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第3話 経営戦略って何?


① 今回の記事について

今回は「企業経営アドバイザー」の資格を得るために現在勉強中の内容を、皆さんに紹介します。

別に経営について勉強している人でなくても、人生や組織・社会について悩んでいる人に対して、少しでも何かの力になれればと考えています。
そのため専門的な内容を解説するのではなく、誰が読んでも何となく分かるようにお話ししたいと思います。

いずれAmazonのkindleで出版する予定なので、本来は有料記事にするつもりなのですが、今回は特別に無料で配信したいと思います。

この記事を読んでもし気に入っていただけたのなら、次回からの有料記事もぜひ読んでいただければうれしいです。

② 経営戦略って何?

簡単にいうと、「企業の目的・目標を達成する手段」です。

皆さんの中にも、目標を持って頑張っている人がいると思います。
その目標を達成するための手段と同じようなものです。

つまり経営戦略を学ぶことは、自分が目標を達成するための手段を知ることに繋がると思います。

③ 経営ビジョンって何?

経営ビジョンとは、簡単にいうと「到達したい将来像」です。
自分の目標を具体化したものとも言えるでしょう。

この「経営ビジョン」を達成するための手段が「経営戦略」です。
つまり、まずはこの「経営ビジョン」をきちんと決めることが大切です。

皆さんでいうと、「目標を具体的に決める」ことと同じです。

④ どうやって「経営戦略」を決めるの?

「経営戦略」を決める手順は次の通りです。

  1. 環境分析(PEST分析・5フォースモデル・3C分析・SWOT分析)

  2. ドメイン(事業領域)設定

  3. 戦略の策定(アンゾフの成長ベクトル・PPM・コアコンビタンス・VRIO分析)

何だか難しい横文字が並んでますよね。
一つずつみていきたいと思います。

⑤ 環境分析

1、簡単にいうと

自分自身と、自分を取り巻く環境を分析する(知る)ことです。
つまり外部環境分析(自分以外)と、内部環境分析(自分自身)です。

2、「PEST分析」とは

PESTとは、「政治」「経済」「社会」「技術」のことです。
自分の目標を達成するために、この4つを知ることが大切です。

3、「5フォースモデル」とは

① 競争業者間の敵対関係(同業者同士の競争関係はどうか)
② 新規参入企業の脅威(新規企業が参入しやすいかどうか)
③ 代替品の脅威(自分の代わりになるものがあるかどうか)
④ 売り手の交渉力(供給業者の交渉力はどうか)
⑤ 買い手の交渉力(顧客の交渉力はどうか)
自分を取り巻く環境が、自分にどんな影響を与えるのかを知ることです。


4、「3C分析」とは

「市場」「競合」「自社」を分析することです。
「顧客は誰か?」
「競争相手は誰か?」
「自分の強み・弱みは?」
を知ることです。

5、「SWOT分析」とは

自分について、「強み(S)」と「弱み(W)」は?
自分以外について、「機会(O)」と「脅威(T)」は?

これを「クロスSWOT分析」すると、
「強み×機会」(強みを活かして機会をつかむ)
「強み×脅威」(脅威からの影響を最小限にとどめる)
「弱み×機会」(機会を逃さないように弱みを克服する)
「弱み×脅威」(撤退して他に委ねる)
何となく、受験に置き換えて考えたら分かりやすいかもしれません。

⑥ ドメイン設定

1、ドメインって何?

「企業や事業を展開する範囲」です。
「製品志向」と「市場志向」があります。

2、ドメインの設定方法は?

「経営ビジョン」を踏まえて広い範囲で設定する
「環境分析」に基づいて、範囲をしぼり込む

3、「製品志向」って何?

例えば、日本史の教師である自分の場合、
「日本史を生徒に教える」となります。
いわゆる教師として授業をする仕事になります。

4、「市場志向」って何?

例えば、日本史の教師である自分の場合、
「過去を知ることで、未来の社会で生きる力を育てる」となります。
いわゆる幅広く人材を育成する仕事になります。

5、「CFTの視点」

ドメイン設定については、
「顧客(C)」(誰に)
「機能(F)」(何を)
「技術(T)」(どのように)
という視点を持って行います。

⑦ 戦略の策定

1、アンゾフの成長ベクトル

「製品(モノ)」と「市場(コト)」で考えます。
「製品」は「既存製品」と「新製品」
「市場」は「既存市場」と「新市場」

「既存製品×既存市場」 市場浸透戦略
「既存製品×新市場」  市場拡大戦略
「新製品×既存市場」  新製品開発戦略
「新製品×新市場」   多角的戦略

今の自分の力・新しく身につける力
今自分が活動している場所・これから新しく活動する場所
こんな感じでとらえると分かりやすいかもしれません。

2、PPM

「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント」のことです。

「資源を生み出す事業」と「投資が必要な事業」に分けて、
資源(特にカネ)の配分の最適化を図ります。

「市場成長率(平均成長率)」と
「相対的市場シェア(トップ企業のシェアを基準とした比率)」で考えます。

「市場成長率」高い ×  「市場シェア」低い
  『問題児』事業規模小。将来性は期待。シェア拡大
「市場成長率」高い ×  「市場シェア」高い
  『花形』事業規模大。発展途上。費用がかさむ。シェアの維持拡大を図る
「市場成長率」低い ×  「市場シェア」高い
  『金のなる木』事業規模大。成熟段階。費用がかからない。資金の稼ぎ手。
「市場成長率」低い ×  「市場シェア」低い
  『負け犬』事業衰退期。稼ぎも少ない。原則は撤退。

大まかな流れ
① 『金のなる木』で資金を得る
②  『花形』の市場シェア維持or『問題児』の市場シェアを上げる
③ 『問題児』から『花形』へ移行させる(市場シェアを高める)
④ 『花形』から『金のなる木』へ移行させる

3、コア・コンピタンス

経営資源を組み合わせて、企業の独自性を生み出す組織能力のこと。
長期間にわたる継続的な改善や強化を経て構築されます。

3つの要件

  1. 様々な市場へアクセスする可能性を生み出すこと

  2. 特定の顧客の利益に重要な貢献をすること

  3. 他社がマネをするのが難しいこと

4、VRIO分析

自社の経営資源を分析する手法

  1. 資源の価値(その資源があれば、機会を逃さず、脅威に対応できるのか)

  2. 資源の希少性(他社がどのくらいその資源を保有しているか)

  3. 資源の模倣困難性(その資源をマネする難しさ)

  4. 組織(資源を活用できるように組織されているか)


⑧ まとめ

今回の経営戦略について、簡単にまとめると次のようになります。

1、目標を具体的に決める(経営ビジョン)

2、自分と相手を知る(環境分析)

これについては、自分がAmazonで出版している『未来に一歩踏み出したい人へ』でくわしく説明しています。ぜひ読んでみてください。

3、活動範囲を決める(ドメイン設定)

4、目標を達成するための手段を決める(経営戦略の策定)


今回の話は経営だけに限らず、自分が何か目標を立てて、それを達成する手段を決める際にも役立つと思います。何かの参考になればうれしいです。

次回は『組織』についての記事を書く予定です。
次回もぜひ読んでみてください。

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