あべちゃん

お酒とタバコと女性をこよなく愛するおじさんです。

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草野球がうつ病を治した

照明がまぶしかった。 球場の芝生は荒れていたが、僕にとっては緑の絨毯のように見えた。夢のような光景だった。 「僕は生きている」。 体の中を熱い血が流れるのを感じた。もう何年も味わっていない生きる喜びが体の奥から湧き上がってきた。 僕は40歳の時に重度のうつ病になった。仕事に押しつぶされたせいである。 某新聞社のデスクをしていたが、朝10時から夜中2時過ぎまでの勤務が状態化していた。 朝は記者からその日の出稿を聞き取り、朝刊にどういった記事を載せるかメニューを作る。

    • ぷちえっち・ぶちえっち38 あれって誘ってた?

      僕は中学3年生の時に生徒会長をしていた。 別に生徒会長になりたかったわけではないが、生徒会担当の先生に「立候補してくれ」と頼まれたので立候補し、まあ形だけの選挙で選ばれたのだ。 当時僕は学業優秀、品行方正の優等生であり、先生としても座りがよかったのだろう。  副会長は淳子ちゃんだった。 会長は男、副会長は女、というのが不文律になっており、こちらも順当に選ばれた、という感じだった。 3年生は6クラスで約300人の生徒がいるが、僕と淳子ちゃんは試験では常に1番を争ってい

      • ぷちえっち・ぶちえっち37 妻が元ヤンキーだった

        僕は25歳の時に結婚した。仲間内でも一番早いほうであった。  妻は同い年の25歳で、幸子といった。 ちょっと珍しいパターンで、21歳の時に幸子の父と知り合ったのが結婚のきっかけだった。  東京・中野の飲み屋で友人と3人で飲んでいる時に、隣の席に座っていたのが幸子の父親だった。 3人でカラオケを歌ってはしゃいでいると、 「おい、面白いやつらだな。俺が払ってやるから一緒に飲もう」 と入ってきたのが父親だった。 うさんくさいおっさんだな、と思ったが、貧乏学生にとって飲み代

        • ぷちえっち・ぶちえっち36 バブルに負けた日

          僕が早稲田大学に入学したのは1983年だった。 大学に初めて登校してすぐに足を運んだのは、学生課だ。学生の入居者募集の張り紙が壁一面に貼られている。実家は鹿児島なので、一人暮らしになる。 まずは住むところを決めなければ話にならないと考えたからだ。  まだアルバイトも決まってなかったし、とにかく金がない。東京での学生生活にどの程度生活費がかかるかも見当がつかなかった。少しでも安い部屋を探したかった。  入居者募集の張り紙は、とにかく値段だけを見た。そして、すべての物件の

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        • ぷちえっち・ぶちえっち
          14本
        • ぷちえっち・ぶちえっち
          0本

        記事

          ぷちえっち・ぶちえっち35 おばさんに振られた日

          この連載はちょっとえっちでちょっと笑えるお話です。 僕はもう50代半ばになる。でも、女性の好みは20代限定である。 30代以降はどうしても好きになれない。まあ、相手も僕に好きになって欲しいとは思っていないであろう。 30歳を超えて魅力的だと思えるのは石原さとみさんだけである。  友達からは非難されるが、僕としては首尾一貫しているのだ。 15歳の時は、同い年の女の子よりも20代のお姉様のほうが色っぽくて好きだった。それから40年、ずーっと女性は20代が好きなのだ。

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          女性議員5割の悪夢

           日本は女性の政治家が少なすぎる。オトコ社会の弊害の象徴だ。と言われる。  確かに現実はそうだ。国連のUNウィメンなどの調査によると、国会議員に占める女性の割合は、日本はOECD加盟国最低で、世界で165位。女性閣僚の比率は15%でG7で最低だ。 世の中が男女半々なのを考えれば、女性の国会議員や閣僚は確かにもっといてもいい。  しかし、数さえ増えればいいというものではない。問題は「質」である。 いやしくも国民の代表として国政を議論したり、大臣として国民生活に関わる重要

          女性議員5割の悪夢

          ぷちえっち・ぶちえっち35 声のおおきな女の子

          この連載はちょっと笑えるちょっとエッチなエッセイです。今回は「ぶちえっち」編。結構エッチなお話です。  大学1年生の時、僕は東京・荻窪の築35年の木造アパートに住んでいた。6畳1間、台所、トイレは共有で家賃は1万5000円。 敷金、礼金はゼロで、大学生協に張り出されていた物件のうち最も安いモノを選んだ。 とにかくお金がなかったのである。雨風しのげればいい、という感覚であった。 外見は民家のような2階建てで、10室あり、住人は男ばかりでほとんどは僕と同じ貧乏大学生だった

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          ぷちえっち・ぶちえっち34 初めてのホテトル つちのこを見た!

