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年収360万以下は、生活保護以下という現実と社会システムの限界

今日は珍しく、お金と労働と時間の話を書きます。

皆さんタイムイズマネー理論というものをご存じでしょうか?
人は労働というもので時間の切り売りをしてお金を稼いでいます。
お金が無ければ労働をして時間を金に変えるしかないですが、
働く必要が無いほどお金を持っていれば、
労働をしない事によってお金で可処分時間を得ることができます。
なので金銭の価値と可処分時間は同じ財産として換算するというのが
タイムイズマネー理論です。

コスパの良い労働とは、より少ない労働時間でより多くの金銭を
得る事です。
多くの金を得るために寝る間も惜しんで働いても
費やした時間と得られる金銭を考えて時給換算したらバイトレベルだったという場合それは豊かさではありません。

なので我々は一生懸命勉強して、良い大学に入って、良い待遇の会社に入って、労働コスパの良い条件で時間を切り売りして働かないと基本的に
損なわけです。その為に若い頃から勉強というものに財産である可処分時間を捧げます。

しかし、日本にはタイムイズマネー的観点で考えるとものすごく効率的な
制度が存在します。

生活保護です。

生活保護は時間を「財産」として考えられる人にとっての最適解と言っても
過言ではありません。
フルタイムの人が月に176時間働いていると考えると、その176時間の労働が免除されるという事は、最低時給1100円として換算すると
約19万3600円分の「時間」が支給されることになる。
そこへ更に保護費として「現金」約12万円支給されて、医療費もタダ。
タイムイズマネー理論で行くと生活保護は年収360万以上の価値が
あります。
保護認定を受けるための条件を満たし認定されることも大変ですが、
多くの時間を費やして勉強して良い大学に入る事も不要です。

労働をする場合、最低時給フルタイムで働いても月176時間という財
産を費やして19万3600円しか手に入らず年収計算で232万円です。
生活保護で支給される可処分時間を趣味やDIYなどに有効利用できる人はかなり人生を楽しめるはずです。

要は正社員でも年収360以下の人は理論上生活保護よりコスパが悪い人生送ってるという事です。
そして非正規雇用が増えて年収360万以下の人間など
ゴロゴロいるという現実。
働けない人のための救済システムが大多数の働く人々以上のコスパで
生活できるのですから働くのがバカらしくなる気がします。
歪なシステムですがそれが今の日本という国の現状です。

生活保護自体は働けない人の救済策として十分な機能を果たしていますが、
タイムイズマネー理論的見地から考えたら、労働者と保護受給者の
コスパバランスが悪いと言わざるを得ません。
正直言って制度破綻してると思ってます。

これは生活保護が悪いのではなく、最低賃金が低すぎるのが悪いです。
国が国民に労働の義務を課すのであれば、労働者に生活保護以上の
生活水準を法によって保証しなくてはなりません。
じゃあ、アルバイトフルタイムの最低年収を360万円以上にできるかと言えばそれは無理がありますが、これだけ非正規雇用が増えて、
非正規労働者が生活保護以下の生活を受け入れているおかげで
生活保護や社会保障が機能しているという状況は
政治として健全ではないと思います。

この問題を解決する策として僕はベーシックインカムを推しています。
年金と生活保護を廃止してベーシックインカム制度にすれば金銭と可処分時間の格差を是正できると思います。

労働可能かどうかにかかわらず、生命維持ができるレベルの金銭が
毎月支給され、それ以上の豊かさを求める人は労働をして、
ベーシックインカムによって格差是正された「可処分時間」を
使って労働をして金銭を得るようにすれば良いかなと考えています。
あまりお金が必要でない人はあまり労働に時間を使わず
質素にたくさんの可処分時間を楽しめばいい。
お金を使わない趣味やコンテンツなどいくらでもあるので
ベーシックインカムはそういったお金より時間を重視する人の働き方の
多様性にも対応可能なシステムだと思います。

なので僕はベーシックインカム推進派です。
問題は財源はどうするかという話です。
ベーシックインカムの原資は労働者からの税金が基本でしょう。
あとは、ロボットによる労働力の自動化によって生まれる利益を
財源として還元する事です。

