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初めて大腸内視鏡検査を受けた話。


はじめに

2024年2月4日(日)に、初めての大腸内視鏡検査(下部消化管内視鏡検査)を受けました。
結果、まったく問題なく、ポリープも痔もなかったのですが、検査を受けるに至った経緯や検査の準備について、忘れないうちにまとめておきたいと思います。

人間ドックを受診

毎年12月の2週目か3週目の金曜日に人間ドックを受診しています。
昨年も12月15日に、毎年受けているクリニックで人間ドックを受けました。一通りの検査を終えて、その日のうちに結果がわかっている項目については、医師から結果を聞くことができます。
胃カメラや胸部X線、腹部エコー、血液検査など、再検査の必要がない結果でした。

便潜血検査で陽性

医師から便潜血検査2回のうち1回で陽性になっているので、精密検査を受けるようにとの説明がありました。
便潜血検査で陽性になったことがこれまで無かったことと、検便を取る時に、目で見てもまったくわからなかったので、予想していない結果に驚きました。
医師からは、「痔だとは決めつけずに、必ず精密検査に行ってください。」と説明されました。

家族に検査結果を伝える

人間ドックを受診したあとは、午後半休にしているので、帰宅する途中、家族のグループLINEに、便潜血で陽性になった旨と精密検査を受ける必要がある旨を送りました。
医療従事者の妹からは、切れ痔だと返信がありました。
家族には検査結果を伝えましたが、上司や親しい同僚、友人には伝えませんでした。

人間ドックの結果を受け取る

年が明けて、1月2日に郵便受けに人間ドックの結果が届きました。
実家から自宅に戻り、郵便受けからリビングのテーブルに結果が入った封筒を持ってきたのに、すでに要精密検査があるというのがわかっていたので、他にも悪い結果があるのではないかと思い、その日は開封せず、翌日に意を決して開封しました。
便潜血以外は、以前と特に変わりない結果でした。

精密検査を受ける病院を決める

精密検査を受ける病院は、特に指定の病院は無く、自分で探す必要がありました。
5年ほど前に、胃のバリウム検査で腫瘍の疑いありとなり、初めて胃カメラ検査を受けたクリニックのホームページを見たところ、大腸内視鏡検査も受けられることがわかりました。
また、初めての胃カメラの時と同様に、鎮静剤を打ってもらえるかどうかを確認しました。鎮静剤を打ってもらえれば、寝ている間に楽に検査を受けられた経験があったからです。
精密検査は、初めての胃カメラ検査と同じクリニックで受けることにしました。土日も検査を受けられるというのも決め手になりました。

事前診察に行く

年始ということもあり、クリニックが休診の日もあったので1月13日(土)の午前中にクリニックに行きました。

医師の診察と看護師さんからの検査の事前準備の説明を受け、検査日を決めました。
検査は、大腸を空っぽにしてからでないと検査ができないこと、そのために事前に下剤を1800ml飲む必要があること、2〜3日前から食物繊維や油分を多く含む食品を食べないようになど、丁寧に説明を受けました。

最後に、検査前日の昼食、夕食と3種類の錠剤、ビニールバッグに入っている下剤を受け取りました。

大腸がんは女性のがん死亡数1位

検査でお尻や肛門を見られるから恥ずかしいし、大量の下剤を飲まないといけないから嫌だなとか、検査を回避する方法はないかと、いろいろ考えたり、調べたりしました。

今回、調べてみてわかりましたが、女性のがん死亡数の1位は、乳がんではなく大腸がんだそうです。
万が一、大腸がんだったとしても早く発見して、早く治療を始めたほうが生存率が高いので、早く検査を受けようと決意ができました。

