【Bリーグ】2023-2024、開幕9試合を通して、1バスケファン的に正直感じてること(その3。「8つのトピック中編、宇都宮とA東京、三遠、馬場雄大、阿部諒」)。【バスケ】【エッセイ】
はじめに(前記事エントリーのリンク添付」添付を含む)。
今回、「開幕9試合終了時」というタイミングで「いま感じてる8つのトピック」のテーマで綴らせて頂きますけど、「9試合を重ねると、ある程度まとまったデータに近くなってくる」、理由の大きな1つとして、これがあります。
「1バスケファンとして、いま感じてること」ですので、「わからないから、取り上げようがない」球団も、正直いくつかあります。それと、「1バスケファンの主観」全開であることを御理解頂いた上で読み進めて頂けると、とても嬉しいです。
で、(その2)では、「8つのトピック」の(1)、つまり「河村と横浜BC」のことで、想像以上の文字数になってしまいました。
という訳で、この(その3)では、「8つのトピック」の(2)~(8)を、一気に駆け足ですけど(それでも結構な文字数になるかなと想像ですが)、綴らせて頂きます。
では、1つ1つ、話を進めます。
(2)宇都宮、A東京の2球団が軸になるのか。最終的にはどこか他球団が絡むのでは?と読むけど。
今季の開幕直前の「全体展望」で、自分は
と述べました。結果的にはいきなり外している感じはありますが、この解釈自体に後悔は全くないです。
そう、宇都宮は、PSMでの京都戦での内容がとても衝撃で。「なんだ、あの波状攻撃は」と。しかも、安齋竜三HC時代の最終年(最終的に優勝に辿り着いた、「21-22」)、「よりアップテンポに」を明確に掲げて、その姿勢は確かに伝わったけど、あのときでも攻撃回数は、実はリーグ最下位(そして最終的には、よくも悪くも「戦術比江島」「比江島の1on1」でゴリ押し切った)。
自分は、安齋竜三さんは「日本人のHCでno.1クラスの1人」と強く思ってますけど、でも「よりアップテンポに」が叶わなかったことも事実です。
ですけど、今季の宇都宮。それこそ長年の課題であった「よりアップテンポに」を、まだ途上の感があるとはいえ(実際、攻撃回数は現時点で「22位、ワースト3」)、数字以上に伝わる感じがあります。
理由はシンプルに、「ニュービルと比江島のスーパーデュオという強力さ」、まずこれが大きい。連携自体はまだ途上で、これが攻撃回数が思ったほど増えていないことにも現れていますが、「20-21、LJ・ピークとの共存の失敗」を繰り返すことはなさそうだ、とははっきりと言えます。
これは、比江島があのときの失敗から学んだからも勿論大きいかなですが、比江島もニュービルも「共にメインハンドラーとして振る舞える」「高いバスケIQを持つ」「共に守備意識が高い」「共に複数ポジションに対応できる」、そういったことが「奇跡の融合」を具現化しようとしていると。
それと、「ニュービルが1stオプションで、比江島は2ndオプションと、あらかじめ役割を整理・明確化できたこと」、恐らくこれも大きいかなです。そもそもニュービルのことを、比江島が高く評価し続けていましたし(いつか一緒にプレーできれば、と述べていたこともあったような気が)、比江島も実は「33歳、ベテランに片足を突っ込む年齢」、昨季から3年?の長期大型契約の最中とはいえ、昨季からもそうですが、「出場時間を明らかに管理している」ことを含めて、「1stオプションであり続けることは、優勝を本気で目指す意味では無理が来ている」という判断があったのかなと想像で。
実際、比江島は開幕前に「今季はよりシューター的に振る舞う場面が増えると思っている」という趣旨のことを、あるインタビュー記事で述べてますし。これ、真意としては「昨季までよりもボールを持つ時間・回数が減るだろうから」をあらかじめイメージしていたのかなと。
「30分換算でのEFF」、ニュービルはやや落としていますが、大阪時代は「ニュービル個人軍」を余儀なくされていたことを思うと、「悲観する必要は全くない」といえます。3P成功率がニュービルらしくない(29.5%)感じではありますが、試合を積み重ねればある程度の数値に収束するはずですので、「20点超え」には乗せてくるのでは?と。
これは比江島も同様で、直近2年は1stオプションであったけど、今季は2ndオプションの立場なこと、それ故にボールを持つ絶対的時間が減少していることを踏まえると、それでも「15点超え」、やっぱり「日本人のSG/SFでは格が違うよね」を改めて証明です。FT奪取数の減少傾向はやや気に掛かりますが、これも試合を積み重ねればもう少し上昇するはずでしょうし。
それと、新たなる帰化枠、「エドワーズ」。今季の「30分換算でのEFF」、「18.69」。全盛期ほどではないにせよ、想像していた期待値は上回っています(自分は正直「15点超え程度」と思っていました)。
気に掛かるところは、ない訳ではないです。
「鵤」は、正PG→正SGと役割を移して(個人的には、ニュービル補強の意義の1つはこれであると思っている。鵤は確かに良質の選手だが、「正PGではこれ以上上がり目はない」と昨季に残酷なほどに出ていた)、30分換算でのEFFは「5.35」と大きく落としています。「守備重視の2ndハンドラー」という、より適正な役割になったが故のこと、と自分は解釈しているので、その意味で「悲観の必要は全くない」感じですが。
視点を変えれば、鵤はあくまでも「メインハンドラーとしては限界なだけであって、2ndハンドラーでならば普通に機能できる」(そもそも直近2年は、4Qのクラッチタイムでは比江島がメインハンドラーになっていたが)、この見立ては正しかった、の感じなんですよね。
