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【19週1日】Hey 尻

運動が解禁され、ウォーキングとストレッチに勤しむ日々だが、数ヶ月の運動禁止とマッサージ禁止(初期に行える場合もあるが基本的には安定期に入るまではダメ!と言われる)により私の身体はバキバキになっていた。

特に左のお尻がヤバい。

朝起きた瞬間から痛いし、座っていても痛くなるし、立っていても、少し長く歩くだけでも痛くなる。

もともと凝りやすく、ストレッチやヨガを怠るとすぐに身体が硬くなるタイプなうえに数ヶ月の運動禁止。

最低最悪のコンディションになるには十分すぎる条件が揃っていた。

先日の健診の際に「マッサージに行っていいですか?」と聞いたところ、「ちゃんと妊婦へのマッサージの知識があるところだったらOK」とのことだったので、速攻でマッサージを予約し、数ヶ月ぶりのマッサージを受けに出かけたのであった。

マッサージ難民を経てたどり着いたオアシス

予約したのは、私がこの街に住み始めてから数年お世話になっている R整骨院。

柔道整復師のみなさんが、それぞれスポーツをやっており、素晴らしい肉体のため、私はこの整骨院のことを「マッチョ」と呼んでいる。
パーソナルトレーニングのメニューまであるんだから、この呼び方でいいはずだ。

前述したとおりかなり凝りやすく、肩凝り首凝りがひどいと頭痛もする体質のため、私は多種多様なマッサージを受けてきた。

引っ越すたびにマッサージ屋や鍼灸院、整体院を求め近所を練り歩き、会社員時代は職場付近や通勤途中の駅でもマッサージ屋を開拓。

タイ古式、アロマオイル、指圧、整体、ロミロミ、エステ、鍼灸、ヘッドスパ、コルギ、ストレッチ……マッサージを受けるためだけに電車に乗り継いで(都内の)古今東西を放浪していた時期もあった。そのなかでもR整骨院はかなり私の身体に合っている。

そして、ここ、産前産後のマッサージのメニューがあるのだ。

分院が産婦人科と提携しており、定期的に産婦人科医の話を聞いたり、勉強をしたりしているという。

しかもマッサージだけでなく安産にむけたストレッチや筋トレの指導つき。私は今日のためにここに通っていたのかもしれない。

初めての産前マッサージ

到着すると、いつも担当してくれているH先生(バイク好き。以前私が街でランニングしているのを目撃したらしい)が
「お久しぶりです! ご懐妊おめでとうございます」
と深々とお辞儀をしてくださった。
さすがスポーツマン、丁寧である。

週数や体調、病院はどこか、産院は決めたか等、問診を進める。

「とにかく左尻が痛い」
「左の尻が」
「何をやっても左の尻に響く」
「右の尻も危ない」
など、私は尻の危険性を訴え続けた。

そしていざマッサージである。ああ、数ヶ月ぶりのマッサージ……ほんっとに気持ちがいい。
私はサウナはあまり入らないが、たぶん”整う”ってこういうことなんじゃないの……?
こう全身の力がふぁーっと抜けていくような……いやマジで最初っから首と股関節が痛すぎる。

私はまったくつわりがなく、なんなら妊娠してからいろいろあって少し忙しくなったことから妊娠前を凌ぐ勢いで仕事をしていた。でもマッサージにはいけない。それがたたって首がガッチンガッチンになっていた。

「ちょっと、マジで、首痛いです」
「これ押してないです、おさえてるだけです」
「なんか!!頭にめっちゃ響く!!!」
「ですよねえ」


「ですよねえ」じゃないよ!!
H先生は以前からこういう節がある。
痛さを訴えると「痛いですよね、でも楽になるから」とサイコパスの殺人鬼みたいな言葉を吐きながら淡々とマッサージを続けるのだ。


股関節は初めて感じる痛みだった。こんなに痛くなるかね….?というような。

H先生曰く、妊婦は骨盤が外側に広がることで脚の外側に体重がかかるようになり、脚の内側の筋肉がどんどん使えなくなっていく。外腿が張り、内腿は固まり、それが原因で坐骨神経痛になる場合があるという。

さらに、骨盤が広がるということはつまり関節が緩くなっていっているのだが、それはホルモンの仕業らしい。しかし、骨盤の関節だけ緩むなんて都合のいいことはなく、身体のあらゆる関節が緩くなってしまうのだそうだ。

それを筋肉が支えるため、普段より負荷がかかり、足腰に皺寄せがきて坐骨神経もやられるし、これからは恥骨痛や腰痛なんかにも悩まされる可能性が高いという。

しかも、身体が勝手にそうなっちゃうから、ストレッチやトレーニングで防げるものでもないんだとか。「こればっかりは体質が大きいと思いますねえ」と言いながら股関節をゴリゴリ押すH先生……



「妊婦の身体、全然いいことない!!!!!!」


と思わず叫んでしまった。

間髪入れず、

「赤ちゃん産むためだから!!!!!」


と同じくらいの声量で返され1秒で反省した。
そうだよね、赤ちゃんを産むためだったわ。


安産には筋トレだ!

マッサージが一通り終わりかなりすっきりしたところで、H先生が「安産のためには今のうちから練習が必要です。そのためにトレーニングをしましょう」と腹筋と骨盤をうまく使うトレーニングを教えてくれた。

動き自体は特に変わったものではなく、どちらかというとかなり地味。妊娠前はプランク100秒とかやっていたので余裕だろうと思ったら、想像以上にきつい!!!

というか、じわじわ系の筋トレに呼吸をしっかりつけることがかなり難しい。呼吸が下手くそすぎる。俺は数年やってたヨガで何を学んできたんだ。

このトレーニングは上手にいきむのに役立つらしい。たしかに日常生活でいきむことなんてないよな。うんちも毎回本気でいきむわけじゃないし。
やってみて、「こりゃ練習いるわ….」と痛感した。

そして、H先生から「飯嶋さん、かなりお尻の筋肉落ちてるからお尻も鍛えましょう」との指示が。

数年私の尻のコンディショニングをしてきた男が言うのだ。間違いない。私は今、尻の筋肉がやばいのである。

やったことのある運動だったが、これも呼吸を合わせようとするだけでかなりきつい!

H先生がリードしてくれるも、挫けそうになる。でも、頑張って食らいつく。私はできる!!やれる!!!(※かなり地味なトレーニングをしています)

「この2つを10回2セットずつくらいしてくださいね」と教えてもらい、マッサージ&トレーニングは終了。帰宅後の夜にも繰り返しやり、その後も少しずつやり続けている。

出産までやり続けて、筋肉質な妊婦になって、スポーンと産むぞ。

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