仕事)のときが最も輝いている」タイプの人間は、いままでにも何人もいました。一例としてだと、「澤穂希」(女子サッカー)、「守本奈実」(NHKアナウンサー)等。特に守本さんは「ブサかわ」の語源ともいわれてます(本人がどう解釈するかにもよるので、言葉の使い方にはとても留意が必要とは思いますが、「ぶさかわ」は必ずしもマイナスの意味合いとは自分は思わない、と正直感じてます。実際、守本アナは自分は好きな1人ですし、「こんな絶品ボイスはそうはいない」と思ってますから)。




 ですけど、須崎の「4年間負けなし」、藤浪の「7年間負けなし」、これがどれほどすごいことか、相応のリスペクトがあって欲しいと自分は思うのです。勿論、こればかりは一発勝負ですし、一発勝負で負けることも起こり得るですけど、それでも、須崎と藤波の注目に大きな差があることは、正直とても違和感があります(それでいて、須崎でさえも、注目度は河村や早田とかに見劣りの感じが正直否めないですし)。



 「華がある」「ルックスがいい」を判断基準にする傾向が強すぎるというか、「名前」を判断基準にする傾向が強すぎるよなあ…、と感じるのが、特に「実写の映画・ドラマ」です(アニメは内容やジャンルが判断基準になる傾向が強く、その意味ではわりと健全といえますが)。これに関係して、いま、あくまでも個人的にですが、考えさせられてることがあります。




 (←「私が女優になる日」をリンク添付に加えているのは、これが飯沼愛さんの出身[出自]であるからです。今回の作品を観るにあたり、「私が女優になる日」の動画をいくつか観させて頂きましたけど。)



 かなり話を脱線させる感じになりますが、自分は普段、いわゆる「続きものの連続ドラマ」をほとんど見なくなっています、理由はシンプルに「(そこまで充てられるほどの)時間がない」から。
 ですけどこのクールで、楽しみに観させて頂いてる作品があります。そう、『南くんが恋人』。いわゆる「リメイクもの」「恋愛もの」です。

 この作品の主演は、「飯沼愛」さん。確かに世間的には、「ほとんど実績がない、新進気鋭の女優」です(ほぼ無名ともいえる)。
 少し前から、名前は耳にしていて、いつか機会があれば、じっくり観る機会を持てれば、と思っていた1人です。いわゆる「恋愛もの」「青春もの」がもともと大好き(実写映画で特に観るジャンルがこれです)なこともあり、観てみようと。

 結論を述べると、個人的には「これからも、是非とも注目して観たい」と感じる、素敵な女優さんです。ですけど、「華がない」といわれなければいいけど…と感じてたら、マイナスの意味で「案の定である」と。
 確かに、「華がない」というか、「声質に恵まれてない」を全否定はしません(地声がやや低めなことは、正直「観る人間を選ぶ」だろうなと)。
 ですけど、飯沼さんの特徴として、声質という弱点を補って余りあるほどに、「表情・感情の表現がとても素敵」と映るのです。視点を変えれば「映像映えする表現者」ともいえます。「爽やかさ」も、とても素敵なプラスポイントの1つです。
 いかにも「演技してます」と感じないんですよね。ほんとうに「堀切ちよみ」(今回の役名)がそこにいると。今回の作品が、意図として「飯沼愛ありき」の感じを割り引いても、そう映ります。


 なんというか、実写の映画で特に顕著ですけど、「出演者が誰であるか」が、観るの判断基準になっている傾向が、年々強くなっていってると映ってます(かくいう自分も、「観る判断基準の1つ」にはしてますので、このことを全否定はしませんけど)。
 「あっ、主演・ヒロインがこの女優?なら、『消し』だね」という烙印を押されてるなあ…と映る若手女優が、数人いると映ってます(そういった表現者さんにも当然ファンがいる訳ですのでを含めて、ここで名指しはしませんが)。

 そう、自分は、飯沼愛さん、「これからが、とても楽しみな表現者だな」と感じてますけど、今回の主演作品、「華がない」「力量不足」という言葉を、正直耳にします。そんなの、やってみなければわからないじゃん!と自分は感じますけど、と(しかも「華がある」云々は、「後天的な努力よりも先天的な要素がとても強い」、いわば「ではどうしろと」になります)。



 話が完全に脱線になったので、話を戻します。

 「河村勇輝」「早田ひな」「古賀紗理那」「田中希実」。
 いずれも大好きな選手であることは、先述でも言及しました。

 4人共に、「存在、歩んできた道自体に、物語性がある」。
 苦労してここに辿り着いたことを、知ってるスポーツファンが多くいる。

 そう、確かに、この4人は、「『世間的な期待値』と、『より現実的な到達ライン』に、ギャップがある」ことを、否定はしません。


 河村(「1勝」が現実目標。かなりかみ砕けば、現況での立ち位置は「1998年、サッカーW杯の日本代表」[当時、初出場であった。結果は3戦全敗。当時も「1勝が現実目標」であった]。
 東京五輪のときは「将来を有望視」ではあったが、「高校・大学レベルとプロは別物だから…」の声が正直強かった。)

 早田(「メダル自体はほぼ確実」。持てる全力を出し切れれば、個人での「メダル到達」、団体での「決勝戦到達」は現実圏といえるし[自分的には、個人での決勝戦到達を観たいが本音!]、混合ダブルスに至っては、展開次第とはいえ、「金メダル」もワンチャンあり得る。
 東京五輪は、あとわずかの差で出場圏に届かなかった。その意味で、今回こうして「フラッグシップ的存在」と位置付けられるに上り詰めたのは、「どれほどのすさまじい努力の賜物」かが伝わるかなと。)

 古賀(「8強より先は、展開次第」。ただ、直近の国際大会[ネーションズリーグ]では「準優勝」の最大の原動力になった。いまや「女子バレー界を代表する『大砲』『絶対エース』」、かつての「全盛期のキム・ヨンギョン[韓国]」を連想させるといってよい。裏を返せば「古賀を封じられれば、ほぼ終戦」ともいえるが、体格に恵まれない中で「世界有数の大砲」に上り詰めたこと自体がとても称賛といえる。先日に「パリ五輪終了後の引退を公言」したことが社会的な話題になったこと自体も、存在感の向上を証明してるといえる、それは「結果を出した」からだと。
 東京五輪でもエースであったが、大会早々に負傷をして[そもそも東京では、チームづくりが上手くいってないと報道されていた。いま思えば「全てを1人で無意識的に背負い込んでしまった」といえる]、「グループリーグで敗退」という散々な結果であった。でも視点を変えれば、このときの悔しさが、古賀を「競技の枠を超えた存在」へと飛躍させたのだと。)

 田中希実(現実目標は「入賞(8位以内)」。これは、日本人の体格的にこれが限界ラインといわれているから。
 東京五輪は「1500mで8位入賞」。田中希実の特徴は、単純な結果だけでない、その内容、走りぶりにこそある、いわば「美しい陸上」と映ること。「自分自身の限界」ぎりぎりまで追い求める姿勢が伝わるから、観ている人間の心を揺さぶるのだ。
 東京五輪では、レース終了後、「ありがとうございました」と大きな声&深く一礼、の姿勢でも話題になってた。)



 (←古賀紗理那さんの「引退表明」のインスタ。本人の直筆とのこと。主将に就任の経緯とかから、「代表としては、パリ五輪が恐らく最後で、その後は2年程度は現役を続けて、その後もいけるとなったらロサンゼルス五輪まで現役続行?」と思ってましたが、「パリで現役自体を引退する」、言い換えれば「言葉通り、パリ五輪が集大成」とは、正直驚きました。
 でもだからこそ、もともと若手時代から好きな1人ではありましたけど、なおさら1人の人間として、とても応援の想いです。
 自分自身の積み上げたすべてを「出し切る」「燃やし尽くす」、その雄姿をこの目に焼き付けたいと。)


 そう、「『世間的な期待値』と、『より現実的な到達ライン』に、ギャップがある」、確かにそうかもです。ですけど、いやだからこそ、

 「批判、不安を称賛に変えよう!きっとできると、自分は信じてる!」

 と伝えたいんですよね。



 で、導入を兼ねて、この「パリ五輪の要注目選手」(と、世間的にはいわれている)として、卓球の早田と共に「最注目選手」と位置付けられてるのが、「河村勇輝」です。
 そう、いま、自分がこうして、「スポーツ」、その中でも「バスケットボール」をメインフィールドにできているのは、「河村勇輝」(2019年のウインターカップ)との出会いがきっかけですから。

 確かに、今回のパリ五輪の男子バスケ、「1勝できるのか?」といわれてます。はい、「ああ、その通りだよ。ブラジルにどうにか勝てれば、というところかな」と。
 (「100回に1回」が本番で起こり得る可能性もあるし、前回の東京五輪に向けての親善試合では、日本はフランスに勝利している[尤もこのとき、フランスには、ウェンバンヤマがまだいなかった訳ですが]、その意味で、今回のパリ五輪本番、ドイツあるいはフランスに「100回に1回」を起こす可能性もゼロではない訳ですし、自分も、1試合目であるドイツ戦は、「20時30分に開始」ということもあり、スポーツバーで生観戦させて頂く構想です。自宅だと寝落ちするリスクがあるから、も正直ありますけど。)


 「1勝が現実目標」の選手が「最大の注目選手」、これは贔屓目抜きにして、「だから今回、盛り上がらないんだよね」といわれても、正直反論はできません。さらに述べれば、八村塁や渡邊雄太ではなくて、河村が最注目選手扱いであることも、日本社会の独特の「華がある」という、いわば「明確な指標がない判断基準」が故である、といえます。
 (ただ、「レスリング」「柔道」「スポーツクライミング」「スケートボード」への注目度がとても低いと感じることも、こうなってる大きな要素の1つと映ってます。)

 ですけど、河村が最注目選手と位置付けられていることは、そりゃあとても嬉しい訳です。
 子ども時代(当時の自分は「14歳、中学2年生」でしたが)、野球で「松坂大輔」が、一気に「時の人」「スター選手」へと飛躍しました。1998年の夏の高校野球の準決勝、「0対6から、ラスト2イニングでの『奇跡の大逆転サヨナラ勝利』」の生観戦、このときの感動が、いまの自分の「心の原点」の1つになっています(野球が大好きになった大きな理由の1つです)。
 あのときの松坂と、いまの河村は、とても重なって映っているのです。