あるいは、「(竹内)公輔」。平均出場時間は「5分台」と大きく落としています(直近2年は、RSでは「13分程度」の出場機会を確保できていた。CSでは出場時間がガクンと落ちることも様式美と化していたが)。動きの質が落ちた感じは正直あまりしないですが、今季を花道に、「『引退』or『宇都宮退団で西日本の球団へ?』」のフラグが早くも立っています。
それと、宇都宮は「年齢構成の高齢化」が長年の課題になっていて、今季はついにこれにメスを入れた(=高島、村岸、四家)ことが伝わりますが、期待の若手トリオは、正直「全く機能できていない」感じです。
そもそも「絶対的な親会社を持たない」、「都市としてはせいぜいミドルマーケットの球団」が、「田臥、公輔、比江島」とスター選手を擁し続けられて、ずっと優勝争いに顔を出し続けられたこと自体が「そもそもとてもすごいことなんだよ」の感じですし、今オフの補強、つまり「ニュービル、エドワーズの補強」は、それこそ意図が明確で、
これが補強の意図である、そう、昨季の比江島は「チーム状況が半崩壊状態に陥って『比江島個人軍』化したが故に、長期大型契約の1年目を事実上どぶに捨てた」、これ、「不良債権」「死刑囚」って(この2つの呼び方、自分は大嫌いですが)、一般には「選手自身のパフォーマンスが酷くての『不良債権』『死刑囚』化」ですけど、比江島の場合は「周りのムエンゴ化による『半不良債権化』」という、とてもかわいそうな感じでしたので。
そう、それこそ比江島は「日本バスケ界の大功労者」ですけど、これは当然、宇都宮にとっても「大功労者」「生ける伝説」な訳です、比江島が全盛期でいる間にもう1度優勝を叶えるんだ(というか、いまを含めて21-22から全盛期に突入、つまり30歳を過ぎてより凄みを増している訳ですが)、この判断はむしろ当然であるといえます。
これは裏を返せば、比江島の現行契約が終わる(≒全盛期を過ぎて、徐々にパフォが落ちていく)とき以降は「我慢のときが来る」を覚悟してでもあるでしょう(とはいえ「日本で1,2位を争う熱狂的なファン」のおかげもあり、「新B1」切符はほぼ確定させており、懸案の新アリーナ構想も目途が立ちつつあるとのことですが)。
とはいえ、昨季の「半崩壊状態」でも、自分たちが最も貫きたい「ブレックスメンタリティー」は失いませんでした。あの状況に陥って、完全崩壊に至らなかったことは、むしろ改めて「宇都宮=プロ意識の集団」を証明したといえる、だからこそ今季、もう1度「勝負モードにいく」とできているのだと。
実は今季の12月に、「京都vs宇都宮」を2試合共に生観戦の構想です(「チケット大戦争」は確実ですので、これを絶対に勝ち抜くんだ!ですけど)。21-22での「大阪vs宇都宮」で、比江島の生観戦を初めて叶えたとき、自分の心はとても感涙でしたけど、あのときより自分も「バスケを観る引き出し」は増えていますし、ニュービルは、ニック・ケイ(島根)と共に、特に大好きな外国人選手ですので(大阪に3年間在籍したことは、ただ感謝に尽きます。そしてこうしてBリーグのレベルを大きく高めた意味でも)、その意味でもとても楽しみにしています。
それと、「A東京」。10月28日土曜日、29日日曜日と2試合共に「京都vsA東京」を生観戦させて頂きました。1バスケファンとして、「A東京戦の生観戦は、最大の悲願の1つ」でしたので、この日は「全日本大学女子駅伝」「競馬の天皇賞秋」「野球の日本シリーズ第2戦」(いずれも時期的にそういう時期だろうなあとは漠然と思っていた)と、とても楽しみなスポーツイベントがてんこ盛りでしたけど、
「vsA東京でしょう?いま入れないで、いつできるんだよ?」
ということで、日程が発表された瞬間、速攻で生観戦の構想に組み込まれた感じです。
実際、A東京戦を生観戦させて頂いて、想像以上にとても有意義でした。どういうことかと申しますと、
そう、A東京の「コート上でのバスケ」は、「観ていて楽しい」かといえば、明確に「NO」です。「つまらなく勝つ」に近い、自分の中では正直そうです、そもそもA東京は伝統的にそうであるといえばそうですが。
ですけど、A東京は、直近2年では「カネバルク」という、とてもよろしくない蔑称を頂戴していますが(「自分が言われて嫌なことを、安易に言って欲しくない」と自分は感じます!)、自分の中ではずっとA東京は「Bリーグの読売巨人軍」と思ってます、恐らくこれからもずっとこの認識でしょう。
そう、伝統的に「スター選手を多く擁し続けてきた」栄光の歴史、だからこそいつか絶対に「vsA東京の生観戦」を叶えたかった。1バスケファンとしてはとても楽しみな一方で、1個人としては「まあ、負け試合だろう」を覚悟の上で(とはいえこれほどにフルボッコとはさすがに想像していませんでしたが)、の感じでしたけど。
で、実際に「生観戦してよかった」と特に感じたのが、A東京の
「練習、試合での1つ1つのプレーに対しての意識の高さ」
です。練習でだと、ただ漫然と1本を放っている訳ではない、その1本1本に「明確にテーマを持って取り組んでいる」ことです。
「どこでどのような感じでボールをもらって、それを得点につなげるのか」を、明確にイメージした上での、「練習でのこの1本」に臨む姿勢。
自分自身、1バスケファンとして、正直とても感動でした。特に「ロシター、橋本竜馬、安藤周人」の練習への姿勢について。
そう、「A東京の強さの本質」って、
確かに、A東京は、相手球団を応援の立場からすれば、「最高にむかつく」存在なんですよ。なぜって、「内容的には『最高につまらない』、でもそれでいて『つまらなく勝つをしっかりと遂行し続ける』」、その意味で「むかつくほどに強い」と。特にルカHC時代、自分は当時、「何が魅力であるのか、さっぱりわからない」が正直な本音でしたので。
