見出し画像

DX(デジタル)とGX(グリーン・トランスフォーメーション)が不可分な理由

 私のnoteではネタに困ることはありませんが、どのネタを書くかの優先順位を決めるのが大変です。今回は、私の作品に登場する #AIスパコン #誤岳 』の元ネタになっている『 #富岳AI #Fugaku_LLM #富岳_LLM )』の公開についてと、カリフォルニアの『 #AI規制法 #SB_1047 (通称: #AI安全法 案)』の二つのテーマについて記事を書きます。

 カリフォルニア州で提案されているAI規制法案SB1047(通称:AI安全法案)は、立法の最終段階に近づく中で大きな論争を巻き起こしています。この法案は、上院議員スコット・ウィーナー(Scott Wiener)が提案したもので、高度なAIシステムの開発と展開に関する包括的な安全基準を確立することを目指しています。特に、計算能力とリソースを大量に必要とするAIモデルに焦点を当てています。

 英語のリスニングができる方には、以下の32分程度のオーディオがお勧めです。

主要な規定と目的

#SB1047 は大規模なAIモデルの安全な開発を確保するため、開発者に対して事前の安全性テスト、サイバーセキュリティ対策、およびAIシステムの継続的な監視を実施することを要求しています。この法案は、これらの要件を監督するためにカリフォルニア技術局内に『フロンティアモデル部門』の設立を提案しています。さらに、 #内部告発者の保護 を提供し、AIシステムが引き起こした損害に対して開発者に厳格な責任を課すことを求めています。

 この法案で特に有名になったのは『 #キルスイッチ #Kill_Switch )』の概念でしょう。Kill Switchの概念自体は古くからあり、1998年に制作されたThe X-Files( #X_ファイル )のS5.E11のタイトルが“Kill Switch”です。このエピソードは、1984年 #ニューロマンサー でデビューしたサイバーパンク小説の開拓者として有名な #ウィリアム・ギブスン が脚本しているので、他のX-Filesシリーズとは、まるでレベルが違っていて本格的な #サイバーパンク #SF作品になっています。

支持と反対

 AI研究のゴッドファーザーの異名で知られる #ジェフリー・ヒントン (Geoffrey Hinton)や、著名な計算機学者の #ヨシュア・ベンジオ (Yoshua Bengio)などがこの法案を支持し、強力なAI技術に関連するリスクを軽減する重要性を強調しています。彼らは、このような法律が誤用を防止し、AI開発が公共の安全と倫理基準に合致するようにするために必要であると主張しています。

 しかし、この法案はスタートアップやオープンソースの開発者から反発を受けています。批判者は、厳しい規制がイノベーションを抑制し、開発コストを増加させ、より大きな企業に比べて小規模な企業を競争上不利な立場に置く可能性があると主張しています。また、技術的要件の曖昧さや、それが企業に与える負担についても懸念が示されています。

広範な影響

 SB 1047の結果は、米国のみならず、グローバルにおける #AI規制 の先例を設定する可能性があります。この法案は、AI技術の急速な進展に伴う規制の厳格化の一環として、EUや米国連邦レベルで見られる類似の取り組みと一致しています。

 SB 1047は必要な安全策を講じることでイノベーションと安全のバランスを取ることを目指していますが、技術の進歩を妨げることなく高度なAIシステムを規制する最善の方法を巡って議論が巻き起こっています。この法案の立法過程における進展は、カリフォルニア州内外の利害関係者によって注視されています。

 日経では今頃になって、AIの生態系への課税問題として報じていますが、所謂、 #生成AI が莫大な電力を消費し、 #持続可能 ではないことは、私が何年も前から繰り返し指摘している内容です。

 EUのAI規制法もカリフォルニアのAI規制法案SB 1047も、国境を越えて全世界で適用される前提であることに注目する必要があります。これは環境問題の #GX #DX に共通な点ですが、地球環境もデジタル情報も国境を越えて影響し合うので、国際的な取り組みや規制の影響を受けます。

 このように越境して法的な制約を受ける条件では、より厳しい規制をクリアできた企業や国家が勝利を収めることができます。この基本的な概念が理解できずに、日本の #AI倫理 を骨抜きにして、日本のAI業界を根本的に破壊し続けてきたのが #松尾豊 です。

武智倫太郎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?