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小学生でもわかるGX入門(SAF編)

 やぁ、みんな! もうすぐ #夏休み だね! 日本の夏は暑いから、 #オーストラリア #メルボルン とか、 #南アフリカ とか #モザンビーク に行きたくなる季節だよね! 日本は北の北海道よりも南の沖縄の方が暑いから、沖縄よりもっと南にあるメルボルンに行くと、100℃以上あって死んじゃうんじゃないかと心配になるよね。でも日本の夏休みのメルボルンは、寒くて屋外アイススケートができるんだよ!

 南アフリカは南にあるのに、氷が大好きなペンギンさんまでいるんだよ! 

#地球温暖化 とか言っているけど、本当は氷河期になっちゃったんじゃないかって心配するといけないから、小学生のみんなにオーストラリアと南アフリカの秘密を教えてあげるね。地球は北が寒くて南が暑いんじゃなくて、お日様が通る赤道から遠いほど寒くなっちゃうんだよ。

南アフリカのSAF技術ってなに?

 南アフリカってライオンやガゼルしかいないと思っている人がいるよね。でも、実際には南アフリカは、 #SAF (Sustainable Aviation Fuel: #持続可能な航空燃料 )の技術では世界一なんだ。サソル(Sasol)って会社があってね、そこが凄いんだよ。サソルは、天然ガスや石炭を使って液体燃料を作る技術を持っていて、それを『 #フィッシャー・トロプシュ法 #FT法 )』っていうんだ。これを使うと、天然ガスや石炭からクリーンな燃料を作ることができるんだよ!

 まず、天然ガスや石炭を高温でガスに変えて、それから特殊な化学反応を使って液体燃料にするんだ。こうしてできた燃料は、飛行機や車に使うことができるんだよ。だから、南アフリカはSAF技術でとても進んでいて、世界中から注目されているんだ。

南アフリカ: Sasol社が2030年の温室効果ガス排出削減目標を30%に引上げ
掲載日:2021年9月30日
9月22日の現地報道によると、南アフリカの大手石油化学企業であるSasol社は2050年までの温室効果ガス排出ネットゼロに加え、2030年の温室効果ガス排出削減目標を従来の10%から30%に引き上げたと発表した。
基準となる2017年温室効果ガス排出量の6,390万トンから、2030年までに4,470万トンへと排出量を削減する計画であり、同社CEOのFleetwood Grobler氏は、石炭からの移行燃料としての天然ガス、再生可能エネルギー源、エネルギー効率化プロセスの増加により目標達成を目指すと述べた。

JOGMEC:独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構

日本のGX技術は世界一じゃないの?

あ、あんた、バッカじゃないの! 30年前にタイムリープでもしてきたんじゃないの?』  #ロシデレ   #時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん #アニメ

 ボクは #アルジェリア だけじゃなくて、 #アフリカ の南側の #モザンビーク や、 #南アフリカ でも仕事をしているけど、日本のSAF技術って、南アフリカや、ドイツ、フランス、フィンランド、アメリカ、中国、シンガポール、マレーシア、サウジアラビア、UAEよりも全然低くてお話にならないレベルだよ!

日本ではどうやってSAFを作るの?

 日本が取り組んでいるSAFの製造アプローチには、以下のような方法があるよ。

バイオマス由来のSAF
植物油や動物性脂肪:#廃食油や植物油、動物性脂肪などを原料とする #バイオジェット燃料 だよ。だけど日本には、余っている廃食油なんか無いんだよ。廃食油発電をしただけで、元々 #家畜飼料 に使っていた廃食油がなくなっちゃって、家畜用の脂肪分を確保するのが大変なんだよ。これは #食料競合 っていってやっちゃダメなことなんだよ。他にもペンキ屋さんとかも廃食油が無くなって困っているんだ。だから、本当にこれまで廃食油を無駄なく使っていた人たちは困っているのに、ここからSAF用に廃食油を取り上げたら、廃食油 #バイオマス発電 も止まっちゃうよね。