はい、「A東京のバスケの本質=PnR」、これ、ルカHCが退任を発表してからですので(真顔)。
ですけど、直近2年、「最高にむかつく」A東京らしさに、明らかに陰りが見えてきていました。「えっ、という負け方が散見するようになっていた」の感じで、特に「昨季のCS準決勝での千葉J戦」、負傷者続出というエクスキューズがあったとはいえ、「ほぼ無抵抗でのスウィープ負け」は、1バスケファンとしてとてもショックでしたので。
野球でもそうですけど、「弱い巨人」って、それはそれで楽しくないんですよ。野球の巨人、バスケのA東京は、正直「最高にむかつく」存在でい続けて欲しいのが本音です。そしていつの日か、「京都や大阪がA東京に勝利を叶える」、これが叶うときの景色を是非とも観たい、これが正直な感じなんですよね。
で、そう、A東京の本質は「プロ意識の集団」といま述べました。
特に印象的が、「安藤周人」。Bリーグでも有数の「スコアラー」「3Pシューター」で、昨季は一気に「A東京の新たなるフラッグシップ」的な選手になった感じですけど、練習の1本1本で、「キャッチ&シュート」「ドライブ、ステップからの得点」「ミドルレンジからのフェイダウェイ、フローター」とか、「この場面を想定してのこの1本」が、とても伝わるのです。
そう、実際に生観戦して、安藤周人への解釈が、いい意味でがらりと変化しました。そして「パリ五輪の12人枠、つかみに行って欲しい!」と強く感じます。
で、「プロ意識」「練習の質(勿論「量」もでしょうけど)」もですけど、今季のA東京、チームの伝統といえる「強固な守備意識」もですし、
と、確かに攻撃回数は「23位、ワースト2」ですけど、まだ漠然とですけど、「アドマイティスHCの色」を感じられたことは、1バスケファンとしてとても収穫です。
で、「モーションオフェンス」「コートを最大級に大きく使う」もですけど、「今季のA東京の恐ろしさ」を、実際に生観戦させて頂いて強く感じたのが、
そう、普段の攻撃は、それこそ「ハーフコート主体」、「The・強者のバスケ」なのですけど、「いつでも速攻を狙うぞ、隙が生まれたら逆速攻をするぞ」の姿勢、「これがアドマイティスHCの色か」と感じたと共に、「ああ、これこそが、自分が感じたかった『最高にむかつくA東京』なのかもしれないなあ」と感じたんですよね。
いずれにせよ、「京都vsA東京」の2試合を実際に生観戦させて頂いて、まあ、京都目線でいえば「これ、想像以上にかなりやばいよな…」と正直感じたのですけど(これは[その1]でも言及させて頂いたし、後述でも改めて言及させて頂きますけど)、1バスケファンとしては、
と強く感じたんですよね。
で、「A東京」と「宇都宮」の2強。この2強以外で、どこか1~2球団が絡んでくるのでは?と漠然と想像ではありますけど、現時点ではこの「漠然と」以上を想像できていません。
2球団共に東地区ですので、「中地区1位」、「西地区1位」が別途でどこから絶対にある訳で、の感じではありますし、西地区だと後述で言及のように、「大阪のチーム力は本物」と思ってますけど、これは正直(もう、ここで先に言ってしまう感じになりますが)「カロイアロというスーパー外国人[というか『2代目の神』]の爆誕」がよくも悪くも大きくて、「カロイアロがいなくなると恐らく全くの別チームになりそう」な感じはあるんですよね。
ただ、いえることは、この「カロイアロ」、後述で改めて言及させて頂きますけど、「バスケIQの塊」なんですよ。そう、島根の「ニック・ケイ」もそうですけど、この「カロイアロ」も、「中国CBAではなくて、Bリーグに来てくれたこと自体にとても感謝」ですし、「カロイアロ、ニック・ケイ、ニュービルでも辿り着けなかったNBAってどれほどすごいんだよ!」と。自分が河村は「NBAに辿り着く景色を観たいけど、正直全く想像できない」のは、「ニュービル、カロイアロ、ニック・ケイでも辿り着けないNBA」、これも大きいんですよね。
…と、そのような感じですけど、優勝争い云々まではともかくとして、今季のBリーグの開幕9試合で、「チームという意味での最大のトピック」は、「三遠」であるとはっきりと即答できます。
(3)三遠と京都、「スタイル構築2年目」の球団が、ひと夏を超えて一気に大きな差が。三遠の強さは「ほんもの」、CS出場は勿論、今季のBリーグの「大旋風」フラグが。
(その1)でも言及させて頂きましたけど、「京都と三遠、同じ『スタイル構築2年目』なのに、これほどまでに大きな差がつくとは…」と。
これは、自分が「京都が応援球団の1つである」立場もですけど、シンプルに「1バスケファンとして」も、これほどの大きな差がつくとは、正直全く想像していなかったのです。
確かに、今季の開幕直前での「全体展望」で、自分はこう予想しました。この見立て自体は、時間を巻き戻せたとしても、こう予想します(京都と大阪、どちらを5位、6位にするか、やや熟考した感じはありましたが)。
ですけど、「三遠の中地区2位の見立て」は、「中地区の他球団との相対的比較」による感じが大きくて、実際、最終勝率の予想では「中地区2位≦ワイルドカードの2位」の見立てでしたので(ちなみに「ワイルドカードの1位」は西地区の球団、の見立てです)。
確かに自分は、今季の開幕直前の全体展望で、上述の見立てをしました。イメージ的には、「勝率.600(36勝)程度」の感じでした(ちなみに昨季の中地区2位の横浜BCが「33勝、勝率.550」です)。
(←今季の三遠の選手成績。「EFF」にカーソルを合わせてます。)
昨季のいま頃。開幕11試合で「8勝3敗」。
