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人事業務を理解する-人事制度編(等級制度の構築)

さて、ここからいよいよ人事制度の本丸について見ていきましょう!
その第一歩目として、等級制度の構築手順とその重要性について見てみましょう。

1. 会社業務の棚卸

まず最初に行うべきことは、会社全体の業務を徹底的に棚卸しすることです。この段階では、どのような業務が存在し、それぞれの業務がどの部署やプロセスに関連しているかを明確に把握します。

2. 職務分析

各業務について、その内容や責任範囲、必要なスキルや知識を詳細に分析します。職務分析は、等級制度を構築するための基盤となる重要なステップです。社内でどんな職務があるのかを把握します。

3. 分析結果を基に職務一覧書の作成

職務分析の結果を元に、各職務の詳細な職務一覧書を作成します。これには業務の内容や目的、責任範囲、必要なスキルや知識、報告ラインなどを網羅的に記載していきます。

4. 等級数の決定/等級別定義の決定

職務一覧書をもとに、組織内で必要な等級の数を決定します。等級数は組織の規模や業務の多様性に応じて適切に設定されるべきです。また、各等級の基準や要件も明確に定義します。ゼロから導入する場合は、シンプルに5等級程度にしておくことをオススメしています。

5. 等級別の詳細定義を決定

各等級ごとに、必要なスキル、経験、責任範囲などの詳細な定義を行います。これによって、従業員や管理層が等級の意義や基準を理解し、それに基づいて目標や成果の管理ができるようになっていきます。

なぜ重要なのか

等級制度の構築は、以下の理由から非常に重要です。

  • 業務の透明性と整理:会社業務の棚卸や職務分析を通じて、業務内容が明確になり、冗長性や重複を排除できます。

  • 公平な評価と報酬体系:等級制度に基づく評価や報酬体系は、従業員に対する公平な評価を実現し、モチベーションを高めます。

  • キャリアパスの可視化:等級別の詳細定義によって、従業員は自身のスキルや成長に合わせてキャリアパスを描くことができます。

  • 組織の成長と適切な配置:等級制度によって、適切なスキルや経験を持つ従業員を適切なポジションに配置することが可能となり、組織の成長を後押しします。

等級制度の構築は、人事制度を導入するうえでの第一歩です。
適切な手順を踏み、従業員と組織の成果を最大化するためのベースを築きましょう。

Actors,Inc
代表 井田
mail:chihiro.ida@actors-inc.com
会社概要 | コンサルティング・アウトソーシングならActors (actors-inc.com)

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