無現の往来

 今はあまりにかけ離れているが、感情が起き上がれば全てが現実と見える。冷静になどいられない。
 止める人間もいなければ、明日も明後日もインターホンは鳴る予定も特に無し。など、どうでもいい。

ひとつ、恐怖心覚え。
ひとつ、そこに何が見えるのか。
ひとつ、悩みが飛び。
ひとつ、笑っているのか泣いているのか。
ひとつ、夢か現か。
ひとつ、五感が崩れ溶ける。
ひとつ、不明。

現見えても、一晩寝ればまた忘れ、体には名残、感受性が朧げに不確かになる。何があっても覚えていない。
無とはこれ程に幸せなのか。それとも、ただ生き長らえているだけなのか。

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