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本によって解像度が増す日々

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記事一覧

第171回直木賞予想

今日17日(水)に発表される第171回直木賞。 いつものとおり候補作全作読んで予想してみます。

◎:麻布競馬場「令和元年の人生ゲーム」(文藝春秋)
就活に奔走する若者たちの物語

○:青崎有吾「地雷グリコ」(KADOKAWA)
高校生たちが知略を尽くしたゲームで戦う

●:柚木麻子「あいにくあんたのためじゃない」(新潮社)
手詰まりな状況でも打開策はあると思わせてくれる6つの短編

▲:一

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2024年本屋大賞予想

明日発表される本屋大賞。僕の予想はこんな感じで。

①スピノザの診察室/夏川草介
雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く医者で、京都の和菓子でストレスを癒やしながら、地域の終末医療に奔走する。

②存在のすべてを/塩田武士
神奈川で起きた2件の児童誘拐事件。発生から30年後、関係者の取材から新聞記者が見つけた真相とは。

③成瀬は天下を取りにいく/宮島未奈
女子高生・成瀬あかりが巻き遅す騒動に目が話

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第170回直木賞予想

第170回直木賞予想

明日17日(水)に発表される第169回直木賞。
いつものとおり予想してみますが、今回は本当に難しい。

書評家の杉江松恋さんが言うように、いつもだったら、これは受賞から外れるかなと思える作品があるものですが、今回は全作良作。ほんとどれが受賞してもおかしくない充実ぶりです。僕がこれまで、10年ちょっと候補作を読んできた中で一番のレベルが高い、受賞争いだと思います。

そんな中で僕の予想はこうしてみ

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第168回直木賞予想

明日19日(木)に発表される第168回直木賞。
今回も性懲りなく予想してみました。

◎:凪良ゆう「汝、星のごとく」(講談社)
瀬戸内海の島で暮らす高校生の男女が、家族や仕事に翻弄される物語。

○:小川哲「地図と拳」(集英社)
日露戦争から第二次世界大戦にかけての満州で日本人・中国人・ロシア人、様々な登場人物が織りなす壮大な物語。

▲:千早茜「しろがねの葉」(新潮社)
戦国の世、石見銀山で働い

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第167回直木賞予想

明日発表される第167回直木賞。
今回も予想してみました。

◎:深緑野分『スタッフロール』(文藝春秋)
VFXやCGなどを使って自分の中にあるイメージを創出することに見せられた女性たちの話

○:窪美澄『夜に星を放つ』(文藝春秋)
心を通わせる事ができるのかできないのか、人間の機微を描いた短編5篇

○:河﨑秋子『絞め殺しの樹 』(小学館)
北海道の開拓民から連綿と続く絆・縛りの中で希望は見いだ

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2020年本屋大賞の候補作を読んでみた。

明日発表される本屋大賞。

毎年春先に行われる、僕も楽しみにしているイベントの一つです。

僕は直木賞とか本屋大賞とか、文学賞の候補作品が発表されると、その候補作を読んで、どの作品が対象を取るかを予想しています。本屋大賞は2012年からずっと読んで予想しています。

長年、こういったことを続けてくると、ある程度傾向が見えて、今年は「線は、僕を描く」「medium 霊媒探偵城塚翡翠」「ライオンのおや

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