当時の三遠は「魔法が掛かった」といわれていました(かくいう自分も、そう感じていた1人です)。それも昨季開幕当初の三遠は、その直近のPSMの内容がとても酷くて(当時B3の静岡相手にほとんど見せ場をつくれなかった)、ですのでそこからのギャップも「魔法が掛かった」感が、より際立って映った訳です。
ですけど、12試合目のFE名古屋戦でメイテンが負傷(その試合が負けで、「8勝4敗」)。そこからの三遠は「まるで別チーム」のようになってしまい、メイテンの負傷離脱後は「48試合、15勝33敗」、それもメイテンの負傷は当時「まあ、遅くとも3月からは復帰できるだろう」といわれていたのが、結局復帰は最後まで叶わず、しかも終盤には「佐々木の負傷離脱」も重なり、そして配信越しにですけど、チームの雰囲気をだんだん悪くなっていったように映ったんですよね。
その一方で、同じ「スタイル構築1年目」の立場であった京都は、開幕9試合を「4勝5敗」と失敗で(相手関係的に、開幕ダッシュに失敗すると「残留争いが不可避」と開幕前からいわれていた)、それこそいま以上に(これ、やばいんじゃないの?」といわれていたのですけど、1回目のバイウィーク明けの北海道との2試合で2連勝(それも、内容がとてもよかった)、これで息を吹き返して、まあその内容自体は、実は「外国人+アジア枠依存」全開で会った感じですが、川崎や横浜BCに勝利するわ、集客が目に見えて上昇するわで、実際の最終成績以上に「より前向きな終わり方ができた」であったのです。
しかも、このオフの移籍市場でも、特にその序盤~前半は、京都が話題の中心でした。一方で三遠は、いくつかのピンポイント補強はありましたが、際立った動きができてないまま終盤へ、と。
ですけど京都も実は、移籍市場の中盤からは、思うような補強にどこかで失敗したのか(「ユトフの退団」「西野獲りの失敗」は、恐らく誤算であったといってよいでしょう。そして「ラシード獲り」は、当時は「どうせ西野が獲れなかったからの2nd、3rdチョイスの結果でしょう?」と思っていました)、最終的には一通りの選手タイプを揃えることができましたけど、視点を変えれば、「よくも悪くも、偏りがあるなあ」の結果になりました(後述するが、この「偏り」自体は明らかに意図的ですが、現時点ではこれは「失敗」になっている感があります)。
あれ?三遠、「魔法が掛かった」とか、昨季の序盤はとても鮮烈な印象であったのに、移籍市場での動き、大野篤史HCの教え子の補強も全くないし、どうしたんだろう?の雰囲気で、移籍市場の終盤に突入でした。
実際、よくあるのが、指揮官(HC)の教え子を1人~2人補強して、これを通して「HCがほんとうに志向するバスケスタイルを一気に浸透させる」、これは1つの常套手段ですので。それに三遠は、昨季の終盤は「雰囲気が悪くなっていった感じでシーズン終了」でしたので、「雰囲気をよくできる補強」も重要テーマの1つでは、自分はそう解釈していました。
(「数字に現れる成績」は勿論重要なのですけど、「チームの雰囲気」はそれ以上に重要であると自分は思ってます。よく、チーム成績が悪化すると「HCを解任しろ」になりがちなのですけど、「チームの雰囲気が悪化している訳ではない」ならば、基本的には「HCを解任する必要はない」になる、と自分は考えてます。
それと、「石の上にも3年」「ホップ、ステップ、ジャンプ」という言葉が日本にはある訳で、ましてや三遠[及び京都もだが]の立場としては、「スタイル構築2年目」である訳なので、なおさら「HCの意向に沿った補強がどれほどできているか」が重要であったんですよね。)
ですけど、最後に打った1手は、「三遠にとって想像以上の上昇曲線への1手になった」、と映ってます。そう、「クラーク(←名古屋Dから)」。
この、クラーク。「名古屋Dからの退団→三遠への移籍」の流れから想像するに、
クラーク。名古屋D時代は、「いい選手だけど、いい意味でも悪い意味でも、まるでザイオン・ウィリアムソン(ペリカンズ)だなあ、使い勝手悪いよなあ…」の印象でした。「使い勝手が悪そう」の理由はシンプルで、
「201cm,121kg」。
そう、「PFでしか使えなさそう」と。しかも名古屋Dには2年在籍でしたが、いずれのシーズンでも負傷離脱がありました、つまり「稼働率の悪さ」。
で、三遠に移籍が発表。それで、クラークを改めて自分なりに調べました。
「なにこれ、めっちゃいい選手やん!」と。それも、よく調べると、「確かに121kgと一見重量級だけど、実は動きが柔らかくて、『3.5番に対応できる』」。名古屋Dでの当時の印象と、自分の中ではがらりと変わりました。
そして、三遠はこの「クラークの特徴」を、ちゃんと見ていたと。
そう、「A/TOが、1どころか、常に1.5を上回っている」、いわば「ポイント3.5」として輝ける。これに加えて、3Pが「成功率が40%前後、試投率が40%超え」で、FTが「80%前後」、まさしく「ストレッチ3.5」。
これこそ、その「稀有なバスケIQの持ち主」なことを含めて、Bリーグのバスケに、むしろ「とてもドンピシャ」。へえ、今季、特に注目して観たい選手だなと。
で、PSMでの「vs三重」(相手はB3だが)。日程がいけたこともあり、配信越しに観させて頂きました。そしたら、移籍したてなのに、もうすっかり「頼れるエース&チームリーダー」が伝わる。
昨季の京都でいう「ユトフ」もそうでしたけど、「いや、京都時代のユトフ以上だよね」と感じるのに、そう時間は掛かりませんでした。
「1選手としての資質能力」は勿論ですけど、クラークが三遠に特にもたらしたことって、「勝者のメンタリティー」であると思うんですよね。なんというか、今季は三遠の選手から「自信」がより伝わってくるのです、これこそ特にクラークを獲った意義では?と。
