パッケージデザインでコミュニケーションのカベを取り払う。【網元大将】
「網元」と聞いて、パッとなんのことかわかる方ってどのくらいいるんでしょう?
少なくとも私の家族は釣りが趣味の父以外は誰もわかりませんでした。なんなら「つなもと」と読み間違えてそのまま「つなまよ」になっておにぎりの話をし始めたくらいです。本当に自由すぎて困ります。
そんなことはさておき、網元。
「あみもと」と読みますが、それでも「漁業関係かな?」くらいしかわかりませんよね。
今回はこの「わからない」を「わかる」ようにするデザインのお話。
デザインの力で店舗販売のカベを突破した、網元大将のパッケージデザインのお話です!
デザインがさらにおいしくなる話vol.16【網元大将】
網元。
改めてGoogle先生に聞いてみると、
こんな解説が出てきました。
つまるところ、現代で言う漁業組合の組合長さんのことですね。
今回弊社が担当したのは、三豊市仁尾町で漁業を営む漁師さんの会社、大平水産株式会社さんの「網元大将」という商品のパッケージデザイン。
元々通販サイトで販売していたものを、店舗でも販売していきたい、という要望も含んでのリニューアルデザインのご依頼でした。
網元大将の商品は、大平水産の漁師さんたちが捕ってきた魚介を自分たちの手で加工し、販売しています。網元(=漁師さん)自ら製造している、という意味で「網元大将」というブランド名なんですね。
しかし「網元大将」という名前だけでは漁師さんが自分たちで作っていることも、そのこだわりもなかなか伝わりません。こだわりやコンセプトが伝わりにくい商品は、店頭ではなかなか取り扱ってもらえない場合も……。
そこで弊社が制作したロゴデザインが、こちら!
「網元大将」というブランド名はそのままに、文字の中に小魚やはちまき、瀬戸内の海、小エビなどを忍ばせることで「漁師らしさ」や「シズル感」を演出しました。
また、「網元大将」というブランド名だけでは伝わりにくい部分は、「せとうちの珍味」「仁尾港漁師直営」などのコピーを追加して説明。
ロゴマークの形は折り紙の船の形をモチーフにすることで、カジュアルで親しみやすい印象にしています。
そしてこちらがパッケージデザイン。
素材感を表現するために、色は少しグレイッシュかつオシャレに見える絶妙なあんばいに仕上げました。
タイミングを同じくして新しく開発されたいりこと黒豆のお菓子は、「いりくろまめこ」と命名。若い人でも手に取りやすいかわいさを目指しています。
「わかりにくいこと」を視覚的に表現することで「直感的にわかる」ようにするのは、デザインの得意分野ですよね。
今回はダイレクトに「デザインのビジュアルの力」で課題を解決することができました。
商品パッケージを整えたことで、この商品も無事店舗販売が決まり、今では色々なお店で見ることができます。
デザインのこだわりと同じくらい品質にもこだわっている商品なので、お見かけの際はぜひお手に取ってみてください!
「デザインがさらにおいしくなる話」とは?
CREDIT
Creative Direction:村上モリロー
Art Direction:村上モリロー
Graphic Design:村上モリロー
Copywriting:村上モリロー
Illustration:村上モリロー
Creative Produce:柳田梨絵
大平水産株式会社
〒769-1408
香川県三豊市仁尾町仁尾甲185−1
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網元大将 楽天サイト