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インキュベーションプログラムを経て見えてきた、DAOの社会実装の形【後半】

前半では、今回紹介するサービスの誕生背景を記しました。

後半では、実際にピッチでお話した内容を中心に、わたしが創っているサービス『エンゲルス』について紹介したいと思います。


私の活動を初期からずっと伴走(もはや二人三脚)してくださっている事業プロデューサーのマルセロさんが、エンゲルスの内容をまとめた5分ほどの動画をAIサービスを利用して制作してくださいました。記事よりも動画派の方は、こちらをご覧ください。



ここから本題である『エンゲルス』についてご紹介します。

イメージ画像の制作にあたってDAOメンバーに協力いただきました。急なお願いにもかかわらず、協力いただきありがとうございます。やりとり内容はご愛敬です笑。

大企業での新規事業開発において、担当者が抱える悩み、それは

・戦略コンサルは敷居が高いが、一人で考えても良いアイデアを思いつかないので、一緒に考えてくれる仲間が欲しい。
・保守的な会社を突破する為に、客観的ファクトを多量に集め、社内向けプレゼン資料を作る必要があるが、一人では限界がある。
・構築した仮説を定量調査にかける前に意見をもらって精度をあげたいが、適切な場やネットワークがない。

更にその担当者たちを苦しめているのが階層型の組織構造です。

社内で気軽に相談できる同僚がおらず、知識と経験に勝る上司と毎回直接対峙しなければならないため、自信を失い疲弊していくケースが多く見られます。 まさに大企業の中の新規事業開発は、"孤軍奮闘"なのです。

そこで。わたしたちが提供するのが新事業共創サービス『エンゲルス』です。

ちなみに、みなさん、エンゲルスをご存知でしょうか?
あの資本論を書いたマルクスの生涯の友です。
社会から理解されず、貧困にあえいでいたマルクスが、歴史に名を残すことができたのは、親友として同志として、人生をかけて"共創"し続けたエンゲルスの存在があったからです。

エンゲルスがマルクスを支えた様に、孤軍奮闘する新事業担当者に寄り添いたい。 そう想い、このサービスを作りました。

では、既存の共創型サービスと何が違うのか?
それは、私たちが1年半にわたり実践で蓄積して来た『DAOの組織運営ノウハウ』をベースとしていることです。

『DAO』とは『自律分散型組織』の略で、『特定の管理者が存在しない代わりに、パーパスとルールが判断基準となり、ひとりひとりが自律的に活動している組織』のことです。
その組織構造の特性により、DAOは『個人単位でのオープンイノベーションの場』となっています。

エンゲルスでは、大企業の新規事業担当者に、この『DAO』の機能を提供しながら伴走します。

具体的には、このエンゲルスは、2層構造のサービスになります。

一つ目は、ベースの機能となる『壁打ちDAO』
新規事業担当者と、生活者目線をもつ多彩な個人が、DAOのなかで対話を重ね、事業アイデアを磨いていきます。

二つ目は、『業務委託チーム』
壁打ちDAOのメンバーから、業務委託チームを柔軟に編成し提供いたします。

私たちの特長と価値です。
DAOの特性として、『多彩で主体的な個人』と『幅広い人的ネットワーク』、『高い心理的安全性』が存在します。

それにより、壁打ちDAOの中で新規事業担当者は、『新事業のタネとマインド』を養いながら『事業テーマの本質を深掘り』していくことができます。

また、その壁打ちDAOから業務委託チームを柔軟に編成することで、『スピーディーで機敏なプロジェクト進行』が可能となります。

さらに、エンゲルス全体を、バックで高度人材がサポートすることで、一定以上の品質を保証します。

ビジネスモデルです。
壁打ちDAOは、『事業を安定して運営すること』を目的に、サブスク制にしています。 DAOに参加する個人は『有志』でこちらに参加します。

業務委託チームは、スポット料金です。
弊社が間に入ることで責任の所在を明確にしています。企業においては『必要に応じた機敏で無駄のないサービス提供』を可能にし、同時に、個人に対しては『正当な報酬をお渡しすること』を目的としています。

現在取組中の事例として、リサーチブックの制作を行いつつ、大企業とDAOの協業におけるケーススタディを進めています。


ではなぜ、わたしが、この事業を創ろうと思ったのか。
わたしは、出産を機に、農林水産省をやめ、育児をしながら在宅ではたらくという道に進みました。 しかし、そこでぶつかったのは、「一度メインストリームから外れると、可能性が圧倒的に狭まる」という厳しい現実。

これは、組織の中でも、共通する話かと思いますが………。本当にそれでいいのでしょうか…!? もっと、ひとりひとりの持つ、異なる背景や想いや特性、それ自体が価値になる社会は創れないのでしょうか…!?

その悔しさのなかで、偶然出会ったのがDAOという存在です。
この事業「エンゲルス」は、大企業の新規事業担当者に寄り添いつつ、それと同時に、『多彩な個人が自分らしく社会と繋がり活躍していくための機能』も備えています。(ここが私の想いの原点でもあります)

わたしが代表を務めるDAOは、その誕生から1年半。多くの仲間たちが、DAOを通じて自分たちの可能性を切り開いて行っています。

DAOはただの人材プールではありません。
会社員ではなく、フリーランスでもなく、DAOワークという働き方の選択肢を、社会に提案していきたいと思っています。


わたしたちが実現したい未来、それは、競争社会から共創社会への進化です。

大きな力を持つ大企業と、多彩な個人が共創することで、社会に価値のあるイノベーションを生み、さらには『環境変化に強い経営』『誰もが自分らしく価値を発揮できる世界』この両方の未来に近づけると考えています。

こちらが、心強い、私たちの事業チームです!!
マルセロさんたふさんるいさん

『エンゲルス』は、大企業と多彩な個人による新しいオープンイノベーションの形を実現します。
多くの人たちを巻き込み、共創の社会インフラとなることを目指して、これからも挑んで参ります。

サービスとして本格スタートすることを目指し、実践検証を重ねていきます。壁打ちDAOや高度人財として参加してみたいという方、サポートや共創いただける企業や行政の方、是非、Xまでご連絡ください。
XのID: agrilife2030

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