シェア
太田記念美術館
2020年11月7日 12:17
歌川広重の「冨士三十六景 下総小金原」。手前に大きく描かれた馬が印象的な作品です。小金原は幕府直轄の馬の放牧地。現在の千葉県北西部、松戸市、鎌ヶ谷市、船橋市付近に広がる原野でした。広がる草原の先に、富士山の姿が小さく見えています。この場所は富士山から100キロ以上離れているのですが、そもそも富士山はどれくらい遠くから見ることができるのでしょうか?現代の科学技術を駆使すれば詳細に分析する
2020年11月6日 20:11
東海道に53ある宿場町の中で、富士山の巨大な姿を堪能することができた場所が、原宿です。現在の静岡県沼津市原に位置します。歌川広重は、「五十三次名所図会 十四 原 あし鷹山不二眺望」を描く際、富士山の巨大さを強調させるテクニックを用いています。富士山の山頂を、作品の枠線からはみ出させることによって、富士山の高さをより印象強くしているのです。実は、広重は東海道の原宿を描く際、このテクニック
2020年11月15日 10:53
先日のTwitterにて、こちらの歌川広景の「江戸名所道外尽 四十六 本郷御守殿前」を紹介したところ、雨の日はみんな裸足なの?というご質問がいくつかありました。たしかに雨が降るなか、みんな裸足です。実は、筆者はこれまでまったく気にしていなかったのですが、言われてみれば「なるほど」と思い、早速調べてみました。たとえば、雨の名作、歌川広重の「江戸名所百景 大はしあたけの夕立」。左端にいる2