 「バスケットボール」「野球」、この2つが、いまの自分のメインフィールドですけど、この2つの特徴って、「『数字』『統計』という名の、『より客観的な指標』が存在するから」、言い換えれば「可視化された指標があるから」といえるんですよね。
 そう、「数字」「統計」も、必ずしも万能という訳ではないですけど、でも「大きな目安」にはなり得る、とはっきりといえると映るのです。

 今回のnote、想像以上の遅筆になり、時間が押していることもありますので、の感じになりますけど、「心情的に」と「より客観的に」を分けて考える必要がある、と正直映るんですよね。
 では、話をいよいよ本題に進めます。パリ五輪の男子バスケットボール日本代表のことは、ここでは深く掘り下げることはしません。



 各種データから浮かぶのは、河村もだけど、特に富永は「とても厳しい挑戦」になりそうなこと。とても申し訳ないけど、いまの富永は「イ・ヒョンジュンの下位互換」「3.5A」と映ってる。



 2023年1月の時点で、自分は「河村の現在地」として、

 「いずれそう遠くないうちの海外挑戦は、現実的といえる。若くして既に、『Bリーグで収まり得る存在』ではなくなりつつあると映る。
 だけど、ではNBAに到達できるかといえば、スキル的にはそう考えてもよいかもだけど、ここ数年のNBAのスタイル・起用法的な傾向には恐らく合っていない(「ウォリアーズバスケ」爆誕以前ならば、可能であったといえるけど、いまは正直「立つ」イメージが湧かない。」

 上述のことを、趣旨として述べました。その上で、「より現実的な到達ライン」として、「中国CBA」「豪州NBL」を挙げました。


 より細かい考察は、後述でさせて頂きますけど、この2年で、河村についてのデータが揃ってきた感じがあります、いま、いよいよ「NBA挑戦」へと歩み出すことをも踏まえて考えると、この直近の2年間、河村の成長を強く感じられ続けた(この眼に焼き付けられ続けた)この時間は、「どれほど感謝してもし切れない、夢のような時間」だった、そうはっきりといえます。
 「観ていて楽しい」、そうはっきりといえます。あっと驚く奇想天外なプレーもしばしばですけど、でもそれはいわば「閃きと緻密さ」の賜物といえる感じで、それでいくつもの勝利へと導いてきたと。
 よく、河村の特徴として「スピード」が挙げられていて、確かにそれも特徴の1つとは思いますけど、自分は、河村の最大の特徴は「創造性」「勝利への執念」「バスケIQ」にこそある、と感じてるんですよね。

 ですけど、いま、「この2年で、河村についてのデータが揃ってきた感じがあります」と述べました、これは、プラスの面も勿論ある訳ですけど、マイナスの面をも含めて、ということもあります。


 では、多くの文字数を充てられるほどの時間が今回はないですということもあり、「結論的なこと」をここで示してから、なぜそう考えるのか、へと話を進めていきます。それに、特に河村の場合は、「2023年1月3日のnote記事」で感じてきたことが、より確信になりつつあることを含んでますし。



 河村
 (「NBAのコートに立って欲しい、1年間を完走して欲しい」、心情的にはこれがいまの正直な想い。だけど、この2年での『横浜BC(Bリーグ)』『日本代表』での積み上げ的なデータ、あるいは試合を観て[特に河村の試合は、意識的に配信越しに観るようにしてきたので]、
 いわゆる『4A』の選手、そう、『Bリーグ以上NBA未満』の立ち位置が明確になりつつある
 と感じる。
 ↓
 そう感じる理由は、「公称172cmという低身長」、これも確かに1つにはある。それも、同じ低身長である「マーキース・ノウェル(170cm。ワシントン・ウィザーズ[昨季はトロント・ラプターズ]、昨季は2way)」「ジェイコブ・ギルヤード(173cm。ブルックリン・ネッツ、2way)」に比して、NBAで勝負できる意味でより優れるかというと、説得力に乏しいことが1つ。
 (ちなみに「USG%」だと、昨季のノウェルは「20.8%(Gリーグ)」、昨季のギルヤードは「11.3%」。)
 ↓
 [いわんや、「180cm台前半の本契約組」である
 「ペイトン・プリチャード(185cm。ボストン・セルティックス。4年間、267試合、17.7分、17.7%)」
 「ホセ・アルバラード(183cm。ニューオーリンズ・ペリカンズ。3年間、171cm、18.6分、18.6%)」
 「ジョーダン・マクラフリン(180cm。サクラメント・キングス[昨季まではミネソタ・ティンバーウルブズ]。5年間、242試合、15.4分、13.0%)」
 [プリチャードら3人での%表記の箇所は、「USG%」]
 この3人に比して、特に「USG%」で対応できるイメージが、まるでない。
 ↓
 持っているスキル自体は、「FIBAルールでならば、高いレベルにある」ことは既に証明済みといえる。だけどNBAは、同じバスケットボールでも、「NBAルール」と称されるように「まったくの別物」と言ってよい。河村の場合、特に障壁になり得るのが「3Pライン」である[FIBAは6.75m、NBAは7.24m。この「49cmの差」が想像以上にある]。この2年間で3P能力は良化傾向が伝わるとはいえ、「NBAの3Pラインに対応できそうか」のイメージが、正直ない。
 それ以上に大きな不安要素が「USG%」、つまり「ボールホグ(ボール独占傾向の意味。「ボールを持ってなんぼ」の選手なことが、はっきりしてきている)」の傾向が明確にあること。この「ボールホグ」の目安が「30%」であることは、いままでの自分のnote記事で繰り返し言及してきているが、河村の直近2年でのUSG%は「33.6%→34.2%」、つまり「ボールホグラインを大きく超過」であるのだ[というか、Bリーグで最もボールホグである訳だが。USG%で、河村は「3位→2位」、日本人選手でだと「ダントツの1位」]。
 河村が「ボールホグの傾向」という数字が出ているのは、「周りの選手の影響が大きい」、つまり「勝利に導くために、結果的に仕方なくそうなってしまう」傾向が強いから、この要素も大きい。だからそう考えると、「ボールホグ」と切り捨てるのは「確かにその面はあるが、全面的にそう言い切るのは違う」と声を大にして伝えたいけど、「USG%が20%程度」で、河村のよさを表現できるのかといえば、「そのイメージはまるでない」。
 そう、「小柄なPG」がNBAで輝ける道は「第2PGとして、15分程度」になる訳だが[プリチャード、アルバラード、マクラフリン、いずれもこの役割]、「第2PGとして対応できそう」を証明できてるとはいえないのだ。
 ↓
 そう、「USG%(ボールホグの傾向)」「3Pライン」という2つの要素だけでも、「NBAでのスタートラインに立てるか、での障壁」といわざるを得ないが、より不利に映る感じを加速させてしまっているのが、日本代表でのパフォーマンス。アジア・オセアニアレベルでだと、持ち味の創造性を存分に発揮できているけど、相手のレベルが一定以上に跳ね上がると「凡庸」に成り下がる傾向も散見であること。そう、
 「vsシュルーダー[ブルックリン・ネッツ](ドイツ)」
 「vsギディー[シカゴ・ブルズ]、vsミルズ[マイアミ・ヒート](いずれもオーストラリア)」
 これらの試合では「ほぼノーインパクト」の感が否めなかった。「NBAで勝負できる」という意味で、マイナス的なデータといわざるを得ないのだ。
 ↓
 理想を述べれば、昨季に29歳でNBA初挑戦で一定のインパクトを残して「オールドルーキー」と話題になってた、「バシリエ・ミチッチ(シャーロット・ホーネッツ)」のようになって欲しい、一方で昨季に28歳でNBA初挑戦の、同じ「オールドルーキー」である「サーシャ・ベゼンコフ(前サクラメント・キングス)」のように失意に終わる[とはいえベゼンコフは、「NBAのステージには立てた」ではあるのだが]、もあり得る。
 せめて「ベゼンコフのように、コートに立つは叶えて欲しい」が正直な想いだけど、この2年間を通して、「中国CBAあるいは豪州NBLが、より現実ラインと映る」は、より確信になりつつある。
 この不安感的な解釈を覆して欲しい、そう強く願っている。ただ、「球団選びを間違えた[いわゆる「再建球団」を選んだ方がよかったんだってば!と]、にならなければいいけど…、と。)


 富永
 (NCAAでのパフォーマンスは秀逸で、特に「得点能力」「シュート技術の正確性」は特筆であるといえる。だけど、結論から入る感じになるけど、よくも悪くもいまの富永は
 「イ・ヒョンジュン(前大阪。今オフはサマーリーグでポートランド・トレイルブレイザーズであったが、ほぼノーインパクトに終わった)の下位互換」
 これが顕著にある。加えて、日本代表でもいまだにフィットし切れていないことが、「より悲観的な解釈」に拍車をかけてしまっている。
 ↓
 「3P能力」「FT能力」はピカイチだし、「1on1」「ミドル」も水準以上といえる[尤もNBA基準だと恐らく「キャッチ&シュート特化のピュアシューター」、それこそ昨季に失意に終わった「サーシャ・ベゼンコフの下位互換」になりそうと映るが。ドリブルが上手いとはいえないし、自ら得点機会をクリエイトできるかだと「できるけど、NBA基準でどうかといえば、また別かも」と]。
 ただ、富永の身長は「188cm」。富永のナチュラルポジションは「SG」だが、NBA基準だと「SGとしては完全なアンダーサイズ」になる。
 それ故に、NCAA時代[特に4年生時以降。ちなみに富永は、編入を経験したこともあって、5年生時までプレーしている]では、「ハンドリング、守備のどちらか[できれば両方]を水準以上にできないと、NBAのコートに恐らく立てない」と指摘され続けてきた。アンダーサイズであることに照らせば、「ハンドリング・アシスト能力」に活路を求める[これは、たとえ「スコアリング型のコンボガード」を志向するにしても]がより望ましかったが、最終学年の5年生時でも、「アシスト数」「A/TO」のいずれでも、水準ラインとは程遠い成績に終わっている。守備に至っては、意識面はともかく、能力面では「猫に小判」といわれても、恐らく反論は難しい。
 ↓
 実はNCAA時代は、イメージとしての「3P特化型」ではなく、「3P能力、FT能力が最大の特徴であるが、必ずしも一辺倒ではなく、「良質の3P成功率・3P試投率」を確保できつつ、「2P(1on1、ミドル等)でも質の高さを示し続けていた」。これを踏まえると、よくも悪くも
 「ピュアシューター特化型での、6thマン起用(守備には目を瞑る)」
 これこそ、富永が最も輝ける道といえる。
 ただ、「SG限定でアンダーサイズ」だと、HCの立場になれば起用法がより難しくなる。富永と似たようなタイプで、
 「エディ・ハウス(元ボストン・セルティックス等)」
 「ジマー・フレデッテ(元サクラメント・キングス等)」
 の2人がいるけど、ハウスもフレデッテも、「水準以上のアシスト・パス能力」を併せ持っていた[ハウスに至っては、仲間を鼓舞できる独特の能力も併せ持っていた。Bリーグでいえば、京都の澁田がこれに近い]。だけど富永には、これはない、この時点で「とても大きな逆風」と映る。
 [ちなみに「USG%」は、4年生時→5年生時で「23.9%→26.9%」。ハンドラー能力が高くないことを考慮しても、イメージほどは実は高くない。]
 ↓
 きつい表現をすれば、比江島や馬場がそうだが、「Bリーグでは『違い』を生み出せる、その意味で『海外挑戦を目指す』と公言に値するとはいえるが、それ以上ではない」[比江島は代表でも存在感をコンスタントに示せて入るし、馬場は「守備面に特化でならばワールドクラス」といえるが]、いまの富永は、この比江島や馬場と同等といえるのだ[そう、河村やイ・ヒョンジュンを「4A」と位置付けるならば、富永は「3.5A」の感じ]。
 そう考えると、河村は「球団選びを間違えた、にならなければいいけど…」の感じだが、富永は「NBAのコートに立てるのか、このイメージがほとんど全く湧かない」が正直な感じ[勿論、心情的には「立つ」を叶えて欲しいことは言わずもがなであるが]。ここでいう「NBAのコートに立つ」は、「NBAに1試合で出場」でも「立つを叶えた」ことになる、のイメージであるが…。)



