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パリヤさんのパン


世界史を少しづつ見直しています。


図説の地図を眺めながら
アナトリア高原はここだから…、
ヒッタイトはこの辺りで…
あれ?ヒクソスとヒッタイトって何が違うんだっけ?
参考書に手を伸ばし地図に戻り、
ああ そうだそうだ そうだった

あれ?赤い河のほとりの女の子が叫んでいたのってヒッタイトのどこだった?


どうしてずっと覚えていられないかなーの
もどかしい思いはありながらも
いつまでも続く
頭の中の世界旅行は本当に楽しい。

世界史をちゃんとやり直してみよう、
と思った数年前
勉強方法を探っている中で考えついたひとつが
漫画の助けを借りることでした。


ヨーロッパへの旅行が続いていた20年ほど前、
目にする建築.絵画.そして音楽
街・村のつくり、
旅を重ねるごとに
教会-キリスト教の立ち位置の強さに驚き
帰国する度に本屋さんへ行っては
理解するための文庫本や参考書などに手を伸ばし読んではみるものの
まあ、、わかったような
わからないような。


そんな時に
中世、ルネッサンスを学ぶ為の本として参考書などと共に紹介されていたのが

とてもとても美しい漫画です



ルネサンス史上最も美しい英雄と言われる
15世紀イタリアの実在した枢機卿.軍人.政治家
チェーザレ・ボルジアを描いた作品、
[チェーザレ 破壊の創造者]。

勧められていた理由はすぐにわかりました。
驚くほど美しい絵に引き込まれるように
本編を読みだすと
勉強で手にしたということはすっかり忘れ、
面白い本や映画がそうであるように
自分がこの物語 / 歴史の流れの中で
気づかぬうちに一緒に漂っていました。


参考書で何度見ても覚えきれなかった
歴史上の登場人物の名前や相関関係、
歴史事件の順番や地図
生活と宗教の密接感などが絵と共にインプットされて、思い出したいときには頭と心の中へ落とし込まれていた映像が
表情や生あるものの質感と共に浮かび上がってきてくれます。


細かなことはずっと覚えていられなくても
ここでひとつ軸のようなものが出来たことで、
あぁあれね。
あの場面のあの人ね。と
自分が体感した自分事としての感覚で、
他の歴史ごとも
チェーザレ以前以後で考えやすくなったり、
遠く離れた他の国の歴史も横の広がりで想像しやすくもなったり。


そしてどの巻にも premessa[序文] として
漫画の本編前に文章で書かれている
教皇と皇帝の関係、ルネサンスの意味も
暫くは理解するのが本当に難しく困るほどだったのですが、巻が進むにつれ
体感的に少しづつわかってくる感覚がするのも
嬉しい思いでした。

漫画チェーザレを読み終わったあと、
随分と前に頑張って読んだ塩野七生さんのチェーザレの本を改めて読み返してみると
頭の中で惣領冬実さんの絵が自然と動き出してくれるのはとても楽しい感覚で、
漫画チェーザレの登場人物たちが
私の理解をたくさん助けてくれました。



この漫画チェーザレへの本当にありがとうの実感が やり直しの世界史に漫画はきっと友だちになってくれる、と楽しい期待になり
歴史を学べる・学びの助けになる漫画選びを始めてみることにしました。



最初に [歴史 マンガ] で調べてみると、
驚くほどに沢山の情報を知ることができました。
詳しい方の記事を読んでいるだけでも楽しくなってきます。
それらの中から時代ごと地域ごとに好みの漫画を選んでいき、今ではIKEAで本棚を買い足すまでに着々と。ブックオフさんにはもう本当に感謝です。