検査3日前から前日の朝食まで

食物繊維や油分を多く含む食品を避けるため、食べて良いとされていた鶏ささみをまとめ買いし、鍋で茹でて、タッパーに入れて冷蔵保存しておきました。

他にも、冷凍うどん、白米のパックご飯、レトルトの白がゆ、ゼリー飲料、一口サイズのバウムクーヘン、ティーバッグのほうじ茶を買っておきました。パックご飯は、普段の食事で糖質制限しており、炊飯器がないからです。

検査の3日前から前日の朝食まで、パックご飯をレンジで温め、塩少々を振り掛け、鶏ささみ1本と一緒に食べていました。水分は、コーヒー、ほうじ茶、水を多めに飲んでいました。

しかし、食物繊維を摂取しないからか、それまで毎日あった排便がなくなり、便秘になってしまいました。

検査前日の昼食から当日まで

検査前日の昼食と夕食は、クリニックで渡された検査食を食べました。

昼食はゼリー飲料とお菓子のビスコ、夕食は湯煎で温めた白がゆと煮込みハンバーグでした。これは結構おいしくいただけました。
空腹時は、水やお茶を飲んでいました。
午後8時すぎに、処方された錠剤を飲みました。

検査当日の朝から検査直前まで

朝7時に、処方された吐き気止めなどの錠剤2種類を服用しました。

2〜3日前から排便がない場合は、下剤を飲み始める前に緊急連絡先に電話するように説明書きに書かれていたので、朝7時すぎに電話するとクリニックの医師が電話に出てくれました。

状況を説明したら、下剤を飲み始めて、それでも排便がなければ、再度連絡するように指示を受けました。

マグコロール散68%分包100gという下剤が入ったビニールバッグに、1800mlの印までペットボトルから水を入れ、よく混ぜて、10分間ずつ300mlほどをコップに注ぎ、1時間ほど掛けて飲みました。スポーツドリンクのような味で、飲みにくさはありませんでしたが、胃がたっぷたっぷになりました。
下剤を飲みながら、看護師さんからの指示されていた通り、家の中を歩き回りました。

飲み始めて45分ほどで排便があり、3時間ほどで落ち着きました。クリニックに出発するまでに14回排便がありました。

お尻や肛門が荒れないように、いつも使っているトイレットペーパーよりもやわらかく高級なものを買っておいたので荒れませんでした。

便意は落ち着いていたものの、万が一を考えて、クリニックまでの移動時間をできるだけ短くするために、タクシーアプリを使って、タクシーでクリニックに行きました。

検査を受ける

クリニックに到着し、血圧を測定したら、緊張のためか血圧が高く、脈拍も速くなっていました。

数分待ってから、検査の準備をする部屋に呼ばれ、鎮静剤を入れるための管を看護師さんが注射のように腕に刺し、テープで固定されました。

その後、カーテンで仕切られた個室で、お尻に切込みがある使い捨てのハーフパンツと上半身は下着の上から使い捨ての検査着に着替え、靴下を脱いでスリッパを履きました。

緊張のせいか、看護師さんに「腕時計は外したほうがいいですか?」と質問してしまいました。結局、Apple Watchをつけたままにしました。

個室のベッドに座って、数分待っていたところ、検査を担当する看護師さんに名前を呼ばれました。
看護師さんの後ろについて行くと、看護師さんから「肩が下がってますよ。」と声を掛けられました。
「初めてで緊張しているので。」と消え入るような声で答えました。

検査室に入るとすぐの位置に少し低めのベッドがあり、その奥に検査機器が置かれていました。
ベッドに横になる前に、看護師さんから名前と生年月日を聞かれ、検査機器のモニターに表示されている名前と生年月日が自分のものかを確認されました。

ベッドに横になると、すぐに鎮静剤が投与され、反対側の手の指先に脈拍などをモニターする機器を付けられました。横向きになったあと、仰向けに向き直されました。

看護師さんに、「緊張で眠れなかったので、さっさと鎮静剤で寝かせてください。」と話しましたが、完全に眠っているわけではないのにいつから検査が始まったのかわからないまま、看護師さんが背中を擦ってくれたり、医師からの「下剤をしっかり飲まれたので、腸内とてもきれいですよ。」、「順調に進んでますよ。」、「盲腸もしっかり見ますよ。」と声をかけていただきました。

