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二十四節気七十二候・あーしゅ暦のおはなし2020年

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一年を通して様々な季節が味わえる日本。古来より大切にされてきた暦に触れていくことで、その豊かさをより深く感じられます。知ることは伝統や智慧、ひいては叡智とつながる第一歩。暦を辿っ… もっと読む
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2020年9月の記事一覧

イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈秋分 次候「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」>

イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈秋分 次候「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」>

2020年9月28日~10月2日七十二候 第47候 秋分 次候 「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」「虫が土中に掘った穴をふさぐ」という意。

秋の深まりとともに、虫たちが、冬篭りの支度をはじめる頃とされます。

「蟄虫坏戸」の3文字目の「坏(杯/つき)」とは、茶碗や鉢よりも器壁が浅く、皿よりは器壁が深い、盃(さかずき)型の器のことです。

古くは蓋つきのものが正式で、「坏戸」は、盃の蓋を虫たち

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イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈処暑・末候「禾乃登(こくもの すなわち みのる)」>

イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈処暑・末候「禾乃登(こくもの すなわち みのる)」>

2020年9月2日~6日処暑・末候「禾乃登(こくもの すなわち みのる)」
禾はノギ(イネや麦などの穀物)のことです。

イネ科の穀物、とりわけ日本で主食とされる稲(お米)が実り、収穫の時を迎える季節という意味になります。

稲の別名は禾稲(かとう)。

中国の宣明暦でも処暑末候は「禾乃登」で、一万年前の長江流域では稲の栽培が始まっていたと言われています。

当初は自然の湿地を利用したり、陸稲(り

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イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈白露 初候「草露白(くさの つゆ しろし)」>

イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈白露 初候「草露白(くさの つゆ しろし)」>

2020年9月7日~21日二十四節氣 第十五番 白露

2020年9月7日~11日七十二候 第四十三候 白露 初候「草露白(くさの つゆ しろし)」

白露とは、

大気が冷えてきて、露ができはじめる季節の意だそうです。

初候「草露白」は、

早朝の冷え込みに、草に降りた露が白く光って見える時期の意。

なんとも簡潔にこの季節の美しさを言い表すものだなと思います。

白は露が光る様と言われますが

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イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈白露 次候「鶺鴒鳴(せきれい なく)」>

イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈白露 次候「鶺鴒鳴(せきれい なく)」>

2020年9月12日~16日七十二候第四十四候 白露 次候「鶺鴒鳴(せきれいなく)」セキレイが鳴き始める頃の意。

セキレイは、
近年では市街地にも姿を現し、スズメやハトと同じく、身近な鳥として親しまれています。シロクロで、スズメより少し大きく、鳩よりは小さくスマートなその姿、市街地に住む方も見かけたことがあるのではないでしょうか。

もともとは寒い地域の鳥で、日本では北海道や東北でしか見かけな

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イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈白露 末候「玄鳥去(ツバメ サル)」>

イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈白露 末候「玄鳥去(ツバメ サル)」>

2020年9月17日~21日「玄鳥去(ツバメ サル)」子育てのために日本に来ていたツバメ達が、冬を前に南へ旅立っていきます。

ツバメ達の姿が見えなくなると、いよいよ季節は移っていくのだという実感が沸きます。㋄頃、抜けるような空のキャンバスに、ツバメがサーっと一本の稜線を描いていく様は爽快で美しく、夏の到来を知る楽しい風景でもあります。

街を歩いていてもよく見かけたり、子育てを身近に目視できたり

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イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈秋分 初候「雷乃収声(カミナリ スナワチ コエヲ オサム)」>

イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈秋分 初候「雷乃収声(カミナリ スナワチ コエヲ オサム)」>

2020年9月22日 二十四節氣 第十六番 秋分2020年9月22~27日 七十二候 第46候 秋分 初候「雷乃収声(カミナリ スナワチ コエヲ オサム)」

秋分は、秋の彼岸の中日、昼夜の長さがほぼ同じになる日です。

22時31分、太陽黄度は180度に。

二十四節氣を円グラフで表すなら、春分点のちょうど対極になります。

景色はというと、富士山に初雪が観測され、コスモスが咲き、彼岸花が咲き始

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