クラークもですけど、今季がBリーグ初挑戦である「デイビッド・ダジンスキー(←ブルサスポル[トルコ]から)も、想像以上にとても魅力的なビッグマンです。実はこのダジンスキー、昨季は、今季に同じくBリーグ初挑戦の「ザック・オーガスト(三河)」と同じ球団に在籍で、実はBリーグ初挑戦の決定時は、「むしろオーガストの方がより魅力的じゃない?」の前評判でした。
確かに、ダジンスキーのトルコリーグ時代、見た目の数字はさほど目立つ感じではなかったです。ですけど、これをより細かく見ていくと、
「A/TO」が「2超え」。「1.5超え」でも「ビッグマン離れの特筆数値」といえるのに、完全なる「ポイントセンター」です。しかも「3Pが、試投率、成功率のいずれも35%超え」、これもとても頼れる「ストレッチ5」です。
しかも、FT成功率も「80%近く」ある。ビッグマンだと「70%程度」あれば水準レベル、といわれる意味で、「攻撃面で違いを生み出せるセンター」といえます。勿論、「圧倒的なバスケIQ」であることを含めて。
その上、動きが柔らかく、リムランできる。そう、蓋を開ければ「これ以上ない、Bリーグ向きの現代型ビッグマン」です。
「利他的なメンタリティー」の持ち主ですので、「2ndオプション」としてはむしろ最適任。その意味で、
といえます。
で、今季の三遠は「攻撃回数が3位、FG試投数が1位」で、千葉J時代のような「高速バスケ」「走るバスケ」を体現できるようになっていますけど、これは「A/TOの大幅な向上」が大きい。そう、
訳です。
で、今季の三遠は、「『攻撃回数』『FG試投数』がリーグトップレベルであり、これは『A/TOが大幅に良化している』こととリンクしている」と述べましたけど、これは、クラーク、ダジンスキーは勿論ですけど、
自分は、「佐々木」が正PGとして完全に独り立ちできたことも、とても大きいと思ってます(昨季も「MIP級の活躍」であったが、昨季はPGとSG、チーム状況に応じて使い分けられていた。ですが今季は起用法が「正PGに固定された」、これは大きいのでは?と)。
先程も少し言及させて頂きましたけど、佐々木は、そもそも昨季だって、終盤の負傷離脱がなければ「MIP(Most Improved Player。最も成長した選手)」に値する輝きでした。まあ、Bリーグの現行のMIPは
「MIP(Most Impression Player。最も印象的な選手)」
という、「いや、これ、主観全開の賞ですやん。いまの時代に全く合ってないから」という賞で、「よりほんとうに必要な賞でしょう」という「最も印象的な選手の意味でのMIP」がない訳ですけど。
というのも、「30分換算でのEFF」が「10点台超え」だと、「オールスターレベル」「日本代表候補の俎上」といえます。そして「15点台超え」だと「文句なしでの、日本代表レベル」です。
そう考えると、昨季だって佐々木は「もっと評価されてよかった」訳です。チーム成績がよくないときでも、佐々木はずっと奮闘し続けていましたから。
で、佐々木がついにB1に到達を叶えた昨オフ(2022年夏)。
当時、自分はそう解釈していました。ですけど正直、B1の1年目から「30分換算のEFF、12点台」は全く想像していませんでした。
で、今季。成績を大きく伸ばして、なんと「17点台のEFF」。
はっきりと、声を大にして伝えたい。
そう、「日本代表の正PG=河村」、これはもう即答です。
で、今季の開幕直前。いま、パリ五輪ならば、「日本代表のPGの3枠」。
「『河村、富樫、齋藤』、この3人の同時選出がより望ましい。」
これが、当時の自分の正直な考えでしたし、いま、当時に時間を巻き戻せても、この考えは揺るぎません。特に齋藤は、正直「過小評価されている」、特に「21-22はMVP受賞でもよかったのでは?」と思うほどです。
ですけど、「いま」であれば、河村を補完する意味でも、「佐々木(及び、安藤誓)の日本代表の選出は、とても合理的である」と強く考えます。
1バスケファン的には、「ベンドラメ(SR渋谷)」も、いまでも日本代表レベルだよ、と思ってますけど(ベンドラメもSGを兼務できる)、
と映ってるんですよね。「『A/TO』と『守備意識』こそ真骨頂」という意味で。
それに、佐々木の特に称賛なこと。
そう、なんと「USG%が『20%未満』」で、「EFFが17点台」というモンスタースタッツを叩き出していることです。一般に、正PGで、しかも佐々木はどちらかといえば「スコアリング型のPG」ですので(例えば大阪の鈴木達のような「純粋なパス優先型PG」ではない)、むしろ「USG%」が跳ね上がりやすい傾向になるのですが、それなのに「USG%が20%未満」って、いかに「フォアザチームの姿勢」かが伝わります。
視点を変えれば、「現代バスケの常識を、いい意味で覆している」ともいえる、と映ってます。
いえることは、
ということです、そしてこれが創設されれば、佐々木は、「MIP受賞」に値するでしょう?と。
(後述で言及しますが、「最も成長した選手」の本来の趣旨でいえば、自分は「阿部(島根→仙台)」だって「MIPに値する」と思ってます、でも佐々木は「B2から着実に上り詰めている」、しかも「正PGとしてチームを勝利、躍進に導いている」、これは最大級の評価・考慮に値するのでは?と強く考えるのです。)
というか、河村がいなければ、「MVP候補の俎上」でも全く不思議ではない(この場合、「インターナショナルMVP」が別途で存在することが前提ですが)。少なくとも、いま「ベスト5投票」があれば、
「いま」投票する、かつ自分に投票権があればの話ですが、自分ならばこう投票します。
