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僕らの生活を支える3つのコード、「DNA」「法律」「コンピュータプログラム」の違い

「生き物」ってのは、「自然」であると同時に、それ自体が「テクノロジー」でもあるよな。

「生き物」は、人工的に作ることのできない、天然のテクノロジーだ。


生き物の形を決めているのは「遺伝情報」、つまり「DNA」だ。

人体はもちろん、あらゆる動植物には「DNAのcode=コード」が書き込まれている。

それぞれの生物を構成する細胞は、その「遺伝情報=DNA code」を読み込むことでつくられるって、生物の教科書には書いてある。


それはつまり「生き物」は「自然」によって「コーディング」されている、ってことになるんだ!


「Code=コード」という言葉には、「規則」「暗号」って意味がある。

そしてぼくらの身の回りには、以下の3つの「Code=規則や暗号」があると思う。

1、遺伝子=DNAというcode

2、法律=ルールというcode

3、コンピュータプログラムというcode


1、遺伝子=DNAというcodeは、ご存知の通り。

人間のDNAは4つの文字、A(アデニン)G(グアニン)C(シトシン)T(チミン)でコーディングされている。

2重らせん状につらなるその文字列から、mRNAという読み込み担当者に特定の情報が転写されることで、あらゆる細胞がつくられている。

今この瞬間も、ぼくや君の体では、mRNAがせっせとDNAのコードを読み込んで、新たな細胞をつくりだしてる。


最新の学説では、1体の人体で37兆個(!!!!)の細胞があるという。


さ、さんじゅうななちょう、こ……??

な、ななな、ななちょう……??

ま、まるちょう……?も、もつ鍋……??お、お腹すいた……

だっ、ダメだ、全然想像できないぞ!!


えーっと、地球人類がだいたい70億人だから、

37兆っていえば、その5000倍だよな。

ってことは、地球5000個分の人数が、この体に詰まっているってことかよ……!!


ち、地球5000個分って……!!




さらに想像できなくなったわ!!

レモン5000個分みたいに言ってんじゃねーよ!!

とりあえず人体のスゴさは伝わってきたぞコノヤロウ!!



てことで、すげー数の細胞内でDNAコードが今この瞬間も読み込まれているみたいだぜ。

それが、その1、遺伝子=DNAというcodeだ。


そして、その2、法律=ルールというcodeも、僕らの身の回りにあるものだ。

英語で「民法」は「civil code」、「交通ルール」は「traffic code」という。


法律ってのは、目に見えないけど、実はこの空間のどこにでも存在している。

なんていうか、ティンカーベルみたいな感じかな?

透明な妖精みたいに、「法律」はそこらじゅうに漂っているようなイメージなんだと。

それが「法治国家」っていう空間なんだとさ。

つまり、「法治国家」に足を踏み入れた瞬間、その人間は「法というcode」に縛られるってわけだ。


ほかにも、もっとゆるい「規則」って意味なら「ドレスコード」ってのもあるよな。

あと「放送コード」とか、「音楽のコード」とか。


さっきの「DNAコード」が、「自然が書いた、自然のためのコード」だとしたら、

この「法というコード」は、「人間が書いた、人間のためのコード」だ。


「法というコード」は、人間の行動を制限するものだ。

だから、人間に分かる言葉で書かれなくちゃいけない。

もっと厳密に言えば、人間の「脳」で理解できるものじゃなくちゃいけない。

だからなるべく厳密に、誰が読んでも一定の解釈に落ち着くように書かれるという原則がある。

そういう意味じゃ、人類が犯してきた数々の失敗から学んだことの結晶が「法というコード」だと言えるのだろう。


そして3つ目の、コンピュータプログラムというcodeが、おそらくは最もイメージしやすいコードだ。

実際に書いたことがある人も多いだろう。

もはや現代人は、これなくして何もできない。

このWEBサイトだって動かないし、衛星もATMも送電線網も信号もストップだ。


コンピュータプログラムってのは、要はコンピュータへの指示だ。

だからそれは、「人間が書いた、コンピュータのためのコード」だ。

それはコンピュータが理解できる言語で書かれている。


コンピュータはその言語を最終的に0と1の二進法で情報処理する。

それにより「仮想の空間」を再現する技術の発展へ向けて、目下人類は爆進中だ。

今もどこかで、世界中から集められたプログラマー達が、何台ものディスプレイを前に、ものすごい勢いでプログラムを書いているのだろう。

彼らはまさに「文明」をコーディングしている。



そう考えると、やっぱり「文明」は、その裏側で誰かが手を動かすことで形作られてるんだろうなって、あたりまえなことに気づく。

そして、そうなると、でも、

「自然」ってのは、その何千倍もの速度で、「遺伝情報」を書き込んだり、読み込んだりしているんだろうってことも、推論できてしまう。


たとえば地球5000個分のこの人体は、いったいどれほどの情報をやりとりしているんだ!!??

37兆個もの細胞をやりとりするために必要なデータの送受信って、一体どんなよ?

ええ? どうなんだいおれの筋肉ぅ??


というかそもそも、遺伝子というコードを書き込んでいる「自然」とはなんなのか?

それを動かしている「動力源」はなんなのか?

まさか見えないコンセントにつながっているわけではないだろうし。

そのDNAコードの配列は、何者によって決められているのか?

それによって二重になったりブスになったり八等身になったりデブになったりしてるんですけどぉ?

アトピーとかシミそばかすとか色々お困りなんですけどぉ??

おいおい? どうなんだいおれの筋肉さんよぉ??


そんなことすら、ちょっと突き付めてみると、まったく分からないのが人類である。

生命はナゾだらけ、知らないことだらけだ。

われわれは、そんな地球5000個分のナゾの中で生きている。


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