 はい、正直、自分でも「とてもきついことを綴っている」と感じていますし、綴りながら「心が痛む」感覚をとても抱いてます。こうして想像以上の遅筆になったのは、「現実的な立ち位置を、文字という可視化された形に落とし込むことが、無意識的に怖かった」からかもです。
 そう、「NBAに挑戦」、嬉しいに決まっている訳です。それに、自分が好きな言葉の1つとして、
 「やらずに後悔するよりも、やって後悔する方がいい」
 があるのですけど、いまの河村や富永は、まさしくこの言葉こそ、とても「すとんと落ちる」のです。


 河村、富永のいずれも、持っている資質能力をより最大級に活かせそうで、その中でよりレベル的に見合うリーグはというと、「中国CBA」と即答であるの感じです。
 理由はシンプルに、中国CBAは「スター選手に依存の傾向が、他国リーグに比して特に強い傾向」であり、「スター選手」に該当の選手の「スタッツが特に跳ね上がりやすい傾向」であることがあります。それと中国CBAは、「180cmに満たない小柄なPGの居場所が伝統的にある傾向」なこともあり、特に河村にとっては「より持ち味を生かしやすい基礎(風土、土壌)」がある、といえるんですよね。
 あるいは、「豪州NBL」。「英語圏」であり、「アジア枠」が存在しているから(尤も特に河村だと、アジア枠がなくとも、普通に外国人枠としてすさまじいスタッツを叩き出せるのでは?と映りますが)。


 正直な感覚を述べますと、もともとNBA行きを目標に、NCAAに進学した富永はともかく(尤も富永も、当初は短大[NJCAA]からのスタートでしたが)、河村は「海外のどこかのリーグで2年程度経験を積んで、そこからのNBA挑戦、という方法がより合理的では?」と、自分は感じてました。
 はっきり述べれば、先述で言及させて頂いた、「ミチッチ」「ベゼンコフ」が歩んだ道ができれば、と感じてたんですよね。

 ですけど、「ミチッチ」「ベゼンコフ」が、「オールドルーキー」としてNBAに到達できたのは、若い時期にドラフト指名されていて、何年間も指名交渉権が存在し続けていて、かつその選手も欧州リーグ(ユーロリーグ)で結果を出し続けられていたから、が大きい訳です。
 (ミチッチは29歳でのNBA挑戦であったが、19歳・2014年に「2巡目52位」で、ベゼンコフは28歳でのNBA挑戦であったが、22歳・2017年に「2巡目57位」で、それぞれ「NBAドラフトの本指名」を受けている。
 で、ミチッチは「アナドール・エフェス(トルコ)」、ベゼンコフは「オリンピアコス(ギリシャ)」という「ユーロリーグの名門球団」に所属、かつ中心選手であり続けての、いわば「満を持してのNBA挑戦」でした。
 それと、ミチッチはPGですが、「195cm,85kg」。河村よりも体格面で大きく上回っています[Bリーグ基準だとSFに相当]。)

 正直個人的には、25歳~26歳程度のタイミングでNBA挑戦が、より望ましかったのでは?の想いが強いですけど(これは「ある程度若さを保ちつつ、どのような選手であるかの特徴がより明確であるから」も大きい)、いまの段階では「ただ温かく見守る、尊重する」に尽きるが正直な想いです。


 では、参考資料的なリンク添付をさせて頂いた上で、「富永→河村」へと、話を進めさせて頂きます。



 (←参考資料1。河村の成績。2つ目は、「河村勇輝 スタッツ」で検索をかけたら、横浜BCのHPから出てきました。
 スーパースターに上り詰めてからでの「30分換算EFF」だと、「22.63→22.75」になります。
 それと、日本人のバスケ選手のウィキペディア、もっと充実させて欲しいと強く伝えたいです。自分、実は、コロナ前まで、4年ほど「ウィキペディアン」をさせて頂いてましたので、なおさらと。
 あ、自分がウィキペディアンに復帰の意志があるかって?「そんな時間はもうない、当時とは立場が変わったことを含めて」が正直な回答です。)



 (←参考資料2。富永の成績。2つ目は「ESPN版(NCAA)」、3つ目は「Basketball Reference版(NCAA)」。
 「映像的なイメージ」「古典的な指標での選手像(野球でいう『打率・本塁打・打点・盗塁』のみで示される指標)」「現代的な指標での選手像(野球でいう『WHIP、FIP、QS%、RC27、WRC、OPS、UBR』等で示される指標)」のそれぞれで、浮かび上がる選手像が異なってくることが伝わります。)



 (←参考資料3。ノウェルの成績。昨季は2wayでしたが、事実上「専らのGリーグ」でした。ですので2つ目の「Basketball Reference版」では「Gリーグでのスタッツ」の欄を出しています。
 ちなみに、昨オフの時点で自分は、ノウェルの昨季[23-24]での成績が、河村がどのラインで勝負できそうかの大きな目安になる、と読んでいました。理由は、「河村とノウェルは、総合能力的にほぼ同等」と解釈しているから[というか「ノウェルで無理だったら、河村も無理」ってこと]。
 で、ノウェルは「NBAのコートに立つ」は叶えたけど…、の昨季でした[Gリーグでは格の違いだけど、それと「NBAで勝負させてもらえる云々」はまた別物ということ]。これが、河村がこれから「とても厳しい道が待っていそう…」になるんですよね。
 そう、ノウェルって、「NCAAでアシスト王」「中の上レベルの大学を、全国の準決勝へと導いた」でのNBA挑戦でした[加えて「3P能力」「スティール」もとても優れるレベル、特に3Pは、「岸本、齋藤も驚愕の超ディープ3Pもいくつも成功できてる」。昨季のGリーグでのUSG%は「20.8%」で、アンセルフィッシュも証明できてます]。それでこの現況、いかに「NBAが異次元のステージ」であるかが伝わるかなです。)



 (←参考資料4。ギルヤードの成績。河村が「NBA挑戦会見」で名前を出したことで、一躍知名度を高めましたが、昨季はグリズリーズ、ネッツで「合計41試合、17.0分」に出場でした[ちなみに2way契約]。「180cm未満の小柄なPGでも、NBAで勝負できてる選手がいるんだ」の希望の実例といえます。
 この、ギルヤード。「NCAAのスティール王」とのこと。「3P能力」「A/TO」で確かに通用できていることが伝わります。USG%も「11.3%」、「アンセルフィッシュ」で「バスケIQに優れる」が伝わります。
 はっきりここで述べると、河村はこのギルヤードに比して、「3P能力」「スティール」では正直劣るといわざるを得ません、活路を見出すとすれば、河村自身も「NBA挑戦会見」で言及してましたけど、「アシスト能力」「創造性」「バスケIQ」になってくると。
 ちなみに昨季のグリズリーズ、今季のネッツ、いずれも「再建球団である」ことがポイントです。でも今季のグリズリーズは「勝率.500ラインは現実的に狙える球団」。
 余談を述べますと、昨季途中に、「2way→本契約」を勝ち取った、「デュオップ・リース[C/PF。オーストラリア代表。ポートランド・トレイルブレイザーズ。27歳でのNBA挑戦であるので「オールドルーキー」、しかも「ドラフト外」]」、リースのケースも、勿論「本人の努力の結果」ではありますけど、「どっぷり再建球団であったから」のチーム事情も正直あります[加えて、正センターのエイトンの控えの層が薄かった事情もある]。
 繰り返すけど、今回の河村、「球団選びを間違えた」にならなければいいけど…、と感じるのは、自分だけでしょうか…?)



