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私はその、 あなた達のような "ふつう"になるまでに、 死に物狂いで努力した。

人々は言う。
「普通に見えるけど?」と。

私はその、
あなた達のような
"ふつう"になるまでに、
死に物狂いで努力した。

普通そうに見える笑顔の裏には、沢山の苦しみと絶望と努力があった。

私は生まれた時、ありのままで半人前だった。

ADHDという発達障害をもっていたからだ。

だから私が
ありのままで一人前の人達に追いつくためには、
人一倍の努力が必要だった。

そして、人一倍努力して、
やっと一人前のレベルだった。

それでもまだ、ADHDによる遅刻や忘れ物の多さによって人より劣って、怠けて見られた。

だから人二、三倍頑張った。
うつ病にもなった。
薬も飲んだ。
薬も何度も変えた。
調整した。
副作用にも苦しんだ。
時には入院もした。
それは繰り返した。
時が経つのを待った。
毎日毎日己と向き合った。
どこが悪くてどこを改善すればいいのか毎日毎日考えた。
実践した。
失敗もした。
沢山した。

そして気がついたら後ろには長い階段が出来ていた。

随分と高いところにいた。

私は今までずっと、
暗闇の中で一人もがき苦しんでいるだけだと思い込んでいた。

しかし違った。

実際にはこんな高いところまで上り詰め、
そして調子は良くなっていた。

ふと上を見上げると
少し先には"ふつう"と書かれた看板が立っていた。

私は涙した。


自分の成長に感動して泣いた。
そしてすごく気分が良かった。
ずっと苦しい道を登ってきて、
やっと山頂に着いて、
美しい景色を見た気分。

その景色は

今まで見たことのない息を飲む景色だった。



でもまだまだ。

やっとスタートラインに立てた状態だ。

もう少し登って

その"ふつう"の看板とやらを拝んでやろうじゃないか。



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