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IT企業の企画屋さんの僕がチョコレートブランドを始めた理由

はじめまして、田村昂佑といいます。

人生で初めてBean to Bar(カカオ豆から一貫製造する板チョコレート)を食べて、衝撃を受け、半年後に自分のチョコレートブランド「AFKy」をリリースすることになりました。

2023年2月のリリース直前の機会に、ベンチャー企業の企画職で得た経験と、AFKyに込めた思いを整理したいと思います。




人をワクワクさせることが大好きな僕の仕事観

幼少期から何か面白いことを企画するのが大好きだった僕。大学時代は、京都着物企画という学生団体に所属して、着物ギャラリーを立ち上げるなどしていました。

日本の伝統文化や着物に興味があったというよりは、関わった人がワクワクするような新規事業の立ち上げや、イベントの企画をしたくて所属していました。

着物ギャラリー 一見屋
着物ギャラリー 一見屋の準備中

学生ではあるものの、事業開発だ何だと息巻いていた意識高い系(当時)の僕は、若い頃から裁量権のありそうな外資系コンサル企業やベンチャー企業を中心に就職活動をしていました。

その中で1社、最高に刺激的だと感じたGA technologiesへの入社を決めました。就職先の決め方についても、いつか記事に書いてみたいと思います。

企画屋さんの苦しみ

GA technologiesでは、大学卒業前に人事及び経営企画を主務とした内定者インターンをしていました。学生向けイベントが最初に自ら実施した最初の企画だったのですが、集客も面接までのフローも非常にうまくいったので、「やっぱ俺は企画の天才やな」と調子に乗っていました。

人生初、企画が面白くないと言われる

その後もサマーインターンの設計や、新規事業リサーチなどで快進撃を続けていたある夏の日、社長直々に「京都にオフィス作りたくね?」と言われ、調子に乗っていた僕は瞬時に「僕が企画から実行までやり切ります!」と答えていました。

大学が京都だった僕は、早速オフィス仲介の会社さん何社かに問い合わせ、現地視察を行いました。また、社内のマネージャー陣にヒアリングを行い、どの部署どんなメンバーが京都オフィスへ異動すべきか調査していました。

1ヶ月後、全ての要素を抜け漏れなく考慮した完璧すぎる企画書を作成し、上司の元へ持っていきます。上司は一言、

「面白くない。」


これまで順風満帆だった僕の企画屋さんとしての自信を木端微塵にくだくには十分すぎる一言でした。何がダメだったのかは、今回の主題とずれてしまうので割愛しますが、簡単に言うとWhyの深掘りとコンセプトがなかったことが敗因です。


仕事が難しくなるほど苦しみが大きくなる

上述の京都オフィスは結局実現できずに失敗に終わるのですが、与えられるお題のレベルはその後もどんどんと上がり続けていました。特に大学を卒業し、正式入社したあとは、新規事業立ち上げを行うことになり、企画屋さんとして求められるレベルは格段に上がりました。(OHEYAGOというお部屋探しサイトの立ち上げでした。)

インターン時代含めたくさんの失敗をしましたが、中には成功した企画もいくつかありました。

たくさんの企画をしている中で、1年ほど経ったある日、うまくいく企画には1つのプロセスが存在することに気付きます。

良い企画は悩みから離れた、ふとした瞬間に生まれる

昔から歩くことと、アート鑑賞が好きで、特に何かに思い悩んだ時は美術館やギャラリーへ歩いて赴くことがありました。

仕事でも人間関係でも、考えて考えてどうしても解決方法が思い浮かばない時は、一旦全て忘れようとしているのでした。「もうどうにでもなれ」と半ば諦めの気持ちで10km以上歩くこともありました。

ところが、そんな諦めの気持ちで悩み・苦しみから離れた時ほど、良いアイデアが降りてくることが多いのも事実でした。

名著『アイデアのつくり方』に出会う

社会人になって1年半くらいの時でしょうか。僕は子会社であるイタンジに出向し、立ち上げたSaaSの企画マーケティング部のマネージャーになっていました。ただのプレイヤーからチームの意思決定を沢山行うようになり、より洗練された企画を求められるようになっていました。