 参考資料的なリンク添付の途中になりますけど、今回のnote記事で、河村について「球団選びを間違えた、にならなければいいけど」「(どこから声が掛かったかがはっきりとはわからないので、想像でしかないとはいえ)再建球団からもし声が掛かっていたならば、それ1択であったと思うけどなあ…?」と、繰り返し述べています。
 そう、理由はシンプル。再建球団は「露骨なタンキングにならない程度に、試合内容を成立させねばならない、だから『若手が育つまでの穴埋め的な即戦力』がどうしても必要になってくる」からです。ですので、理論上の見かけの実力で少し劣っていても、「NBAのステージに立てる」可能性がより高くなると。



 (←3つ目は「MLB版」、4つ目は「NPB時代・3A時代をもすべてひっくるめての通算として」になります。)



 「再建球団に行った方が、たとえ少し実力的に劣っていても、NBA(野球だとMLB)のステージに立てる可能性が、より高くなる」、この実例が、「有原航平(現ソフトバンク。2021年~2022年の2年間、MLBのテキサス・レンジャーズでプレーでした)」です。
 有原が当時の挑戦先に選んだレンジャーズは、いわゆる「再建球団」で、先発投手の絶対数が不足状態でした(有原の当時の実力の評価値は「先発4~5番手で手を挙げる球団がどれほどあるか」でしたが、当時のレンジャーズは先発が2人くらいしか確定してなかったと記憶してる)。
 有原の場合、2年~3年ほどをかけて、MLB挑戦の心の準備をしていた、といわれていますし、早稲田大学の出身ですので、いわば「賢さを併せ持つ」ともいえますけど、「より高確率でMLBのステージに立てるには」、それは「とにかく頭数が欲しい再建球団から声が掛かれば、それがより望ましい」を、よくわかっていたと。

 ちなみに、有原のMLBの2年間での成績は

 21-22(1年目)(MLB[1.42。10試合、40.2投球回])
        (3A[1.66。3試合、9.2投球回])
 22-23(2年目)(MLB[2.35。5試合、20投球回])
        (3A[1.34。19試合、74投球回])
 (1.42、2.35とかの数字は「WHIP」。これは「被出塁率」を示す、いわば投球内容の指標で、防御率よりも投手の実力をより反映の指標です。
 ちなみに有原の場合、1年目に3か月半の負傷離脱期間がありました。登板試合数が少ないのは、この影響が大きいです。)


 「1.42→2.35」、つまり1年目の成績でも、「再建球団だから戦力としてギリギリ務まるけど、本来ならば恐らくアウトのレベル」(2年目については、申し訳ないけど「議論の余地がない」)といえます。
 そう、再建球団から声が掛かっていなければ、客観的には「枠の無駄」「名誉受験」といわれても、恐らく反論はできない感じになってたと。

 (尤も、客観的に海外挑戦が「数字的には失敗に終わったといわざるを得ない」であっても、「1人の人間としては、確実に大きな意義があった」ケースはいくつかあります。
 これは、バスケットボールの比江島[現宇都宮]。2018-2019に豪州NBLのブリズベンに挑戦で、「3試合、3分」という「これ以上ない失意」でしたけど、本人は「あの半年の悔しさがあったから、いまの自分がいる」と事あるごとに言及してますし、これは振る舞いの端々から伝わります。
 あるいは、サッカーの小笠原満男さん[元鹿島]。全盛期であった2006-2007に、イタリア〈セリエA〉のメッシーナに挑戦で、「6試合」に終わり、数字的にわかりやすい大失敗に終わりました。ですけどあの「セリエAでの失意の1年間」は、「選手としても人間としても、大きな転機になった。自分にとっては、むしろプラスになった」と、インタビューで何回か言及してます[実際、1選手としても、セリエAの挑戦以前は、「攻撃的MFならばどこでも」タイプの選手であったのが、セリエAの挑戦を終えて以後は「センターハーフ[イタリアでいう「メディアーノ」タイプ]として、むしろ輝きを増した感じです[少なくとも、「守備意識」「運動量」は目に見えて成長を遂げた。「相手にすると恐怖、味方にすると心強い」の感じがより強くなったと]。
 実際、小笠原は、名門球団である鹿島で、37歳までレギュラー、39歳まで現役に君臨し続けました。そう、比江島や小笠原のケースのように、「数字上は確かに失敗かもだけど、人間的にはむしろ確実にプラスになった」ケースは存在するんだよ、と伝えたいのです。)


 ですので、自分は、特に河村については、「再建球団に行けばよかったのに、とならなければいいけど…」と、いまの時点で既に繰り返し述べてますけど、でも、

 「苦しい道を自ら選ぶ」「迷ったら困難な道を選べ」

 これって「言い得て妙」だよな、とも正直感じていて。
 いえることは、あとで改めて言及させて頂くかなですけど、河村自身が「とても苦しい挑戦になるだろう」の趣旨を述べているように、いわば「批判をも含めて、織り込み済み」といえるんですよね。
 視点を変えれば、「ただシンプルに、自ら切り拓いていくのみ」と。

 では、「参考資料的なリンク添付」へと、話を戻します。



 (←参考資料5。マック・マクラング[オーランド・マジック。現況は傘下のGリーグ契約]の成績。「188cm,84kg。PG/SG」。
 2023年、2024年と、NBAオールスターのダンクコンテストで2連覇中。
 いわゆる「スコアリング型PG」であり、ダンクのイメージが強いけど、「3P能力」にも優れている。TOがやや多めには映るが、「アシスト能力」も水準以上といえる。
 だけど、NBAには届かない[「4試合出場」ではあるが、いずれも消化試合での起用]。恐らく、「守備能力に難がある」と判断されていると想像の感じですし、「生まれた時代がハウス、フレデッテの時代であったら」の感じですけど、これもまた、「NBAが異次元のステージ」であることを示す実例といえます。
 ただ、ニュービル[現宇都宮]、ビュフォード[昨季まで島根。現在はFA]でさえ「NBA経験がゼロ」を踏まえると、「立てているだけマシ」とも解釈できます。こうして考えると、河村も富永も、「NBAのステージに立つ」を叶えて欲しい心情論と、「より現実的にドライに解釈するとどうなのか…?」の2つの狭間で、なおさら心がきゅっと苦しくなるんですよね。)



 (←参考資料6。「小柄なPGの希望、その1」、プリチャードの成績。
 ここから取り上げる3人のうち、唯一の「ドラフト本指名組」、しかも「1巡目26位」です。その上、名門のボストン・セルティックスで5年目を迎えようとしています[1年目から第2・第3PGとして普通に戦力であり続けてます]。
 何故こうしてずっと輝き続けられてるかというと、よくいわれてるのが、「バスケIQ」「守備能力」に優れること。「最後まで戦い続ける」、セルティックスのマインドにとても合致している感じです。それと「3P能力」にも優れていること[4年間ずっと「成功率35%超え、試投率50%超え」]。)



 (←参考資料7。「小柄なPGの希望、その2」、アルバラードの成績。
 見た目の成績以上に、「ファン人気の高い選手」です。実際、「Grand Theft」という愛称を頂戴しています[NBAでは愛称を持つ選手が各球団に何人も存在してます。一方でBリーグで、公式の愛称を持つのは「寺嶋[広島]、佐々木[三遠]」の2人だけですが…]。
 このアルバラード、「気持ち、エナジーを前面に出す」が特徴の1つですけど、最大の特徴は「圧倒的なスピード」「平面での守備能力」「アシスト能力」です。
 特にアシスト能力は数字で顕著で、「A/TO」が「NBA入りからの3年間、ずっと2.00超え」、つまり「ピュアPGとしてでみれば、NBAでとても高い技術レベル」といえます。)



 (←参考資料8。「小柄なPGの希望、その3」、マクラフリンの成績。
 1バスケファン的には、河村の「最も現実的な目標」と解釈の選手です。
 「180cmは、現役の本契約のNBA選手で最も低身長」。しかもこのマクラフリンは「ドラフト外」でのNBA入りで、ここまで5年間プレイしてます。
 目立つ選手ではないのに、ずっとNBAで勝負し続けられている。考えられる理由・特徴は恐らく4つ+αあって、「アシスト・パス能力」「バスケIQ」「平面での守備能力」「圧倒的なスピード」、そしてこれはおそらくですけど「バスケに対する姿勢」がとても素晴らしいと想像です。それと、NBAではあまり発揮されているとはいえないかなですが、NCAA時代は「3P能力」も高いレベルでした。
 特に最大の特徴である「A/TO」は「5年間ずっと3.00超え」、つまり「パス能力だけでいえば最高峰といってよい」です。
 「3P能力で優れているとはいえない」、でも「パス能力は、スキル面でいえば恐らくNBAでも理論上は勝負できるのでは」の河村にとって、「これ以上にないロールモデル」と自分は思ってるんですよね。
 それと、今季は慣れ親しんだティンバーウルブズを去って、キャリア初の移籍先として、キングスを選びましたけど、これは恐らく「超が付くほどの高速バスケ」という「志向するバスケスタイルとの相性」を考慮してかなと想像の感じで。その意味でも「自分を知っている」、これって「人間としてとても大切な資質能力」であると思うのです。
 余談ですが、トレードマークの「あごひげ」は、どうやらNCAA時代からとのこと。NBAで「ひげ(髭)」といえば「ジェームズ・ハーデン(現ロサンゼルス・クリッパーズ)」ですけど、自分はマクラフリンのことは「ミニ・ハーデン」と心の中で呼んでいます。まあ、河村にひげは「全く似合わなさそう」と正直思っていますが。)



 (←参考資料9。マシュー・デラベドバ[元クリーブランド・キャバリアーズ等。現役のオーストラリア代表。現在は母国の豪州NBLのメルボルン所属]の成績。「NBAで9年間、RSで479試合、POで52試合に出場」。
 河村にとって、理想の目標の1人といえます。尤も、NBA中継では小さく見えがちな選手ですが、実際[あくまで公称とはいえ]は193cm、そう、「充分に大きいPG」であると。NBAでは「アシスト能力に全振りのピュアPG」と評価される傾向が強く、在籍9年間でのほとんどが第2PG[1年間だけ正PGでしたが]でした。
 ただ、見た目の数字以上に「バスケIQ」に優れて、「コミュ力お化け」[第1次キャバリアーズ時代は、レブロン・ジェームズとの好相性で知られていました]でも鳴らしていました。また、数字で顕著に示されている訳ではないですが、「平面の守備が上手く」、実は水準以上の「3P能力」を併せ持っていた感じでもあります。
 長く豪州代表でプレーで、近年は年齢的な影響からか控えPG[&精神的支柱]での位置付けですけど、レギュラークラスを長く務めてきました。
 裏を返せば、「豪州代表で長年プレーのPG」[国内リーグのレベルは、ここ3年ほどでBリーグに一気に逆転されつつあるが、代表〈フルメンバーver〉だと、いまでも「天と地の差」といえます]でも、「NBAでずっと第2PG」、でもこれが河村の「理想的な目標」なんだよと。
 尤も視点を変えれば、「RSで479試合、POで52試合」、これって「充分にとてもすごいこと」なんですけどね。)