アルコール類からの合成:エタノールやメタノールなどのアルコールを原料として合成されるSAFのことだよ。

合成生物学
微生物を利用した生産:遺伝子操作された酵母や藻類を利用して、糖類からジェット燃料に相当する化合物を生成する方法だよ。 #バイオエタノール は、トウモロコシ、 #ソルガム #キャッサバ 、芋類など炭水化物があると簡単に作れるよ。これは米で日本酒を作ったり、芋や麦で焼酎を作るのと同じなんだよ。だけど、日本には人間や動物が食べる穀物も自給できていないから大量に穀物を輸入しているんだよ。

第4回 持続可能な航空燃料(SAF)の 導入促進に向けた官民協議会: 資源エネルギー庁

 木からパルプを作って、パルプから糖を作って、糖からアルコールを作ることもできるけど、この方式ってパルプを作った時点で物凄いエネルギーの無駄遣いだよね。

化学的ルート
フィッシャー・トロプシュ法:合成ガス(一酸化炭素と水素の混合ガス)から液体燃料を製造する化学反応だよ。この #合成ガス #シンガス っていうけど、材木や生ゴミなど有機的な材料があれば、何からでもシンガスを作ることは可能だよ。この技術で世界最高なのは、Air Liquideってフランスの会社だよ。日本にも支社があるね。サウジアラビアの #アラムコ や、 #サビック #SABIC )、マレーシアの #ペトロナス 、シンガポールの #NESTE 、インドネシアなんかも日本よりは格段に上だね。

熱化学的変換:バイオマスを高温で処理してジェット燃料の成分を直接生成する方法だよ。

炭素回収と利用(#CCU)
直接エアキャプチャー(DAC):大気中の二酸化炭素を捕獲し、水素と組み合わせて合成SAFを製造する技術だよ。水(H₂O)を電気分解して水素(H)を作るだけでも大量のエネルギーが必要なのに、 #DAC で大量のエネルギーを使って分離した二酸化炭素(CO₂)から炭化水素のアルカンを作るなんて、 #狂気じみたエネルギーロス だよ。

再生可能エネルギーを利用した合成
電気を利用した合成燃料:再生可能エネルギーを使用して得た電力で水を電解して、生成された水素を二酸化炭素と反応させてジェット燃料を合成する方法だよ。そんなにたくさん再生可能エネルギーがあったら、電気のまま使った方が効率的だよ。

 これらのアプローチは、化石燃料の使用を減らして、航空業界の炭素排出を削減することを目的としているんだ。

 日本はこれらの技術を積極的に研究開発して、実用化に向けた取り組みを進めているけど、日本国内には廃食油も大鋸屑さえもないのが現実なんだよ。生ゴミも #バイオガス発電 の原料が足りなくて、大騒ぎになっているんだよ!

『バイオガスを作るための生ゴミが無い』という『本当のこと言えば詐欺になる』って言っているけど、これを聞いておかしいとは思わない? 本当のことを言わないから詐欺になるんだよね?

 大鋸屑(おがくず)は #家畜敷材 として、家畜の部屋を清潔に保ったり、堆肥を作るのに重要な役割があったのに、バイオマス発電で燃やしてしまったから、日本は堆肥を作る原料も無くて困っているんだよ。

おが粉代替敷料利活用マニュアル
 畜産業において、敷料は家畜の肢蹄を保護し、また体の保温、畜舎内の衛生条件の改善、疾病の予防等に必要不可欠な、非常に重要な資材であります。
 こうした中、家畜用敷料として古くから利用されているおが粉は、近年、木質バイオマス発電所の燃料用チップとしての需要増大、製材工場における木材加工の減少等により、地域によっては不足や価格の上昇が見られ、需給のギャップが発生しています。
 このような状況を踏まえ、本会では農林水産省の指導のもと、独立行政法人農畜産業振興機構の補助を受け、おが粉の代替敷料をすでに利用している畜産経営体に対する事例調査を実施、その分析により、代替敷料利活用マニュアルを作成し、畜産関係者へ情報提供することとしました。

公益社団法人 中央畜産会

 どうして日本がこんなにSAF後進国になったか分かるかな? 日本には #ユーグレナ の与太話を信じていた、酔狂な人が多過ぎたからなんだよ!

武智倫太郎

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