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シングルマザー・ファザーの手当の種類や家探しの難しさ…ひとり親の住まい関連記事まとめ

家族の形も多様であることが広く認知されてきているものの、“ひとり親”に関する社会的・経済的なハンディキャップは、令和を迎えた今でも解消されているとはいえません。

住宅の領域に関しても、両親が揃った家庭よりもひとり親、特にシングルマザーの場合には入居を断られる事例が多いようです。そうした例に対応すべく、LIFULL HOME’S FRIENDLY DOORでは「シングルマザー・ファザー カテゴリー」として、ひとり親に親身に対応する不動産会社をご紹介しています。

“ひとり親”と“自立した住まい”を軸に、このnoteでもさまざまな角度で記事として取り上げてきました。
今回はひとり親に関する記事をまとめ、改めて“シングルマザー・ファザーのしたい暮らし”を叶える方法を考えていきたいと思います。 


シングルマザーの住まい探しのリアルって? 幸せになるために離婚を選んだ女性の座談会

夫婦の3組に1組が離婚をしているともいわれる昨今。離婚にまつわる情報は数多ありますが、子どもを連れた状態での離婚体験は、非常にセンシティブな側面もあり、赤裸々に語られることは少ないように感じます。
「シングルマザーは物件を借りにくい」という課題の実態をさらに知るべく、当事者に直接実体験を聞こうと、2名の離婚経験女性に、座談会形式のオンラインインタビューにご協力いただきました。

子どもを連れて離婚を経験し、自立した住まいを探すまでに経験した困難を聞く中で、「書類上で離婚が成立するまでに半年~1年ぐらいかかる」「児童手当が夫の口座に入る」「区をまたぐと申請関連が大変なので住まい探しは離婚時と同じ区内で」といったお話は、経験がないと知り得ない知識でした。
それらの課題解決のために区役所へ出向いて直談判をしたり、地域の無料法律相談を活用したりしたご経験なども語っていただきました。
 
離婚を視野に入れている人や、離婚に伴い発生する女性特有の苦労について知りたい人に読んでほしい記事です。


ひとり親への給付金、どんなものがあるの? 助成制度と住まいを知ろう

ひとり親、特に男性と比べて収入が低くなりがちな女性の場合、シングルマザーとなるときに気になるのがお金の問題。2021年11月時点でのひとり親への給付金制度や手当についてをまとめた記事です。
 
児童手当のように一律で給付されるもののほか、ひとり親の場合は「児童扶養手当」や自治体が独自に制定している給付制度や医療費補助といった助成があります。
また、自立生活に向けた給付金や自治体独自の支援策などについても簡単に解説しています。
記事の情報を基に、今お住まいの自治体ではどのような支援や対応がなされているかを参考に調べてみるといいかもしれません。


賃貸住宅選びに悩むシングルマザー必見 ひとり親の住まい“4つの選択肢” 

離婚によってそれまでに住んでいた場所から離れることになった際、実家など身近な人の家に身を寄せる方法もあります。しかしながら、身を寄せる先がない、自立した暮らしをしたいなどの場合に、どんな選択肢があるかをまとめた記事です。
 
記事内で紹介しているのは、一般の賃貸住宅、公営住宅、UR賃貸住宅、ひとり親向けシェアハウス/母子ハウスの4つ。それぞれのメリットとデメリット、注意すべき点を紹介しています。
 
政府による子育てや生活に関する助成はあれど、住宅に関するひとり親への手当はない現状。支出に占める割合が大きい家賃を考慮した住まい探しが優先しがちです。
ひとり親だからとあきらめるのではなく、自分たちの生活スタイルに合う理想の住まい探しをしてもらえたらと期待しています。


「シングルマザーのための家」シオミホームイングに聞くひとり親家庭の住宅購入

先述の記事は賃貸に絞った内容ですが、住まい探しには“住宅購入”という選択肢もあります。
シングルマザーでも無理なく購入できる新築一戸建てブランドを立ち上げた建築会社・株式会社シオミホームイング社長塩見さんへのインタビュー記事です。
その名も「シングルマザーのための家」と冠したブランドの成り立ち、ひとり親が住宅を建てる利点や注意点を聞きました。
 
ご自身の体験から、ひとり親だからといって一軒家を持つ夢をあきらめてほしくないと語った塩見さん。「幸せになるために家を建てる」という言葉が印象的でした。 


DV等で心身が傷ついた女性の回復と居場所づくりを ジェンダーイコーリティに立つ支援現場から

離婚原因の要因として根深い家庭内暴力(DV)。令和4年度の最高裁判所の発表によると、「性格の不一致」に次いで「暴力をふるう」「精神的に虐待する」「生活費を渡さない」といったDVに相当することが動機となって女性からの離婚調停の申し立てがなされているそうです。
 
DVに遭う女性の避難所として、DVシェルターがあります。この記事では、DV被害者への支援活動の一環でDVシェルターとステップハウスを運営している、NPO法人男女平等参画推進みなとの理事長・柴田美代子さんにお話をうかがいました。
記事内ではDVシェルターの現状が生々しく語られています。
子どもの年齢や性別にもよりますが、親子でシェルターに入ることも可能とのこと。安全性が確保された住まいとスタッフによって、子どもの心身にも良い変化が起こったといいます。
 
状況を変化させるには、まず今ある場所から離れることも肝要です。こういった緊急性のある住まいがあることも知ってほしいと思います。 


ひとり親が再出発できる場所を―シングルマザー向けシェアハウスという選択

「シングルマザーの住まいの選択肢」でも紹介した「ひとり親向けシェアハウス」にフィーチャーしたインタビューです。
2012年に国内初のシングルマザー向けシェアハウスを立ち上げ、2019年に特定非営利活動法人全国ひとり親居住支援機構を発足した、建築士秋山怜史さんにお話をうかがいました。
 
前編では、母子家庭だけでなく父子家庭も含めたひとり親の住まいに関する悩みを中心に、ひとり親向けシェアハウスに住む人が心得ておくことなどをまとめています。
 
後編では視点を変え、空き家を活用する「セーフティーネット住宅制度」として、ひとり親向けシェアハウスを運営する方法を紹介しています。
 
ひとり親当事者だけでなく、ひとり親を住まいの面で応援したい人にも読んでいただきたい記事です。


おわりに

シングルマザー、シングルファザーの問題を、住まいを切り口に掘り下げた7本の記事をご紹介しました。
このすべてに共通するのが、ひとり親の置かれている状況を良くしたいと動いている人たちがいる、ということ。サポートを行う支援団体スタッフだけでなく、手当などを決定・運用する公人、事業を通じて貢献しようとする企業の方々が、さまざまな分野で尽力しています。
ひとり親家庭の自分たちらしい暮らしの実現を、FRIENDLY DOORでも後押しできたらと思います。

▼ ACTION FOR ALLひとり親の方向けXアカウント
https://twitter.com/FRIENDLY_DOOR

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