 (←参考資料10。ネイト・ロビンソン[元ニューヨーク・ニックス等]の成績。「175cm,82kg」、NBA史に残る小柄なPGの1人ですが、「アレン・アイバーソンをより小柄にした感じ」、つまり実際は「スコアリング型PG」でした[「NBAを湧かせた小柄なPG」は、いままで何人かいますけど、その多くが「パス優先型PG」タイプ。その意味でロビンソンは異質といえます。ちなみに実際の身長は170cm~172cm程度であった?といわれてます]。
 やや強引な解釈になりますけど、選手タイプとしては、
 「昨季の河村を、より『スコアリング型PG』に特化させた感じ。」
 [尤もハンドラー能力も水準以上。なお守備能力は、ほぼザル。]
 2005年~2015年の、実質10年間で「RSで618試合、POで32試合」出場。攻撃能力に全振りであったこともあり、専ら6thマンでの起用で、特に4年目の「2008-2009」では、「6thマン賞の候補」に実際になりました。
 最も輝いたのは、NBA入りのときから4年半所属の、ニックス時代。ニューヨークのファンに愛された1人で、ちょうど自分がNBAを観始めたときの選手でもあるので、思い入れ補正もあるかもですけど。)



 (←参考資料11。ミチッチの成績。ミチッチ、ベゼンコフ、デュオップ・リースの3人は、「オールドルーキーとしてNBAに挑戦した選手のケース」として挙げてます。
 「オールドルーキー、その1」な訳ですが、ミチッチは「成功できた側」。「2014年、20歳で『2巡目52位で本指名』、昨季に29歳でNBA挑戦」でした。
 成績自体は、控えPGであったサンダーでは凡庸でしたが[ただ、アシスト能力で非凡さを示してはいた]、途中移籍したホーネッツでは、「再建球団であったこと」「本来の正PGであるラメロ・ボールが負傷で長期離脱が確定であった事情」の2つが重なって「正PGでの起用」に。
 「アシスト能力」「バスケIQ」「サイズを活かした守備」[195cmなので、大型PGになるので]で、一定の成功を証明できました[ただ、アドバンスドスタッツ、特にPER的には第2PGの数値。つまり「所属球団による運」の面も少なからずある、ともいえます]。
 「一定の成功」と述べましたが、NBA挑戦の直前に、「アナドール・エフェス[トルコの名門球団の1つ。フェネルバフチェ、ガラタサライと同等以上です]」で5年間プレイで[その間、ずっと正PG]、2020-2021での「ユーロリーグMVP」に輝いてます。
 裏を返せば、「ユーロリーグMVP経験者でも、NBAでは再建球団でやっと存在意義を示せる」、NBAがこの10年近くで急激なレベルアップを遂げている事例である、ともいえます。)



 (←参考資料12。ベゼンコフの成績。「オールドルーキー、その2」です。
 ベゼンコフは「失敗した側」[通用しなかったとは思わないが、合っていなかったことは正直否めないかなと]。「2017年、22歳で『2巡目57位で本指名』、昨季に28歳でNBA挑戦」でした。
 失敗に終わった要因を、うまく言葉に落とし込めませんけど[失敗といっても、「42試合に出場できてた」ではあるので]、「富永を3.5番タイプに大きくした感じ」なんですよ[ただ、ユーロリーグでは「A/TOで1.50程度」あったので、周りを活かすスキルが全くない訳ではない]。そう、「ほとんどドリブルをしない」「攻撃パターンの多くが3P」。視点を変えれば、「給与が安価なダービス・ベルターンス[元ワシントン・ウィザーズ等。ラトビア代表]」といえるかもです。
 で、NBA挑戦の直前に、「オリンピアコス[ギリシャの名門球団]」で5年間プレイで、2022-2023での「ユーロリーグMVP」に輝いてます。
 「ガチガチの組織バスケのユーロリーグ」と「最後は個人で違いを生み出せる選手が輝けるNBA」で、バスケスタイルが「完全に似て非なるもの」とよくいわれてますけど、これを改めて証明してしまった感じです。)


 (←ちなみに、ベゼンコフがNBA挑戦を1年で終えた記事が、これになります。)



 (←参考資料13。リースの成績。「オールドルーキー、その3」です。
 現役の豪州代表。もともと欧州各国リーグを渡り歩いて、2021-2022に母国[豪州NBL]のイラワラ・ホークスでプレー[母国では格の違いを示していた]。
 そこから、2022-2023で中国CBAへ。ここで「PER[27.85]」と圧倒的パフォーマンス。で、負傷者が出たこともあり、豪州代表で2023年W杯で正センターになり、名脇役的なパフォーマンス。
 これが評価されたのか、昨季の9月に「ポートランド・トレイルブレイザーズからの2way契約」を結びます、このとき27歳でした。)


 (←で、昨季の2月17日に、「ブレイザーズとの契約が、本契約[しかも2年半契約!]に昇格」。これは、ブレイザーズが再建球団であった事情も正直大きいかなですけど、リース自身が地道な積み上げを示せたから[パワーとスピードを併せ持てることもだが、「ストレッチ4.5」として存在意義を示せたことも恐らく大きい]の賜物といえるでしょう。
 結果、昨季は「68試合[うち先発20試合]、17.9分、PER[15.10]」。
 ポジションが河村や富永とは全く異なるとはいえ、「オールドルーキー&ドラフト外」でも、「NBAへの道を切り拓くことができる」を示せた事例といえます。
 ちなみに、いま開催中のパリ五輪の豪州代表にも、名を連ねてます。)



 (←参考資料14。エディ・ハウスの成績。ハウス、フレデッテ、イ・ヒョンジュンは、「富永を分析する意味での参考資料」のイメージです。
 ハウスは、「2000年~2011年」、特に最も輝いたのが、「ピアース等の『BIG3』を擁しての、セルティックス時代」です。セルティックスでの実際の在籍年数は2年半ほどでしたが、「48分間戦い続ける姿勢」で[これはベンチにいるときでも]、ファンの心をつかみました。「11年間の現役生活でずっと控えPGであった」ことも特徴です[717試合中、先発は31試合]。
 キャリア初期を除いて、「3P成功率が35%以上」で、「シュート乱発型」「ボールを持ったら一直線」ともいわれてましたが、「アシスト能力」も水準以上でした[TOがやや多めではあるが、A/TOは「1.50~2.20程度」でほぼずっと推移してる。ちなみに「36分換算でのアシスト数」だと「3.00~3.50程度」でずっと推移です]。
 そう、富永にとっての理想は、このハウス、あるいは次に取り上げるフレデッテですけど、ハウスは、そのプレー以上に、「仲間や観客をも鼓舞し続けた姿勢」も特徴の1つです。いわば、プレー以上の「+α」を持っていたんですよね、だから11年間も必要とされ続けたのだと。)



 (←参考資料15。フレデッテの成績。「王様プレイ的な6thマン」の象徴としていわれがちで、NCAA時代に比してNBAではあまり輝けてなかったことは正直否めないですけど、それでも実質4年間とはいえ「241試合に出場」でした。
 フレデッテのNBAは、実質的には「2011~2015」の4年間。で、「2016~2019、2020~2021」の実質4年間を「中国CBA」でプレーで、そこではすさまじいパフォーマンスを示し続けました[ちなみにNBA時代はUSG%は「23%程度」であったが、中国CBA時代の4年間でのUSG%は
 「39.3%→38.5%→35.1%→34.5%」と、いずれも「30%超え」です。
 「スコアリングマシーン」として知られてますけど、アシスト意識も実は高い選手でした[ただしTOも多め。Bリーグでいえば岡田〈京都〉に近いかもしれない]。
 このフレデッテ、「188cm,88kg」。体格的には富永にとても似ています。でも大きな違いは「ハンドラー能力」。富永は正直これが乏しい。
 確かに「守備能力は、猫に小判」では富永も共通ですけど、フレデッテは攻撃面ではNBAで勝負できていましたし、得点のレパートリーも多く持っていました。で、持っている資質能力が最も輝いたのが、よりボールを多く持つことが許容されやすい環境である「中国CBA」であった、の感じです。
 ちなみにフレデッテは、5人制のバスケを引退後の現在、「3x3で現役を続行中」です。それも、このパリ五輪で「3x3のアメリカ代表」で出場するとのことです。)



 (←参考資料16。イ・ヒョンジュンの成績。昨季、3月からの短期間ですけど、Bリーグの大阪でプレーで、「16試合、27分54秒、TS%[56.8%]、30分換算EFF[15.66]」という成績以上に、「イ・ヒョンジュンがいるだけで、大阪のプレーリズムが全然違う。これが『違いを生み出せる』ということなんだ」と学ばせて頂いた感じです。
 で、比江島の直近3年での「30分換算EFF」が「18.03→18.69→17.43」、馬場の昨季の「30分換算EFF」が「18.13」です。数字上は、イ・ヒョンジュンは比江島や馬場に少し劣りますが、これはFG試投数の影響もある感じで、自分は関西圏ですので、イ・ヒョンジュンの出場試合は生観戦や配信でいくつか観させて頂きましたが、「比江島や馬場とほぼ同等」と正直感じました。
 ↓
 実際に観ての感覚は、「富永を201cmにした感じ」。かなり強引にシンプルに解釈すると、これが正直な感じですけど、あとで改めて言及させて頂くかなですけど、
 「『富永の上位互換』の感じ。イ・ヒョンジュンでNBAに届かないならば、富永はなおさら届かない。」
 そう感じるのは、持っている資質能力が似ているから。いわば「ボリュームシューター」って感じなんですよね。ですけど大阪でのイ・ヒョンジュンは、「40分間戦い続ける姿勢」「運動量」「守備意識」もですし、自分的には「2ndハンドラーとして機能できている」ことが特に印象的です。
 そう、実際、イ・ヒョンジュンのアシスト能力、「30分換算」だと、
 「アシスト数[2.82]、A/TO[1.35]」
 TOがやや多めではありますが、2ndハンドラーとしても機能できる意味では、「いまの富永で、これができるだろうか…?」と感じたんですよね。
 ちなみに、イ・ヒョンジュンの「USG%」は「25.6%」。一般的な水準に収まっている感じでした。数字以上に「バスケIQに優れる」が正直な感じで、「ディープ3P」をいくつも決めてましたし、「1on1」の能力も高い。一方で気に掛かったのは「FT能力にむらがある」[FTの面では、明確に富永が上回ってる]。
 ↓
 で、今季のNBAサマーリーグ[イ・ヒョンジュンは、ポートランド・トレイルブレイザーズの一員としてのプレーでした]。結果は
 「2試合、14.9%、TS%[29.8%]、PER[11.15]」。
 結果は「失意」、より踏み込みますと「勝負させてもらえなかった」[で、イ・ヒョンジュンは今季、豪州NBLのイラワラ・ホークスでプレイとのことです]。
 この時点で、では富永はどうかといえば、「よほどパリ五輪でハイパフォーマンスを示せない限り、どうなるかはご想像できるでしょう?」、そう、正直認めたくはないですけど、いまのより客観的な立ち位置はこれかなと感じてます。)