今は自動化による利益は経営者や株主という富裕層に
集中してしまっています。
これは頭を使った経営者、それに投資をしリスクを背負った株主が
果実を得るのは道理だと思いますが、それが社会の格差を生み出す
原因にもなっているのも確かです。

あとは、皆がベーシックインカムに甘んじて労働をしなくなった場合、
税金が確保できずにベーシックインカムは破綻します。
では、「皆が働かなくてもロボットが労働をして社会が回るシステムを構築できればいいじゃないか」という話です。

なので、労働の自動化は国が総力を挙げて取り組むべき
新たな国策なのではないかと思います。
民間が自動化を独自に開発すると、その果実はその民間会社に
還元されるのが道理ですが、国が自動化を推し進めて、
民間に提供すれば、国が果実を受け取る事になり、それが財源になります。
その膨大な果実はベーシックインカムだけにとどまらず、国防などの
分野にも活用されていくでしょう。

SFじみた話になってきましたが、労働の自動化は確実にこれからの社会で
発展していくものだと思いますので、政府がその果実の正しい運用を
制御して国民に還元していけるかどうかが、今後の世界において生き抜く
カギになると思ってます。

でなければ、いざ戦争が起きたときに相手は無人兵器で攻めてくるのに
こちらは生身の人間が出向いて、戦闘能力の差で負けるとかが
起こってくるわけです。

世界で生き残るためにも、国内で自動化の果実を奪い合っている状況ではないのです。
日本が自動化の果実の奪い合い内戦で疲弊している間に、
周りの国は自動化を上手く国力に還元して力をつけていると考えて
危機感を持ったほうが良いと思います。

ベーシックインカムについては
このnoteにしっきーさんという方が深い考察を上げてくださってます。

ベーシックインカムの必要性と、現状の社会が個人間の競争というものに
労力を使いすぎて社会全体が貧しくなっている構図など
社会学的な見地も見事な持論を展開されています。
youtubeにも動画を出されていて非常にわかりやすく面白いです。

もう既に日本の社会システムは生活保護や年金制度にも現れている通り
バランスを崩して破綻の危機にあります。
この状況に対して個人ができる事が、「資産を増やす」というエゴしか
無い辺りに、僕は現代社会の行き詰まりを感じています。
未婚率は上昇し、少子化によりマンパワーや経済規模は縮小していきます。
先の暗い社会に皆が不安と絶望感を持った生きにくい社会になっています。こういった閉塞的状態で起こる事は何でしょう?

戦争です

歴史は社会システムの限界と、それによる争いと革命の繰り返しです
故に歴史の必然として僕は近々世界大戦が起きると考えています

今も日本は金銭の多寡で人の価値を測り、勝ち組だの負け組だの
罵り合いながら血の流れ無い戦争をすでに開始しています。
そして出生率が下がるという間接的な殺人によって人口が減っています。
それなのに血が流れてないから、事の深刻さが周知されてないし
政治家も選挙の事しか考えてない。

このような状況で自分はどうするべきかを日々考えながら過ごしています。
アドラーの説く人間愛を各々が実践し皆が幸せになる社会とは正反対です。
人は自分の幸せについてが一番の興味対称なはずなのに、
幸せになるための知識を身に着けようとする人があまり多くない印象です。
それはその人の課題なのでどうこう言っても始まらないですが、
人類が少しでも人間愛や共同体感覚を理解して、奪い合う社会から
支え合う社会にシフトしてくれたら、僕自身もこの世に希望が
持てるので、そうでない事は残念です。

いずれにせよ、僕にできる事はアドラーに教わった事と、
僕自身が築き上げてきた美学を基に、
自分に胸を張れる人生を生きるしかありません。

その点についてはいつの時代も変わらないのかもしれません。
自分らしく、自分軸で生きるのに他人や環境は関係ないのですから。
そう考えると今の世界状況も別に大したことないのかなとも
思います。

漠然とした不安と「今自分に恥じない人生を生きるしかない」という
わかり切った答えが共存して、妙な気持ちです。
皆さんはどうお過ごしですか?
少しでも共感いただけるような内容であれば嬉しいです。
それでは、

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