尤も個人的には、「MVP」「インターナショナルMVP」「ベスト5」「MIP」の受賞要件は、「48試合(80%以上出場)」でよいと強く考えるんですけどねえ。
何故って、NBAの「ロードマネジメント規定(今季から事実上設けられた)」が、「82試合中、『65試合出場』で、各種の受賞要件とする」、これも「全体の79.3%の出場」、つまり「実質的に80%の出場」です。
現行の「51試合」は、実状・時代に全く見合っていないよなあ、と強く伝えたいんですよね。
…と、そのような感じですけど(既に想像以上の文字数になっていますが)、今季の三遠、「どこかで壁にぶつかる」「研究される」で失速するときはあるかな、と読んでいます。
それに、確かに主力はとても強烈で、
この5人だけでいえば、確かに「CSレベルの他球団」とも真っ向勝負できます(細川も「3Pシューターとしてはいまや日本人でトップレベル」ですし、S・ラベナは「アジア枠の中でもとても優良」ですし。それにしても、細川の現時点でのスタッツ、「振り切ってる」よなあ。あそこまで極端に3Pに振り切ってると清々しい)。
ですが問題は、「控えの層の薄さ」。まあこれは、「スタイル構築2年目」、つまり「ステップの年」であるので、ここまで勝てるとは想像していなかった」感じかなですが(これは後述で言及しますが、大阪にもいえます。大阪も「来季が最大の勝負の年」であったと想像ですので)、昨季のような負傷禍には留意したい(といっても、バスケットボールは「コンタクトスポーツ」でもあるので、負傷禍リスクとはうまく付き合わざるを得ない感じですが…)、の感じです。
ですけど、「A東京」「宇都宮」の「2強」に最も対抗できる球団を、あえて1つ挙げるならば、「三遠」と即答です。いまが想像以上にすべてがうまくいっている、という感じは正直ありますが、「志向するバスケスタイルの共有意識の賜物」といえますし、そう考えると特に「クラークの補強」はとても大きかったと。
だからこそ、ただ単純に「CS出場」(球団の歴史を考えれば、「CS出場」自体が1つの大きな到達目標ではありますが)のみならず、「中地区1位を全力で叶えよう!」です。理由はシンプルで、これは「CS本拠地開催が叶う」もありますが、それ以上に「宇都宮、A東京と異なる山でCSができるから」、これが大きい訳です。そうなれば、流れ・勢いに乗ってCSを勝ち上がって「ファイナル出場の景色」も、決して非現実的ではない、そこまで辿り着ければ、あとはもう真っ向勝負と。
勿論、気の早い話ですけど、それほどにいまの三遠は、「観ていてとても注目し続けたいと思える」感じですし、同じような立場であったはずの京都を応援する立場としては、いま正直、とても悔しいですけど、だからこそ、
が、いまの正直な気持ちです。
勿論、大野篤史HCの手腕のすごさが称賛ですし、何人ものコーチ・スタッフ(アナリスト等)がついていった(どうやら、自ら引き連れた訳ではないと伺う)、その人望もとても賞賛です。ですけど、それ以上に自分は、GM(秦アンディ英之さん)の手腕がとても賞賛だよなと。
そして、「ダジンスキー」、及び「(大阪の)カロイアロ」の成功で、
これが、今後の外国人補強の「トレンドの1つ」になるのでは、と自分は感じてます。尤も「ダジンスキー」「カロイアロ」という大成功の一方で、「クロケット(秋田)」は早々に失敗した訳で、いわば「確率的にそのような選手は成功期待値がより大きいけど、やってみなければわからない要素も正直ある」の感じですけど。
(4)Bリーグ復帰1年目、馬場雄大(長崎)は想像以上の異次元スタッツ。河村、比江島にもいえるが、「Bリーグ以上NBA未満」って、その間の壁って想像以上に結構大きいのかな。
ずっと自分は、1バスケファンとして、「馬場は、できるだけ早くにBリーグに帰還した方がいい、その方が、自分の価値をより証明できるはずだから」と思っていました。そしてかつてnoteで、「申し訳ないけど、海外挑戦のレベルではないことは、数字が残酷に示している」とも綴ったことがあります。
この解釈に、後悔は全くありません。時間を巻き戻せても、この認識は変わらないからです。
「自分の最終目標は、NBAです」。長崎への入団会見で、確か10回以上?この言葉を繰り返していました。正直、「よくも悪くも、馬場らしいよな」と。でも、いやむしろだからこそ、馬場はスター選手であり続けてるんだろうな、とも映るのです。
先日のW杯。これもまた、「よくも悪くも、馬場の長所と短所が存分に凝縮の時間であった」と自分は解釈してます。そしてこれは、「上がり目がどこかが見えてしまった大会」、これが正直な感覚でした。そう、
と。つまり、Bリーグのレベルは確実に上回る。でも、NBAは勿論、それに次ぐリーグレベルである中国CBAのレベルにも届かないよね…と。
ですので、今オフのBリーグ帰還は、その意味でもなおさら「ある種の既定路線」。視点を変えれば「ついにこの日が来たか」と。
ですけど、入団先が「長崎」というのは、自分は「全く想像していなかった」です。理由はシンプルに「立地」。
そう、自分はこのnoteで、何回か言及させて頂いていました。「夫人が現役の女優なので、東京からの距離、特に『関東圏』あるいは『東京から新幹線でいける場所』かはとても重要では?」と。
いや確かに、近年でだと、現役の芸能人でも、例えば、柳葉敏郎さんは秋田を、財前直見さんは大分を拠点にして、バリバリの現役であることは、勿論存じています。ですけど、長崎というのは、「1ミリも想像していなかった」が正直な感じです。
いやまあ、そりゃあ、1バスケファンとしては、「最高の就職活動にしましょう」(by中野四葉)、と強く願っていましたけど、それでもとても驚いたと。
