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最果てからの手紙02

風景印を知っていますか?地域を象徴する景色や名所が描かれている消印のことで郵便を出す時に窓口でお願いすると押してもらえます。

この手紙を玄界灘と響灘の境目に浮かぶ大島で書いています。島の展望台から望む海のパノラマは気が遠くなる程輝いていました。大島郵便局の風景印には大島の傍にある“海の正倉院”と呼ばれる島から出土した国宝が描かれているのですが、それよりも国宝に認定されたお宝の数を知り慌てました。その数8万点あまり!8万…いったいどんなお宝なのかと神妙なタッチでスマートフォンを使って検索すると黄金の指輪、ペルシャのガラス片、鮮やかな石を数珠つなぎにした首飾りなど、美しい写真がザクザク出てきました。年代はどうやら4世紀後半~の物。古代中国、朝鮮半島で作られいたものも多く海の正倉院と呼ばれる由縁に深く納得。遥か昔、大陸から渡ってきた美術品が島で過ごした歳月に意識を向けると気が遠くなり社会的な時間の概念が朧げになるほどでした。発掘されたお宝は銀河の星々のように思えてきます。これ以上意識を時に向けていたら“時空沼”から抜け出せなくなってしまうので“神秘”という言葉で丸く収めます。この島は宗像大社の許可を貰った男性しか上陸できません。さらには一糸まとわぬ姿で海に入り禊をしなければいけないそう。想像するだけで気が遠くなります。信仰を堅持する人々によって人間が闇雲に立ち入らないよう大切に守られてきた何かと気が遠くなってしまうこの島の名前は秘密にしておきます。発掘調査をした学者さん達には短命な方が多い。という記述をとある本で見てしまったので。

可愛いレターセットを送ります。旅先や近くの郵便局で風景印押してもらってくださいね♪

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2020年12月 吉日

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