 …と、参考資料のリンク添付(及び、この付随的な説明)だけで、想像以上に文章量を要してしまいましたけど(汗)、「富永→河村」の順に、話を進めさせて頂きます。



 (←「機械翻訳的な日本語」にすることもできますが、機械翻訳ではあるので、そこから「脳内変換」を求められる感じになってきます。
 で、イ・ヒョンジュンは、大阪では「2ndハンドラー」的な役割でしたが[国内リーグ経験、つまりKBL経験はない]、「ハンドラーの経験はなかったが、いつでもできるようにずっと準備はしていた」とのこと。
 また、「大阪自体が『走るバスケ』を志向してるが、Bリーグ全体としても『トランジション(攻守の切り替え)をより重視』の傾向であることも印象的」の趣旨を仰ってたことも特筆といえます。
 それと、「Bリーグは『自分のようなSFの選手でも、サイズがより小さい』ので、その意味では『難しくはなかった』、でも『ペイントアタックの際』とか『いくつかの有力チームが相手』だと、より一気にタフになる」とも仰ってました。
 これは確かに一理あるの感じで、イ・ヒョンジュンは『201cmのSF』ですけど、Bリーグ基準でだとSFは『190cm前後』です[185cmのSF、も珍しくない]、その意味で、特に守備面では有利といえるかなと。それにイ・ヒョンジュンは、サイズと共に機動力をも併せ持つので、これも相手に恐怖感を与え得るといえますね。)



 そう、自分にとって、自分が生観戦できる環境の球団に、「富永がどれほどの立ち位置の選手かを、より的確に測れる存在(=イ・ヒョンジュン)」が、たとえ2か月でもプレイしたことは、とても幸運なことでした。
 選手タイプが異なるので、単純にはいえないかなですけど、

 「アジア枠としては、『マシュー・ライト(PG/SG/SF。元フィリピン代表。京都→今季から川崎)』と共に、最高の存在。選手編成によっては、Bリーグでも2ndオプション扱いでも全く驚かない(大阪では3rdオプションであった。ロング、カロイアロがいたので)。」

 と感じてるんですよね。そう、「アジア枠」ではなくて、「普通に外国人枠で勝負できてる」と。そう、「B1のレベルは、とっくに超越している」の感じです。
 先述で言及させて頂いてますけど、立ち位置的には「比江島、馬場と同等以上といえる」と。


           富永         イ・ヒョンジュン

 3P     ◎(わずかに上回る)    ×(持ち味の1つだが)
 (3Pは、富永の最大の特徴。技術・レンジの両面で富永が上回る。
 ただ、「自ら3Pをクリエイトできる」となると、イ・ヒョンジュンが上回る印象。)

 1on1    ×(できるが、相手が上)  ◎(大きな特徴の1つ)
 (これも両者が共に得意といえるが、「相手を抜き去れる技術」の意味では、イ・ヒョンジュンがより上回る。

 ミドル      ◎             ◎
 (引き分け。ただ、「フェイダウェイ」「フローター」とかをもカウントすると、イ・ヒョンジュンがわずかに上回る感が。)

 ハンドラー  ×(現時点で最大の障壁)  ◎(2ndハンドラーなら)
 (いわゆる「議論の余地はない」。特に富永の場合、「188cm」は、「あと2cm足りない」、でもこの2cmは想像以上に大きいのだ[190cm台前半ならば、ハンドラーとして厳しくても「6thマン的なSG」としてより楽観的に解釈できるが…]。
 言いたくはないが、せめて「2ndハンドラーとしてでならば、起用可能」をNCAA時代[特に今季は、ボールをより多く持つが求められる最高学年であった訳でなおさら!]で証明できないと厳しいと自分はずっと読んでいた、ただ、ハンドラーになるにせよ、それは「自分がスコアリングするため」にほぼ限定であって、30分換算での
 「アシスト数[1.61]、A/TO[1.18]」
 では、「話にならないとまでは言いたくないけど、とても厳しいことは否めない」にならざるを得ないと。
 そう、HC目線になると、「控えSGとしてでしか起用できない」となると、おのずと「起用法にそもそも、結構な工夫が必要」になってしまう、それを補って余りある何かがあるといえるかといえば、現況では×と。)

 守備    ×(猫に小判)       ◎(水準程度はある)
 (「猫に小判」、これがどのようなニュアンスかは、ご想像頂けるでしょう?の感じです[Bリーグファン向けに述べれば、「クーリー、ジャクソンに3P」と説明すれば、より伝わるかなと。尤もクーリーは「3Pが全くできない訳ではない」ですが]。
 ハンドラー、守備、このどちらかをより高めることが重要条件になってくると指摘され続けてきた感じですけど、自分は、早い段階から「富永に守備を求めるのは現実的ではない」と読んでいて、ですのでそうなると、「せめて2ndハンドラーになり得るを証明する必要が」と思っていた。
 それが、「30分換算でのアシスト数、1.61」、正直「天を仰がざるを得ない」と。)


 「富永≦≦≦イ・ヒョンジュン」と、ほぼ証明された感じに照らせば(というかこの時点で、富永のNBA入りは「よほどの運がない限りは厳しい」になる訳ですが)、イ・ヒョンジュンでも、今季のNBAサマーリーグで「勝負自体さえ、ほとんどさせてもらえなかった」を考えると、富永が「NBAのコートに立つ」を想像するのは、「現時点では厳しい」[消化試合、あるいは負傷者続出という事情が発生ならばともかく]が、自分の正直な解釈です。

 実は、自分が把握の範囲内でですけど、富永が「exhibit10」契約をしたペイサーズは、現時点では「2way契約自体はゼロ」です。ですので、理論上は可能という計算にはなります(だからこそ、2ndハンドラーでさえ機能できそうにない現況が、とても悔やまれる訳ですが)。
 よく、富永は「日本版のカリー」といわれますけど、「ウォリアーズバスケの爆誕で、富永のような選手タイプは、起用法がより難しくなった」[河村のような「180cm未満の小柄なPG」が急速に居場所を失ったのも、「ウォリアーズバスケ」の爆誕以降です]、いわば皮肉といえます。
 サイズのこと云々への言及は、自分は正直好きではないです。でも、「あと2cmあれば」、「爆発力に特化の控えSG」として、使い道がない訳ではないと。


 悲観的なことを、ここで長く述べたくはないですが、いまの富永の立ち位置は、いわば「3.5A」と映ってます(得点を取る技術自体は高いレベルといえるので、Bリーグでだと「日本人エース」「2ndオプションあたりでならば現実的」といえますが)。
 河村ほどではないですけど、「ボールを持てる機会があってなんぼ」と思ってるんですよね。よくも悪くも、(1on1を含めて)「シュート乱発型」ですので(イ・ヒョンジュンは、状況に応じて「パス」「スペーシング」をするなど、必ずしも「シュート乱発型」という訳ではなかった)。だからと言って、ハンドリングがよいという訳ではない。
 イメージ的には、「橋本(大阪)の強化型」でしょうか(「爆発力」「得点を取る技術」にほぼ全振りという意味で)。尤も橋本は、大怪我をきっかけにプレースタイルの改良を試みて、いまでは「水準以上の守備意識」(守備が上手いとはいえないが、大きく良化したことははっきりといえます)を身に付けてますけど。

 富永、河村を掘り下げてる部分では、五輪のドイツ戦を終えたタイミングになってます(本音を述べれば、五輪開幕前に書き上げるイメージでいましたが…)。
 きつい表現になるかなですけど、いまの富永は、「豪州NBLのアジア枠」でならば、恐らく普通に戦力かなですし、最も向いてそうな意味でだと、(これも河村と同様になってしまいますけど)「中国CBA」と映るのです(ただ、河村と異なり、中国CBAで勝負させてもらえそうかは、「確信は持てない」が正直な感じかなと。結局は「ハンドラー能力に乏しい」ことがネックになってしまうんですよね…)。


 そう、いまの感じだと(運を引き寄せる感じであって欲しい、が正直な本音です、と述べた上でです)、

 「2年後である『2026年秋』の『新B1開幕』に合わせて、『日本に帰還』になる可能性が、より現実的になるのでは?と。
 故郷の球団である名古屋D、あるいは故郷に近い三遠が、富永がより輝きそうなバスケスタイルであることも、これを加速させる。
 名古屋Dなら齋藤、三遠なら佐々木(あるいは大浦)と、富永の長所を活かせて短所を隠せる『とても良質なPG』を擁していることも、この解釈をより加速させる。加えて新B1は恐らくのレベル的に、中国CBAにより迫る感じが充分に考えられる意味でも。」


 辛辣なことを綴ってますけど、でも富永って、「観ていて楽しい」選手だと思ってるんですよね。それに、2010年代半ばまででのNBAでならば、「その爆発力を買って、エディ・ハウスやフレデッテのような位置付けで、6thマン的な控えSGとして起用」の球団は恐らくあった可能性は充分にあった、と映るのです(尤も先述のように、エディ・ハウスやフレデッテは、普通にPGでも対応できてたし、ハウスは特に「スコアリング型の控えPG」的な起用法だったりでしたけど)。
 「どうなるか、観てみよう」ではありますけど、いまはただ、「道を切り拓いて欲しい」、これに尽きます。恐らく、少なくとも今季は「NBAへの扉をこじ開ける」と信じて、まずはGリーグでになるかな?と想像ですので。
 (ただ、そうなると特に、来季のサマーリーグが1つのポイントになるかもと。そこで「存在意義、長所を証明できること」、それでどこかの2wayをゲットできるかが、1つのポイントになるかもです。
 その一方で、今季のGリーグでのパフォーマンス次第では、来季に「豪州NBLのアジア枠」に活路を求めることも一案かもですけど。)

 そう、「批判を、悲観を、称賛に変えて欲しい」。
 自分が、富永にそうなって欲しいと、強く願っているのです(この想いが伝われば、と正直思ってます)。



 河村の現況は、「技術レベル的にはNBAで勝負できる」と映るが、「小柄な身長」と「ボールホグの傾向(USG%が高すぎる)」、これをどう克服・突破できるかが鍵と読む。そう、現実論として「NBAとFIBAは全くの別物」、「野球とベースボールが別物」なように。でも「批判・不安・疑念を称賛に変えて欲しい」、自分が河村にこの景色をとても願ってる!