というのも、自分は、今オフに馬場がBリーグに帰還する場合は、最有力は「広島」、それも即答レベルでそうずっと思っていましたから。なぜって、
と、いわば「合理的理由」がいくつも積み上がっている。
ですけど、「答え」は「長崎」でした。入団会見で、「人とのつながり」を繰り返し理由として挙げていましたけど、勿論、この「馬場とつながりがある人間が何人もいたこと」は大きかったでしょう(広島はそうではなかった)。志向するバスケスタイルも、広島以上にわかりやすい「走るバスケ」ですので、馬場には高確率で符合し得る感じですし。
ですけど、恐らくそれだけではなかったかなと。勿論、恐らくは「3年程度?の長期大型契約を用意した」と想像ですけど、それと共に、「海外挑戦の際は馬場側からオプトアウト(契約解除)できる付帯条項を設けた」、これがあったのでは?と自分は想像しています(恐らく広島はこの「海外挑戦の際の付帯条項」を設けなかった、と想像します)。
とはいえ、実は、馬場の入団が実現するまでは、自分の長崎への評価は
このように想像していましたし、ましてや所属は「西地区」。同じ西地区で、より高確率で勝利を計算できる相手がいない。そう考えると、とても厳しいシーズンになるのでは…?と。
ですけど、です。馬場の長崎への入団は、
まだ開幕9試合ですけど、はっきりとそう出ています。
(長崎のチーム成績は、「上振れ」の感じを正直抱きますが、それでも「最終的に、勝率.600(36勝)ライン」といわれても驚かない感じはあります、少なくとも昨季のFE名古屋よりも、「志向するバスケスタイル」「得点を取る形」が明確にあるからと。勿論、どこかで「研究されて壁にぶつかる」ときが来るだろうとは思いますが、それを考慮してもです。)
で、馬場の成績。
同じ「日本人のSG/SF」で、「馬場がずっと比較され続けてきた(そして恐らくこれからもそうだろうが)『比江島』」、及び「馬場、比江島に次ぐ存在と目されている『岡田(京都)』」を、参考資料として示させて頂いてます。
「21.98」。正直、「A東京時代を上回る数値にはなるだろう」と思ってはいましたが、「20点超え」、もう「外国人レベル」です(勿論、比江島も「日本人のSG/SFでは確かに突出している」のですが)。そう、「優良外国人が、日本人選手枠でいる」、悔しいけど、
では、比較対象を「Bリーグの優良外国人のSG/SF」に切り替えましょう。ここでは、「ニュービル」「ライト(アジア枠ですが)」を挙げさせて頂きます。
そう、マシュー・ライトに至っては、いわば「相手でさえない」、それどころか今季だけでいえば、馬場は「ニュービルをも上回っている」。
そう、あの「生ける伝説」といえる、「Bリーグのレベルを高めた大功労者」であるニュービルを上回っている。もう、この想いです。
「恐れ入りました。ごめんなさい」と。
数字が、「馬場はニュービルと同等以上」と示している、で、自分は、「ニュービルでも辿り着けなかったNBA」と繰り返し述べてきました。自分がニュービルをとても高く評価していることは、このnoteを長く拝読している読者がいればですが、恐らく伝わるかなです。
それも、馬場は現時点で、FG試投数は「7本程度」です。正直、これほどの結果を早くも出していることに照らせば、馬場に10本程度のFG試投数を持たせるようにできれば、勝利可能性をより高められる計算になります。
で、今季の終盤、ラスト2試合の「京都vs長崎」、自分は生観戦の構想でいます。可能ならばですが、4月10日水曜日の「京都vs長崎」も。
そう考えると、同じ西地区に、これほどの「日本人のスター選手」が来てくれたことに、1バスケファンとしては「とても感謝に尽きる」のです。
正直、「Bリーグ以上NBA未満」という立ち位置、とても強く考えさせられます。というのも、野球におけるNPBは「4A」と呼ばれていますけど(「3A以上MLB未満」というニュアンスです)、バスケットボールでは、「4A」の立ち位置は「中国CBA」です。そう考えると、いまのBリーグは「3Aか、その少し上、つまり『3.5A』」の感じ?かなと。
いえることは、「いまの馬場は、もう1度、海外挑戦をしたいというレベルにはあること」。ですけど「NBA未満」なことも、残酷なほどに示されてる感じでもあります。で、かつてならば、「豪州NBL」も行き先の1つでしたし、現に馬場は豪州NBLを経験しています。ですけどいまでだと、「4Aレベル」の選手の行き先は、現実論的には「中国CBA」の事実上1択なんですよね。
しかも馬場にとって厳しいのは、中国CBAの外国人選手って、「PG/SG」か「ビッグマン」にほぼ集中しています。そう、馬場のような「典型的なSG/SFタイプ」は、ほとんど扉が開かれていないこと(馬場は比江島のように「偽PG」として振る舞える訳ではない)。
そう考えると、個人的にはもうリーグレベルが同等になっている現況に照らせば、行き先として選ぶ意味を成すのか疑問符の感じがありますが、もう1度海外挑戦をしたいならば、「豪州NBL」の方が、ポジション的な意味で、より扉は開かれています(しかも豪州NBLだと「アジア枠」を使える)。
いまはただ、馬場には、Bリーグで「お前たちとは格が違うんだよ」を証明し続けて欲しい、ただシンプルにそう強く願うのです。そして、GW、あるいは可能ならばその少し前の4月での生観戦の機会を、とても楽しみにしています、の感じです。
(5)「日本人エース」になって一気に才能開花しつつある感、阿部諒(仙台)。「移籍は大正解だった」ことを早くも証明。MIP(最も成長した選手)賞の創設を強く願う!
