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小学生でもわかるGX入門(水素編)

 やぁ、みんな!  #内閣官房GX実行推進室 の『 #GX時代 の産業構造・産業立地の検討の論点』は、もう読んだかな? 資源経済学の基礎が分かっている人が見ると、この資料はあまりに非現実的だってことが一瞬でわかるよね。

 このまま的外れな #GX を推進したら日本経済が破綻して、日本人は餓死するか、難民になるかの二択しかないことがわかる怖い資料なんだ。だからこの資料は、 #四谷怪談 よりも怖い #永田町怪談 とか、 #霞ヶ関怪談 って呼ばれているんだよ。

 この資料には『水素・アンモニアなどの新たなエネルギーの供給確保』と書いてあるんだ。テレビやYouTubeでも #水素 #アンモニア は『 #夢のエネルギー 』とか『もはや夢ではなく現実のエネルギー』って宣伝しているね!

#ユーグレナ 燃料の生産をやめちゃったユーグレナ社も、夢のエネルギーとか、人類の飢餓問題を解決するとか言ってたけど、作れば作るほどエネルギーロスが大きいことが分かって、生産を止めちゃったんだよ。そんなことは、やる前から分かりきっていたことなんだ。

 だって、日照量と光合成率、ユーグレナを育てるために必要な窒素・リン酸・カリウム・マグネシウムやその他のミネラルの投入量、培養液を攪拌するエネルギー、培養液とユーグレナを分離、乾燥、オイル抽出に必要なエネルギー、他にも抽出した燃料を貯蔵するためのエネルギーは、実際に工場を作らなくても簡単に計算できるからね。

 だから、やる前から失敗することが分かりきっているインチキ商売ばかりを宣伝するのが、日本政府の怖いところだね。

 内閣官房GX実行推進室が作ったGXの資料には『水素・アンモニアなどの新たなエネルギー』って書いてあるけど、本当は水素もアンモニアも #一次エネルギー どころか、エネルギーそのものじゃないんだよ。

内閣官房GX実行推進室・GX時代の産業構造・産業立地の検討の論点

 一次エネルギーというのは、自然界から直接得られるエネルギー源のことを指すんだよ。これには、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス、化石燃料(石炭、石油、天然ガス)などがあることは常識だよね。これらは自然の中でそのまま利用できる形で存在していて、直接エネルギーとして使用できるから一次エネルギーなんだよ。

 ところが、『 #夢のエネルギーの水素 』はエネルギーを貯蔵し、輸送するためのキャリアとして使用することが可能なんだ。水素自体を燃焼させたり、燃料電池で使用することでエネルギーを取り出すことができるけど、そのエネルギーは水素を製造する過程で投入されたエネルギーだから、エネルギーを運搬する役割と言う意味で、 #エネルギーキャリア と呼ぶことはできるけど、エネルギーそのものじゃないんだよ。

 太陽なんかは水素の塊だから、水素は宇宙で一番多い物質だよ。でもね、水素は単独で地球上に天然に大量に存在するわけじゃないんだよ。水は水素と酸素でできた物質だけど、水を電気分解するためには、大量の電気が必要なんだ。他にも化石燃料は炭化水素だから、天然ガスの改質などの方法で水素を製造することもできるよ。でも、このプロセスには電力や化石燃料などのエネルギーが必要なんだよ。だから、水素自体は一次エネルギー源ではなく、エネルギーを貯蔵するための二次的な物質に過ぎないんだ。

 アンモニアも水素と同じで、エネルギーを貯蔵し、輸送するためのキャリアとして使用できることは分かりきっているよ。でもアンモニアを燃料として燃焼させるとエネルギーを放出するけど、そのエネルギーは水素と同様、アンモニアを製造する過程で投入されたエネルギーなんだよ。

日本とドイツの水素政策の致命的な違いってなに?

 ドイツは将来、水素エネルギーがたくさん必要になると考えていて、その多くを海外から輸入する予定なんだ。ドイツは、必要な水素の最大70%を輸入に頼るって言ってるんだよ。これは、国内だけでは必要な量を賄えないからなんだ。

 例えば、ドイツはノルウェーやデンマークから水素を輸入する計画があるんだ。ノルウェーとデンマークからはパイプラインを通じて水素を輸入する予定だよ。さらに、スペインからも水素を輸入することを考えているんだ。

 他にも、ドイツはカナダ、オーストラリア、ニュージーランドとも協力して、水素の研究や輸送についてプロジェクトを進めているんだ。特にオーストラリアはたくさんの日光があって、水素をたくさん作れるから、船で輸送することも考えているんだよ。でも、ドイツは水素を-253℃に冷やして液化するような高エネルギー消費の方法でタンカー輸送するよりも、水素を他の物質と結合させて運ぶ方法を検討しているんだ。例えば、水素を二酸化炭素と結合させて合成燃料( #SAF #eFuel )を作ることで、通常のプロダクトタンカーで輸送することができるんだよ。

ノルウェーとデンマークはどうやって水素を作るのかな?

 ノルウェーでは、Norwegian Hydrogenっていう会社が大きな水素生産プロジェクトを進めているんだ。Ørskog地域では、年間40,000トンの水素を作る計画があるんだよ。ノルウェーは、水力発電がとても多い国で、その電力で水素を作るんだ。

 デンマークでは、Hjørring地域での水素生産が計画されていて、港で使うエネルギーをもっと環境に優しくするために使うんだって。デンマークは、風力発電が凄く多くて、その風力を使って水素を作っているんだよ。

 だから、この2つの国は自然エネルギーを上手に使って、水素を作っているんだ。

#ドイツ は、さらに #アルジェリア からも水素を輸入する予定なんだ。ドイツのガス会社VNG AGとアルジェリアのエネルギー会社ソナトラックが協力して、アルジェリアからクリーンな水素をドイツに送るプロジェクトを進めているんだよ。

 ドイツは、ノルウェーやデンマーク、北アフリカから水素をパイプラインで輸入したり、再生可能エネルギーを高圧電源で受け取ることができるんだ。でも、日本は周りが海ばかりだから、 #液体水素 にするか、有機溶媒に溶かすか、水素吸蔵合金で運ばなければならないんだよ。

 でも、この方法は凄く無駄なエネルギーが掛かるんだ。だから、日本がドイツと水素エネルギーで競争しても勝ち目はないってことが、最初から分かっているんだ。

 これで、みんなも日本とドイツの水素エネルギー政策の違いが少しわかったかな?

武智倫太郎

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