 では、「河村」へと話を進めます。

 これまでも述べてきたように、「純粋なスキル面でいえば、NBAで勝負できるレベルではある」、自分は正直、そう感じています。よく不安視される守備面も、少なくとも「平面での守備」は「水準レベル」はあるといえる(それがNBA基準でどうかは、やってみないとわからないですし、シュルーダー、ギディー、ミルズにフルボッコにされてたこともまた現実ですが)、と思ってます。
 ただ一方で、です。






 自分のnote記事では、いままで何回も言及させて頂いてますけど、

 「ケイ・フェルダー(中国CBA、北京ロイヤルファイターズ。175cm,80kg。NBAでは「2年間、58試合、9.2分」[2巡目54位]。
 2017年からの中国CBAで7年間、毎年アシスト王争いで、2021-2022では「インターナショナルMVP」に輝いてる。「NCAAでアシスト王」。)」

 「ブライス・コットン(豪州NBL、パース・ワイルドキャッツ。182ch,75kg。NBAでは「2年間、23試合、8.6分」[ドラフト外]。
 2016-2017の途中から豪州NBLのパースに所属[7年半]。その間に
 「優勝3回」「MVP4回」「オール1stチーム7回」「ファイナルMVP2回」「得点王7回」
 という、すさまじい「生ける伝説」。フェルダーのような「ピュアPG」とは異なり、アイバーソンをより3P寄りにした「スコアリング型PG」。)」


 そう、理想は、「プリチャード、アルバラード、マクラフリン」のようになることです。でも一方で、「フェルダー、コットン」のようになる可能性も充分にあり得る(尤もフェルダーもコットンも、「立つ」ことは叶えている。でも一方で「スキル的には通用できたが、勝負させてもらえた感じとはいえない」ともいえる)、これが自分の読みです。
 そう、フェルダーは中国CBAで、コットンは豪州NBLで、それこそ「生ける伝説」的な業績を積み上げていってます(特にコットンは、パースで恐らく「英雄」扱いされてるだろうと想像の感じです)、特にフェルダーは「NCAAでの業績」をひっさげてのNBA入りであった、でも跳ね返されたから他国リーグ(中国)に活路を求めざるを得なかった、といえるのです。



         アシスト   3P    守備    USG%

 河村        ◎

 プリチャード    ◎    ◎     ◎     ◎
 アルバラード    ◎    ◎     ◎     ◎
 マクラフリン    ◎          ◎     ◎
 デラベドバ     ◎    ◎     ◎     ◎

 ギルヤード     ◎    ◎     ◎     ◎
 ノウェル      ◎    ◎     ◎     ◎
 マクラング     ◎    ◎

 フェルダー     ◎
 コットン      ◎    ◎



 はっきりと正直に述べれば、自分は、河村がNBAのコートに立つことは勿論、NBAで勝負できてる河村を、とても観たい、が正直な本音です。
 ですけど一方で、河村の現在地は、自分は

 「河村の現況は、『4A』の選手である。」

 認めたくはないですけど、自分は正直、そう判断しています。より深く述べますと、2023年1月のときと、立ち位置に大きな変化はない、とも。
 よくも悪くも、「フェルダー」「コットン」に重なるんですよね。「スキル面では、NBAに値すると強く思う、でもそれと、『NBA側のニーズに合う』は、いわば『まったくの別物』である」と。



 (←「4A」とはどのよう意味・ニュアンスであるかは、これらのリンク添付記事を参照されたしです。イメージ的には、「NPBは『3A以上、MLB未満』である」のニュアンスでいわれてます。)



 河村に対して、「期待」と「不安」が複雑に交錯する感覚。
 これには、理由がいくつかあります。


 【「期待」の理由。】
 (1)圧倒的な「創造性」「コートビジョン」。一見すると奇想天外に映ることもしばしばだが、これは視点を変えれば「計算と閃き」によるものといってよい。「パリ五輪でのドイツ戦」「横浜BC」のときのように「あちゃー、なターンオーバー」もあるが、河村の場合、その多くは「受け手側の問題」が大きい。そう考えると、受け手の質がより高まるNBAの方が、より輝くかも、の理屈。

 (2)「クラッチ能力」「勝負どころを見極める眼」。これでいくつもの勝利へと導いてきた。NBAでだと「第2PGとして生きていく」になると思われるが、「勝負どころを見極める眼」が認められれば、「4Qでのクラッチタイム」で起用される可能性は充分にあり得ると思うが。

 (3)単にスピードだけに頼らない、むしろ「バスケIQ」「テクニック」を基礎とするプレープレーの引き出し(レパートリー)が多いので、相手を幻惑させ得る可能性が高まること(小柄だから守りやすいとは必ずしも言えない)。

 (4)ビッグマンとの連携がとりわけ得意(福岡第一時代の「スティーブ[現B3しながわ]、横浜BC時代の「ジャクソン」「カイ・ソット」)。球団によるが、機動力に優れるビッグマンとは、特に抜群の連携が見込める。

 【「不安」の理由。】
 (1)エクスキューズ的な面[チームメイトに恵まれないが故に]が多分にあるとはいえ、横浜BC、恐らくは日本代表をも含めて「ボールホグの傾向」がとても強いこと[USG%が高い。直近2年のBリーグでは「33.6%→34.2%」]。自分が「スキル的には恐らく通用できるけど、NBAにそもそも合うのかとても不安」と抱く、最大オブ最大の理由がこれ。特に河村の選手タイプだと「第2PGでの起用」が想定されるので、なおさらの不安になってしまう[自分が「3rdオプション以内」でないと輝けない選手タイプという、ぼろが出る懸念感が]。

 (2)3P能力が、現況では高いとはいえない。クラッチシュートが3Pということは、実はいくつもあるのだが[そもそも河村をスーパースターにした、2022年12月の「vs宇都宮の第2戦での決勝プレー」は3Pであった]、直近2年での3P成功率は「34.4%→31.9%」。
 で、河村のプレー面での特徴の大きな1つは「ペイントアタック」。でもNBAでは、年々3P重視[成功率は勿論、試投率も年々重要視になってる]の傾向が強い。これができないと、よくて「立つ」にとどまるを意味する。

 (3)公称172cmという低身長。個人的には、サイズ云々で論じることは正直好きではない(というか大嫌い)だが、現実論として、NBAでの「身長180cm未満の小柄なPG」の居場所は、2010年代半ば以降、一気に狭まってきている。ギルヤード、ノウェルはウィングスパンや跳躍力を併せ持つが、河村は、少なくとも跳躍力はない(これは2023年のオールスターで残酷なほどに証明されてしまっている。「河村に跳躍力」=「富永に守備」=「猫に小判」)。
 その上、河村と同等以上と評価のノウェルが、昨季は2wayにもかかわらず、専らGリーグ生活に終わったこと(スピードやアシストで同等であり、3Pでも守備でも跳躍力でも、河村を上回るにもかかわらずである)。特にこれは、河村にとって「突風のような逆風」と読んでいる。
 個人的には、河村は低身長の不安を補って余りあるスキルの持ち主と思っている。少なくとも、2010年代半ばまでのNBAだと、高確率で居場所があったと読むけど…。

 (4)「FIBAバスケ」と「NBAバスケ」が全くの別物であること。
 よく、シュルーダー、ミルズ、ルビオ(元ミネソタ・ティンバーウルブズ等)が、「FIBAルールならば最高」といわれてる。しかしこれは、視点を変えれば「NBAでは期待値ほどに輝けなかった」(特にシュルーダーは、これが現在進行形でいわれてる。尤もシュルーダー、ルビオは普通に正PGであり続けてきてる・きてたのだが)でもある。
 野球でも、「NPBの野球」では球界最高打者であった吉田正尚が、「MLBのベースボール」では「凡庸より少しまし」扱いである。いまの河村は、野球でいう吉田正尚のような懸念が拭えないのだ。





 自分のnote記事では、何回この動画をリンク添付させて頂いたかわからないほどに、繰り返し取り上げている、この「ボールホグ」(ボール独占型のハンドラー。具体的には、「アレン・アイバーソン」「ステフォン・マーブリー」)の動画。

 そう、河村の場合、厳密には、「ボールホグ傾向にならざるを得なかった」ことが、横浜BCの試合を複数試合見ている人間ならば、恐らく伝わるかなです。
 だけど一方で、「USG%が30%を超える状況に慣れっこ」である現況で、「もっと周りを活かそう」(そもそも河村は、むしろ「周りを活かす意識」がとても強い選手である。それでいてUSG%が跳ね上がってる現況)、頭ではわかっていても、現実に対応できるのか?の疑念があります。

 実は、小柄なPGでも、

 プリチャード、アルバラード、マクラフリン(USG%が20%程度)
 フェルダー、コットン(USG%が25%程度)

 NBAで居場所を確保し続けられてる、プリチャード等の3人と、NBAを早い段階で追われた、フェルダー、コットンの2人は、「USG%」で明らかな違いがあります。スコアリング型のコットンはともかく、河村に似ている「アシスト&スピード&創造性タイプ」のフェルダーは、USG%で25%程度になってしまってました(「出場時間が伸びず、結果を出さなければいけない」という悪循環に陥っていた可能性もありますが)。

 「USG%を抑えても、結果と両立できるのか?」、このイメージがどうしても湧かないのです、自分は。




 理想を述べれば、「『齋藤(名古屋D)のUSG%』で、『30分換算EFFで常時20超え』」、これができると証明済みであれば、「NBAで勝負できる」と、より自信を持って送り出せるのです。
 (齋藤の直近3年は、
 USG%[24.0%→23.4%→25.6%]
 30分EFF[18.11→19.12→18.60])

 だから「バスケットボールは奥が深い」といえますし、齋藤が海外挑戦(豪州NBLとかならば合いそうと思ってるが)の姿を観たかった想いも、正直あります(以前から述べてるかなですけど、齋藤は自分は「過小評価されている日本人選手」と思ってます。パリ五輪後は、齋藤は河村に次ぐ第2PGと強く思ってるのですけど[真顔])。







 いま、リンク添付から読み取れるかなですけど、7月9日の「NBA挑戦会見」から考えるに、自分は河村は

 「たとえどのような過程・結果になろうとも、少なくとも今季(恐らく来季を含めた2年程度?)は、Gリーグで挑戦を続けて、NBAで勝負できるときに向かって努力し続ける意向。」

 そう解釈しています。


 自分のバスケ人生で、「最大のチャレンジにして、最も困難なチャレンジと、わかっている」。これを伺って、河村をなおさら応援の想いです。


 「再建球団を選べば、より出場機会を得られると思うけどなあ」。
 先述から、この趣旨のことを綴ってます。というか、

 「グリズリーズのキャンプに参加→Gリーグ行きを通達→他球団から2wayの誘いが→他球団(再建球団をはじめ、出場機会を見込める球団があればだが)からの2wayを受諾」