既にこの時点で、想像以上の文字数になっていますが、今季の現時点でのトピックとして、どうしてもこれは触れたかったのでと。
そう、今季の「嬉しいサプライズ」、チーム単位でだと「三遠」や「大阪」ですけど、選手単位でだと「阿部(仙台)」で即答です。
島根時代から、「もっと評価されていい選手」とずっと思っていました。特にDF能力だけでいえば、自分の中では「中山(秋田)と双璧」である、ととても高く評価しています。
ですけど、直近の2年。島根が志向するバスケスタイル、いわゆる「バズソー」には、阿部は絶対に必要な存在であると思うのに(より攻撃回数を増やすには、まずは「よりよい守備」が前提であると思う、その意味で自分が島根のHCならば、「阿部は即答でスタメン」です)、むしろスタイルの浸透(尤も「バズソー」からだんだん遠くなっていった感じが否めないのは、自分だけでしょうか?視点を変えれば「形を変えていった」ともいえますが)と反比例かのように、出場時間を徐々に減らしていきました。
確かに、白濱も好DFです。昨季の後半は、明らかにパフォーマンスレベルを向上させていった、これは認めます。ですけど、阿部と白濱をうまく使い分ける(勿論、同時起用も大いにあってよいはず)、そのような感じであって欲しかった、これが1バスケファンとしての、正直な本音です。
で、今オフ、仙台への移籍。早い段階での移籍の発表、いわば「電光石火での移籍」は、正直驚きでしたけど、「直近2年の島根での、あの起用法ならば、そりゃあ退団を決断する気持ち、とても理解できる」、これが正直な感じでした。
まあ正直、京都を応援する立場としては、阿部は「補強チャンスが1%でもあれば、全力で欲しかった」、これが本音です。先述のように「DF型でならば、日本人で最高レベル」と自分は思ってますので(中山は「ミスター秋田」一直線ですのでね)。
で、移籍先が「仙台」。仙台が志向するバスケスタイルに、まさしくドンピシャ。そう、「最高のDF型」を手に入れた、だからこそ「得点を取れる日本人選手を」と。
それで、「西田(三河)獲り」に動いた、といわれてます。でも、最終的には失敗。ですけどこれは、むしろ阿部を一気に飛躍させることになったのかな、と想像します。
勿論、西田獲りに成功を叶えたとしても、阿部はレギュラーとして構想されたでしょう。そう、西田と「最強の盾、最強の矛」として。もしこれが叶っていれば、(全体的な選手層はともかくとして)仙台が今季のBリーグで一定の旋風を起こした可能性は、あったと思ってます。
いま、リンク添付で、「トニー・アレン」のYouTube動画を添付させて頂きました。T・アレンは、特に「2010年~2017年、メンフィス・グリズリーズ時代」に、「NBAを代表するDF型」としてとても輝きましたけど、グリズリーズのチームコンセプトが「Grit and Grind」、つまり「粘り強く、泥臭く」、です。で、仙台のチームコンセプトは「Grind!」、まさしく「グリズリーズ」です。このチームコンセプト、1人の人間としてとても強い共感ですし、自分にとって「仙台・宮城」は、自分に「生きる力をくれた特別な場所」ですので、なおさらとても強い共感を抱きます。
はい、T・アレン、記憶に残る選手です、で、阿部を生観戦させて頂いて、まさしく「トニー・アレン」を連想するんですよね。
実は断片的にしか見られていない感じではあるので、そこは何とも言えない感じはありますが、「スティール」「エースキラー」をはじめとするDF能力という最大の長所はそのままに(というか、ガチで「スティール王」を狙えるシーズンになるかもだが)、「ナチュラルポジションはSGだけど、ハンドリングだって水準以上あるんだぞ」を証明できてる感じですし、それと、リングアタックにより重きを置く感じで、結果としてシュートセレクションがより向上できている(というか島根時代は、チーム事情から「コーナースリー」「トップスリー」をどうしてもより求められる感じであったので)、これが大きいのかなと。
いえることは、恐らく「より大きな役割が欲しかった」、それが移籍の主たる理由であり、それがより合致したのが仙台であったのかなと。そして
正直、1人のバスケファンとしては、複雑な気持ちがあって、阿部にこそ、「島根でファイナル進出、そして優勝の景色を、共に観て欲しかった」、これが正直な本音です。でもそれ以上に、いまの阿部は、間違いなく「誰よりも最高に輝いて見えるよ!」の1人です。より大きな役割(いわゆる「3rdオプション」の役割はもらえてるといってよい)をもらえたことで、持っている能力を完全開花させようとしている。まあ、3P成功率が相変わらず高くないことは御愛嬌ですが。
で、大学時代は、エース級の立ち位置であったとのことで。そう考えると、あの「守備に全振り」というスタイルは「1バスケ選手として生きていくために、後天的に見出した感じ?」と(これもまた、トニー・アレンに重なって映ります)。
先述で、「いま、MIP投票ができるならば、自分は『佐々木(三遠)』に投票する」と述べました。ですけど、
と、声を大にして伝えたいですし、自分は1バスケファンとして、
と、強く伝えたい想いです。
これを綴って、アップできるのが「4日土曜日の朝」な訳ですが、「4日土曜日及び5日日曜日」、「仙台vs横浜BC」があります。そう、
「面白くなってきたじゃない」(by緊急取調室)って感じですけど、自分も1バスケファンとして、とても楽しみにしています。
いずれにせよ、「輝ける場所に出会えて、おめでとう!とても嬉しいよ!」、この想いを伝えさせて頂きます。
…と、この時点で、既にかなりの文字数です。ですので、(その4)で、「8つのトピックの後編、つまり(6)~(8)」を一気に言及させて頂きます。
【バスケットボール#34C】【エッセイ#23C】
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