経験則的に、「良い企画は悩みから離れた、ふとした瞬間に生まれる」ことが分かっていたのですが、より体系的に良い企画を生み出すプロセスを生み出す方法を学べる一冊の本と出会いました。

元広告マンのJames Webb Young氏が書いた『アイデアのつくり方』です。


悩みから離れる練習をする

『アイデアのつくり方』は60分もかからず読めますし、多くの方が要約されているので、詳しい説明は割愛します。

本で解説されているアイデアの作り方を簡単にまとめると

  1. たくさんインプットして

  2. たくさん悩んで

  3. 悩みから離れて感性を刺激して

  4. ぼーっとしろ

と書かれています。かなり乱暴に書いてますがご了承ください笑


みなさんも、めっちゃ悩んでいたのにシャワー浴びてたら急に解決方法を思いついた!みたいな経験があるのではないでしょうか?
要はそれです。

4つのプロセスの中で案外難しいのが、3番目の「悩みから離れて感性を刺激」することではないでしょうか。真面目な方であれば、課題や悩みを熟考しているでしょうし、どんな不真面目な方でも悩みは自然と頭の中を支配します。


僕は企画屋さんとして、悩みから離れ、感性に刺激を与える効率的な方法を探し求めていました。その1つが歩いて美術館に行き、アートを鑑賞することだったわけですね。

ただ美術館に歩いて行って、作品を見続けるのは時間がかかるし、何より疲れます笑
僕はより効率の良い方法を探していました。


Bean to Barに出会う

2022年6月、僕は高校時代の友人とMinimalというチョコレート屋さんのカカオ豆からのチョコレート作り体験に参加していました。

当時は何となく楽しそうくらいの気持ちでイベントに参加したのですが、カカオ豆の産地や種類によって全く異なる味になるチョコレートに衝撃を受けました。

「面白い!!!」

Bean to Barを作っている様子
カカオ産地別にチョコレートを作っている

僕はこれまで嗜好品と呼ばれるものから縁遠く生きていました。アルコールに弱いからお酒は飲めないし、コーヒーも飲めはしますが、あまり好きではありません。

Minimalさんで提供されるチョコレートは、Bean to Barと呼ばれ、カカオ豆から一貫して板チョコレートまで仕上げているものでした。商品の背景にあるストーリーや作り手の想いを強く感じられて、感性を強く刺激するものでした。

まさに良い企画を生み出すために必要なプロセス3「悩みから離れて感性を刺激」してくれます。

チョコの力でイノベーションを起こそう

Bean to Barを作りながら、チョコレートの可能性に一人で胸を躍らせていました。当時考えていたBean to Barの可能性です↓

  1. カカオを生産している遠い異国に思いを馳せれば、悩みから強制的に離れられる

  2. チョコの作り手の強い想いを汲めば、強く感性が刺激される

  3. 糖分補給で思考力UP。カフェイン摂取で集中力UP


クリエイティブで面白い人たちが、Bean to Barを食べるようになれば、世界はもっとイノベーションで前進するはずだ!

僕は初めてBean to Barに出会った時も、今も本気でそう思っています。


また、「私はイノベーションとかどうでもいいわ」という方にもBean to Barをぜひ味わってほしいと思っています。

生きていれば誰しも悩みを抱えているからです。
Bean to Barを味わうことで、悩みから一時的に離れ、解決する方法を思いつくきっかけになると考えています。

多くの人々がBean to Barにより、小さなプライベートや人間関係の悩みを解決できれば、人をワクワクさせることが大好きな僕にとって、こんなに嬉しいことはありません。


さぁ、Away From Keyboard!!

AFKyの発売は2023年2月を目指しています。
販売方法が少し変わっていますが、Slackからご購入できます。

オンラインでも皆さんと相互のコミュニケーションを取り、チョコレートの面白さを店舗と同等かそれ以上に伝えたいと考えているためです。

まずは公式ホームページから、AFKy Slack Storeへの入店をお待ちしております!


インスタやってます


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