 この可能性は、少なからずあると思ってます。
 「選手名鑑があれば」が正直な本音ですけど、控えPGに不安感を抱える球団から改めて声が掛かれば、より望ましいなあ、と正直感じてます。


 (というのも、グリズリーズのPGは、
 正PG[モラント。オールスター級]
 第2PG[スマート。リーグを代表する守備型PG]
 第3PG1[ローズ。近年はメンターに近いが、爆発力を持つ]
 第3PG2[ピッペンjr。爆発力を持ち、伸び盛り]
 と、そもそも層が厚いのです[なお、ピッペンjrを除き、故障癖の持ち主でもある。昨季はこれがチームの苦戦の要因の1つでしたが]。
 ただ、モラント、スマートは、SGとのコンボガードでもあるので、もしかしたらですが、河村の今後のアピール次第では、状況に応じての、「モラントorスマートとの同時起用」も少なからずあり得る、河村は理知的な人間ですので、そのような計算もあるのかな、と想像の感じです。
 それと、グリズリーズのチームフィロソフィーは「Grid and Grind」です。意訳すれば「最後まで諦めずに全力を出し切る」「48分間戦い続ける」です。ちなみに昨季の仙台が「Grind」がスローガンで、確かに仙台もグリズリーズにチームカラーが似ているなあですけど。
 そう、グリズリーズのチームカラーは、河村に合うのではないか、と思っているのです。)




 で、いまリンク添付させて頂いた、特に1つ目。
 自分、杉浦大介さんの文章、いつも拝読させて頂くのが楽しみなのです。
 ニューヨーク在住のライターさんですけど[NBA、MLB好きならば御存じの存在です]、杉浦さんの文章・言葉は、いつもスポーツや選手への愛情・真心が伝わるので、自分もそうなりたい、と思ってるんですよね。
 (『ダンクシュート』で特にお馴染みです。尤も自分の文章スタイルだと、どちらかといえば出野哲也さんに近いかな、と感じたりですが。自分はいわば「本音を言って何が悪い?」「容赦しないことも愛情の1つ」という価値観ですので。)


 で、河村がこうして、NBA挑戦に向かっての声が「温かく送り出そう」の雰囲気であるのは、「高校→大学→Bリーグ」と、ずっとリアルタイムで観られた(これはずっと国内だから、生観戦でき得る環境であったことをも含めてです)、それ故に「より感情移入できるから」も大きいのでは、と想像の感じです。

 繰り返しになりますけど、自分は、河村について、

 「技術レベル的にはNBAで勝負できると映るけど、『NBAとFIBAが全くの別物』(さらに述べれば、Bリーグ、中国、欧州がそれぞれに全くの別物。ちなみに豪州はBリーグに最も近いかなですが)と映ること(ーこれは、ルビオ、ミルズ、シュルーダーと証明済みのケースがいくつも存在しているので。あるいは他にも、ファクンド・カンパッソ[元デンバー・ナゲッツ等。アルゼンチン]、ミロシュ・テオドシッチ[元ロサンゼルス・クリッパーズ等。セルビア]とかもそう。レアケースでだと、特にPGにとってはNBAが全くの別物であるが故に、パブロ・プリジオーニ[元ニューヨーク・ニックス等。アルゼンチン。現ミネソタ・ティンバーウルブズAC]のように、「オーバー30でNBA挑戦に踏み切ったケース」もあるー)が、特に大きな障壁になる可能性が高い。
 とりわけ河村の場合、周りの選手の問題が多分に大きいとはいえ、『ボールホグ(ボール独占傾向)』、つまり『USG%がとても高い傾向』が、問題になる可能性が高いこと。河村のような小柄なPGがボールホグになることを、とにかくNBAは嫌う傾向がとても強い。
 そういったいくつもの障壁を、河村ならば突破できると信じたい、でも『これからもずっと応援』なことと、『現実に突破できそうか』なことは別で、いまの自分には『この障壁を突破できるイメージは、正直ほとんどない』、これが正直な感覚です。」

 この不安が、そう遠くないときに、杞憂に終わって欲しい(自分に観る眼がなかった、といわせて欲しい)、これが正直な本音です。
 「だって、数字が、歴史が証明してきたじゃん」、自分は正直、この価値観です。でも、「負のセオリーは破られるためにある」とも思っていて。それを河村が証明できれば、そりゃあ最高に嬉しい訳です。


 河村の性格的には、恐らく、最もうまくいったケースでも、
 「余力を持った状況でのBリーグ帰還(30歳前後で?。30歳だと2031-2032シーズン、つまりいまから7年後の帰還、という計算になる。ちなみにNBAでの平均選手寿命は「4年半程度」とのことなので、河村は『第2PGで生きていく』を想定となれば、最も楽観的な計算ということになる)」
 になるかなと思ってます。

 でも一方で、最も悲観的なケース、つまり「現実は厳しかった」のケースでだと、
 「2年程度での帰還(つまり、新B1開幕の2026-2027シーズン)」
 も少なからずあり得る、と思う訳です。それに、中国CBAが河村には最も合うと映ると繰り返し述べてきてますけど(これは、日本代表が国際試合で、五輪・ワールドカップの本大会へと勝ち上がる意味では、現実論として河村がどうしても必要になってくる意味も正直あります。理想は、河村がいなくてもワールドカップの本大会に辿り着けることと思ってますが)、でも、新B1が開幕になれば、中国CBAや豪州NBLに行く可能性は、恐らく「あまり必要性がなくなる感じになってくるのでは」も正直あります。
 (それと、ファン目線でいうと、豪州NBLはともかく、中国CBAでだと、恐らく河村の雄姿をチェックできる手段が限られそう、もあります。)

 いえることは、「後悔のないように、積み上げてきたすべてを表現し切って欲しい」、これに尽きます。そう、結局は「勝負した結果」で、どうであるかなのです。「勝負した結果、失敗になった」ならば、「結果に対する悔しさはあるけど、でも公開にはならない」と思いますのでと。
 その上で、その結果が「批判・不安・疑念を、称賛に変えた」になって欲しい、この景色が叶うことを、自分はとても願っている、と伝えさせて頂く想いです。



 では、末文にて。





 いま、「心のテンションを上げたいとき」、というか「仕事でギアを上げたいとき」によく聞いている曲の1つが、この「NEXT FRONTIER」です。
 ゲーム版の『ウマ娘 プリティーダービー』での、「天皇賞春、天皇賞秋、有馬記念のいずれかでの勝利」で、聴くことができます。
 (はい、いまは時間面・資金面の理由から既に引退してますけど、『ウマ娘』、かつては楽しんでいました。いまも、ツイッター、YouTube越しにですけど、楽しませて頂いてます。
 ちなみに自分は、「カレンチャン」「ニシノフラワー」「アストンマーチャン」が特に好きです。理由?「かわいい&育てやすい」から。)
 「NEXT FRONTIER」は、自分は

 「ダイワスカーレット(天皇賞秋、有馬記念)」
 「サイレンススズカ(天皇賞秋)」
 「メジロアルダン(天皇賞秋)」
 「エイシンフラッシュ(天皇賞春、天皇賞秋、有馬記念)」

 このあたりで、特に聴いていました。特にダイワスカーレット、エイシンフラッシュでプレイすると、最後に「勝利を示す、指を高くつき上げるポーズ」が、とても映えるんですよ。特にエイシンフラッシュの固有スキル発動シーン、自分、大好きなんですよね(しかも固有スキルが発動してから、ぐんぐん抜いていくのが、とても爽快なのです)。


 この「NEXT FRONTIER」、いまの河村、富永と重ね合わさって映る感じで、それでなおさら心のテンションが上がるのかな、の感じです。

 それとです。これは最近出会った言葉なのですけど(これも『ウマ娘』です)、これは、いまの河村、富永にもですし、いまの自分自身にもドンピシャの言葉といえるよなの感じで。






 「ぬかるみも茨(いばら)も、はるかな壁も、全て!私が越えるためにある!」
 (『ウマ娘』、「サトノダイヤモンド」[シュヴァリエ・ブル。通称「凱旋門賞ver」]、固有スキル[ポンテ・デ・ティアマン]の発動時のフルverでの言葉。)


 この言葉。YouTube越しに出会ったのですけど、最初は「ぬかるみ」という言葉を聞き取れませんでした(必死で調べて、ようやく把握できた感じです)。
 「どんな困難・逆境も、乗り越えて(突破して)みせる!」ゆるぎない想い・姿勢が伝わること。
 そう、なんと「神々しい」(こうごうしい)感じだろう!と。しかも、このウマ娘のサトノダイヤモンド、もともとが「超絶にかわいい」感じで、これが「神々しさ」をより増幅させてるんですよね。

 この固有スキル演出には恐らくの理由があって、史実のサトノダイヤモンドは、現在でいう「古馬1年目(4歳時)」に「凱旋門賞に挑戦、でも15着」に終わり、その後は「G2の京都大賞典を勝利したのみ」に終わったキャリアでした(尤も3歳時に「菊花賞」「有馬記念」に勝利、つまり「G1で2勝」と充分にすごい馬なのですが)。
 だからこそなおさら、「サトノダイヤモンドが、凱旋門賞で勝利する」を、ゲーム上で叶えたいと。


 今回、「河村」「富永」のいずれも、正直とても厳しい解釈を綴らせて頂いてます。自分なりに精一杯、言葉を選んでいるつもりですけど、「心情的には、NBAのコートに立つ、いや、NBAで1年を完走する景色を、自分がとても観たいんだよ!」、でもより現実的にだと「それとこれとは全くの別物」と。

 ですけど、かくいう自分こそ、

 「不可能を可能にする」「批判を称賛に変える」

 これを、とても強く願っているのです。そう、



 この、元ネタの「中央を無礼るなよ」(「無礼る」で「なめる」と読みます)も『ウマ娘』での言葉ですけど、「NBAを無礼るなよ」と思っている人間を黙らせて欲しい、自分もそう感じている1人です。

 そう、河村が、富永が、NBAで輝く景色を、自分はどうしても観たい!
 今回のnote記事での悲観的な解釈が、笑い話になることを、自分はとても願ってます。だからこそ、末文にてです。


 「後悔のないように、あなたらしく輝いて!」


 【バスケットボール#45A】【エッセイ#38A】

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