私の中の大雑把な括りで
同じカテゴリーに入っている漫画の一部





ここでやっとパリヤさんのパンです。


冒頭に戻り、
アナトリアとヒッタイトの地図を見ていたら
アジア側のトルコが気になり、
カスピ海の辺りを見ていたら 
あれ?乙嫁語りの皆が住んでいるのは
この辺りだった??
今のどこの国になるのだっけ?と気になり、
歴史マンガ棚へ行き久しぶりに1巻を手に取ると
そのまま読む手が止まらなくなってしまいました。

19世紀後半、
中央アジア・カスピ海周辺の地域を舞台とした人々の生活がとてもとても丁寧に描かれた美しい漫画です。



そしてこの9巻の表紙になっている
パリヤさんが作る綺麗な模様でいっぱいのウズベキスタンの美味しそうなパンの描写がとても素敵で、読んでいたらもう、
このパンを作りたくて作りたくて


今朝目覚めたときに気温が高く何日振りかの
綺麗な太陽を見て、
わあ〜パンの発酵がうまく出来そうなお天気ねー
と思った(←滅多に作らないのに何故)、のと
繋がったのか... 謎ですが
パリヤさんが作っていたのは
ウズベキスタンの食卓には欠かせない
ノンと呼ばれる伝統的なパンだそうで、
調べてみるとレシピや模様の作り方も色々と出てきます!


どのレシピにも出てくる牛乳やゴマが無い...
けれど、
今!作ってみたかったので
家にあるものに都合よく代えて、
いくつかのレシピを作りやすそうな感じに
切り貼りして、

どうなるかな〜
わからないけれど作ってみました。


< パリヤさんのパン >

強力粉 250g
塩  小さじ1
牛乳 1/2cup
   ↓
牛乳がなかったので
低脂肪乳とカスピ海ヨーグルト半々で代用

お湯       1/4cup
ドライイースト 小さじ1/2


仕上げ、飾り用
ヨーグルト   →カスピ海ヨーグルト
白/黒ゴマ   →  クミン/マスタードシード


粉とお塩をふるい、
低脂肪乳.カスピ海ヨーグルト.お湯.イーストを
混ぜたものを加えてこねます。
手に粉がつかなくなったら大丈夫。


暖かいところで布をかぶせて2時間



半分に切って2枚分に。
パリヤさんのパンの可愛い模様のひとつを何となく真似して

まわりをハサミでカットしてみました


真ん中をへこませて、
小さなスプーンをギュッと押し当てながら模様をつくり
ヨーグルトを塗ってクミン,マスタードシードを




ウズベキスタンには
このパンに模様をつけるための
チェキチ、というスタンプがあるのだそうです!
うーーーいつか見てみたい

余熱無しの250度で15分ほど


表面に焼き色がついたら上にアルミを乗せて。
!!膨らんでる

オーブンではなく,このアラジンのトースターで手作りパンが焼けるのかもトライしてみたかったのですが
大丈夫そうで嬉しいっ


わあ〜出来たー
いい〜香りです!



思ったよりもずっと膨らんでびっくりです。
美味しそうで嬉しくて、すぐにひとちぎり!
表面はカリっと、中は驚きのもっちり
美味しい...


オイルの入らないシンプルな生地で
こねるのもあっという間だったので、
もっと薄くて硬めのパンになるのかと思っていました。しかも牛乳が無くて低脂肪乳とカスピ海で
こんなにも膨らんでもっちり感がでるとは...
本当に驚きました。
そして何よりも美味しい。
しつこさの無い素朴なじんわりとした美味しさ。
今度は何かウズベキスタンのスープのレシピを探して一緒に作ってみよう。


英語のクラスの方からお土産で頂いた
ウズベキスタンの布があるのを思い出しました!
似合う〜 嬉しい


ゴマの代わりのクミンがとても美味しく、
オリーブオイルとぴったりでした




今日は良いお天気。
ベランダへ出て楽しもう。
家にいながら自分だけの世界旅行。
いつか行ってみたいなと妄想しながら
勉強したりお料理してみたり。




#行ってみたい国
#知るのは楽しい

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