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【短編小説】 シャルトリューズからの手紙

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ある日突然、〝弟〟から〝私〟に手紙が届いた。30年以上音信不通だった〝弟〟はカトリックに改宗し、山中の無言の行を行う修道院にいると言う。 弟はなぜ、修道士の道を選んだのだろうか?…
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#伯爵

【短編小説】 シャルトリューズからの手紙 第6章

【短編小説】 シャルトリューズからの手紙 第6章

 その次の言葉は、別の紙から始まっていた。恐る恐る、私は便箋を繰った。


 厳密には、いままで僕たちが思っていたような、姉と弟の関係ではなかった、ということです。いいですか。これから僕が書く話を、どうか冷静に受け止めて下さい。そして、これが遥か昔に起こったことで、いまとなっては誰にも、どんなことをしても、もう取り返しのつかないことだということを、肝に銘じておいて下さい。

 僕は5年ほど前に、

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