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雨の日の静かなひと時
「もう昼過ぎか。」
テレビを消すと、遠くで救急車のサイレンが鳴り響いていました。
部屋の隅では、愛犬が昼寝をしています。
雨の日は、散歩に行かない代わりに、おやつをもらえるので、それはそれで、むしろ満足してくつろいでいる様子です。
「さてと。」
とりあえず、コーヒーを淹れて、一緒に甘いお菓子があれば用意します。
雨は止みそうにありません。
スーッと深呼吸をして、胡座をかいて座りました。
それからしばらくの間、胡座をかいたまま頬杖をついて、雨雲に覆われた空を見上げていました。
昨日は蒸し暑かったのに、今日は肌寒いくらいです。
近所では、子供同士が喧嘩をして泣き叫ぶ声がしています。同時に、誰かが窓をピシャリと閉めたような音がしました。
次第に雨音が強くなっていきます。
そろそろ肩甲骨のあたりが冷えはじめたので、ぬるくなったコーヒーをひと口飲んで振り返ると、愛犬がクッションの上に移動していました。
穏やかに、静かな一日が過ぎようとしています。
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