はじめに Whata guan?
aicoが国外にいたのは2010年のこと、4年少し、クルーズ船の乗務員でした。
国外にいましたと人に伝えると、誰もがこぞって2つのことを話したがります。
一言目は
「じゃあ、もう英語はペラペラなんでしょう?」
ブッブー。残念でした。
aicoは海賊(クルーズ船の乗務員のかけがえのないおともだち)と共に暮らしてきたので、海賊の話す英語ならペラペラだけど、彼らがいう「英語」と読んでいるいわゆるアメリカ英語だったりイギリス英語だったり日本人が信じている英語というものは話せません。海外に住めば誰もが「日本人が思っているあの英語」をすべて知りつくすことができると思っている人は間違いです。
その頃の私は怖いもの知らずでしたので何でもどうにか一人でもやっていけると信じていました。
話せる英語もごくわずか。このクルーズ船で働きたい思い一心で夢みてやっと夢がかなう、そんなエンジンがフル稼働している夢を燃料にして生きていた頃です。
はじめて乗船したときのこと...。
クルーに挨拶されましたが全く何を言ってるかわかりませんでした。
挨拶された言葉は、
よー!わーぐわんよー! ゆー くー?
と。
全くこれが英語なのかなにかの合言葉なのか(開けゴマ!的な)わからず初日に私のクルーズ生活は終わったと思ってしまいました。
ただ、ことばがわからないときは、言葉そのものにとらわれず、相手の表情をみました。そっか、怒っていないな。彼は笑顔で、嬉しそうな顔をしている、だからきっと私にいい事を話してくれているんだろう。そんなふうに感じて話すということが日常でした。
そして何日もわーぐあん、よーくー を聞き続けていることで、これは会話の始まりのときに出てくる言葉だから、挨拶のフレーズなんだときづくことができて、それがだんだん、
Yo! Wa guan yo! You Cool? (おおい、調子はどうだい?元気?)
っだったんだとクリアに理解できるようになっていったわけです。
ここではすべて言葉がわからなくても感覚で会話し互いに感じながらわかりあっていくことが必要な場所なんだと初日から感じたものです。
英語とかランゲージそのものは関係なく、その人をもっと大きな部分で感じながらフィーリングで生活をして過ごさなくては。そうよく思ったものです。海外で生活することに語学力や語彙力やTOEICうんぬんは必要ない。だって、相手と繋がれるかどうかのほうが大事だから。
クルーズ船の生活では相手(海賊たちや乗船されるお客様)の表情やカルチャーをものまねすることで心から寄り添い、強くつながることを努力してきたのです。だってそのほうが楽しいし毎日笑顔になれるでしょう?
そして、
国外にいましたと人に伝えると言われることの二言目は、
「海外かぶれてるよね、なんか外国の人みたいだよね」
と。
これは、そうかもしれません。日本語も話さず当時はインターネットも1時間20米ドルの世界でしたので、世界中から集まった70カ国の海賊たちと生活を共にその人たちを感じながら生活することは相当な文化を吸収してきたのだと思います。70色をかぶって生きるしかなかったのだから日本1色をかぶってくださいと言われてももう手遅れかもしれないのです。だから認めちゃいますね。
海外旅行をしても他の色に触れることに目を瞑ってどの国にいっても日本の空気で強制的に身を置いて旅する人はもったいないなと感じます。いろんな色に染まれることはこんなに楽しいのに。と大人になった私はもどかしさを感じます。
どうやら私はそのように感じることが多くなってきたことで、あのときの海をみながら生活した仲間のことを思い出し、思い出をたどることでワクワクした気持ちを取り戻したいようなのです。
せっかくだから、自分だけでなく多くの人にこのワクワクした体験を共有してみてもいいかも。私の冒険記の中から海賊の英語も学べたらおもしろいだろうし、私が出会った素晴らしい仲間や素敵なエピソードをシェアできたら誰かの生活を少しでもカラフルに彩ることもできるかもしれない。おすそ分けはやっていくべきことだなとおもいました。
ググる世代に生きる私達がググっても出てこない話を、今こそするべきかもしれないな、と感じNoteをはじめ!
それがこのNoteのきっかけです。みなさんもここで言葉1つ1つにとらわれず、想像して、感じて、私の大好きな海賊仲間たちと一緒に過ごしているような気持ちで楽しんでいただけたらなと願っております。
はじまりはじまり。
-aico-
-Today's 海賊英語レッスン-
Whata guan とWa guan
うぁったぐあん、わーぐわん というのはカリブ海の国の人たちのWhat's going onを指します。
元気? How are you のような意味合いですが、陽気な感じでとても好きです。
Hey wa-guan?
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