おそらく10分ほどの検査だったと思います。いつ内視鏡を肛門から抜いたのかもわからないくらいでした。

ちなみに、検査機器は、AI技術を使ってリアルタイムに画像診断を支援するシステムを搭載しているようです。

検査後の休憩

検査終了後、看護師さんから検査時にガスを注入しているので、個室に戻る前に手前にあるお手洗いでガスを出すように案内がありました。
ふらふらとした歩き方のままお手洗いに入りましたが、あまりガスが出ませんでした。

個室に戻ると、看護師さんから30分ほどベッドで寝るように案内され、検査着のまま毛布を掛けて眠りました。

30分経ってから、看護師さんから体調を聞かれました。
まだ少し眠いものの体調は問題なさそうでした。

検査結果を聞く

着替えたあと、診察室に入り、モニターで腸内の画像を見ながら医師から検査結果の説明を受けました。

「ポリープも無いし、痔も無く、きれいな腸なので問題ありません。便潜血検査は、さまざまな要因で陽性になることがあります。次回は、3年後くらいをめどに内視鏡検査を受けてください。」
とのことで、異常なしという良い結果でした。

診察室を出たら、無意識にガッツポーズが出てしまいました。

検査結果を聞いたあと、お会計を済ませました。
ポリープ切除になったら3割負担で数万円掛かりますと説明を受けていましたが、検査だけで済んだので数千円で済みました。事前の診察や検査食、下剤などの分を足しても1万円ちょっとで済みました。
これら精密検査の費用は、会社が負担してくれる制度があり、後日返ってきます。

検査後の過ごし方

クリニックを出てから、家族のグループLINEに結果を報告しました。

お腹の張りが取れたら、軽めの食事を摂っても良いとのことだったので、クリニックの近くのコンビニで、塩むすびを買って食べました。
本当の意味での空腹に食べる塩むすびは、涙が出そうになるくらいおいしかったです。

公共交通機関を使って、ゆっくりのんびり帰宅しました。
せっかく腸内がきれいになったので、乳酸菌飲料を飲もうかとコンビニでヤクルト1000を買いました。

夕食は、普通食でも良かったのですが、消化の良い冷凍うどんを温めて食べました。食欲には勝てず、2玉食べてしまいました。

その日は、トレーニングと入浴をしないでゆっくり過ごしました。

さいごに

検査結果が出るまでの間、「死」が頭をよぎりました。

しかし、まだ「生」への執着があるようで、自分が入っている医療保険で何が保険適用になるかを確認しました。先端医療も対象になっている保険に入っていたことは、ちょっとした安心材料でした。

また、以前、胃のバリウム検査で腫瘍の疑いありになった際に、胃カメラの検査を受ける前に、巣鴨のとげぬき地蔵尊高岩寺にお参りして、御影を授かり、検査の結果、腫瘍はなく、逆流性食道炎とピロリ菌などで済んだことがありました。投薬治療だけで済みました。
今回も検査前にお参りして、結果、問題なかったので、本当に感謝しています。(お礼参りも済ませました。)

信心深いわけではないし、特定の宗教に傾倒しているわけではありませんが、なんとなく心強かったです。

検査を受ける前は、お尻を見られるのは嫌だとか、どうせ痔だろうとか、精密検査を受けなくても自分は大丈夫じゃないかとか、検査から逃げる方法を考えていましたが、今となってはもっと早く白黒はっきりさせればよかったと思っています。

もし、この記事を読んだ方で、大腸内視鏡検査をためらっている方がいらっしゃったら、できるだけ早く受診されることをおすすめします。

#この記事は、特定の医療機関を推薦するものではありません。信頼できる医療機関、医師を探して検査を受けてください。


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Satomi Abe あべっち
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