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飽きないこと、幸福な人生

なんとなくできなかった。好きな作家の作品なら、シリーズですべて揃えればいいものを。
多くても4冊ほどでストップする私の本棚。
揃えていくのがこわかった。
その人のすべてを知る作業から逃げていたように思う。

ひとつの思考によってつながっていること。

その人のすべてを知る作業のなかで、ポロっと飽きてしまうのがこわかった。
読み終わらない物語のような人が好きだなんて言っておきながら、結局は自分自身を深く知られることから逃避していた。

ひとつのこわさによってつながっていること。

もう自分自身を知られるのがこわくないよ。
深いところまで愛しています。
たとえ物語を最後まで読み終えてしまっても、もう一度読み直すことで新しい気付きが生まれます。
何度でも読み直せるし、どこまでも愛は深められる。


その人のすべてを知ろうとする試みのなかで、何度でも愛を見つければいい。
それはきっと永遠に、飽きのこない、幸福な人生。

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