           この連載はちょっとエッチなちょっと笑えるお話です。今回は「ぶちえっち」編。ちょっと際どいお話です。 女性は嫌な気分になるかもしれないので読まないでください。  「おい、このあとホテトル呼ぼうか」。  3つ先輩の丸山さんが言った。僕たちは仕事仲間3人で東京・神田の居酒屋で飲んでいた。 この日は給料日だった。職場の噂話や女の話でいつになく盛り上がっていた。  丸山さんによると、上野のホテトルで2万3000円で最後までやらせてくれるところがあるという。しかも、若くてかわ

          ぷちえっち・ぶちえっち34 初めてのホテトル つちのこを見た!

          ぷちえっち・ぶちえっち32 振られ続ける日々

          この連載はちょっと笑えるちょっとエッチなエッセイです。今回は「ぷちえっち」編。ちょっとだけエッチなお話です。  この連載で前にも触れたが、僕は自分が50代のおじさんなのにも関わらず、20代の女の子が好きである。ぎりぎり頑張っても35歳までである。 それ以上の年齢のおばさんには、一切性的魅力を感じない。一人の人間としては尊敬できる人、人格が好きな人はいるけれど、エッチは全く考えられない。 絶対に立たない自信がある。 世の中には熟女パブというものもあるらしいが、店に行く客

          ぷちえっち・ぶちえっち32 振られ続ける日々

          ぷちえっち・ぶちえっち31 中国人女性に恋して

           この連載はちょっとエッチでちょっと笑える話のエッセイです。今回は「ぷちえっち」編。ちょっとエッチなお話です。   今回の話は僕の友人の体験談である。友人になったつもりで、友人は「僕」という表現で書く。  今から15年前のことである。  僕は先輩に連れられて、埼玉県さいたま市の中国人パブに足を踏み入れた。日本人のキャバクラは行くが、中国人の店は初めてである。内装はけっこうシックで上品な感じで、ちょっとドキドキする。   「お待たせしました。絢香さんです」。  黒服の

          ぷちえっち・ぶちえっち31 中国人女性に恋して

          男子寮からの逃走

           僕は高校の3年間函館にいた。男子校で寮生活である。まあ、思春期で女子に興味津々の健全な男子にとっては最悪の環境といっていい。  高校の寮であるから、夜間の外出は禁止である。もし外出したり、宿泊したりする際は、それなりの理由を付けて許可をもらわなければならなかった。  では、実態は、というと、みんな結構夜遊びで外出していたのだ。 夜10時半くらいに、寮の先生が各部屋のドアを開けて点呼をしに来る。それさえ乗り切れば、まあ大丈夫、なのである。  ほとんどが4人部屋で、僕の

          男子寮からの逃走

          コロナが映す日本人と個人の自由

           僕は千葉県の市川市に住んでいる。毎日4時半になると、町内をカバーする大型スピーカーから繰り返し同じ放送が流れていた。  「4時半になりました。子どもたちはおうちに帰りましょう。地域の皆様も見守りをよろしくお願いします」。  まあ、毎日毎日ご苦労さまだね、ぐらいに思っていたのだが、新型コロナウイルスの感染拡大で政府が緊急事態宣言を出した4月上旬からこの放送はなくなった。代わりに、こんな放送が流れるようになった。 「新型コロナウイルスの感染が拡大しています。不要不急の外出

          コロナが映す日本人と個人の自由

          ぷちえっち・ぶちえっち30 函館ナンパ大作戦

            この連載はちょっと笑えるちょっとエッチなエッセイです。今回は「ぷちえっち」編。ちょっとだけエッチなお話です。 僕は高校生の時、北海道の函館にいた。全寮制の男子校であった。  当然のことだが、学校の中では、右を向いても、左を見ても、男だらけであった。教師も男ばっかりである。さらに、学校が終わって寮に帰っても、男、男、男である。  学校や寮の中で、女性は売店か食堂のおばちゃんだけであった。売店に30代のわりと美人の女性が一人いたが、校内では大人気で、彼女見たさにパンがあ

          ぷちえっち・ぶちえっち30 函館ナンパ大作戦

          コロナが迫る企業の変革

          新型コロナウイルスの感染拡大は、企業に経営理念の変革を迫っている。これまでの株主を最重視する経営から、従業員や社会への貢献を重視する経営への転換である。  「米航空大手のデルタ航空は、手元の現預金が約1カ月半で干上がってしまうほどの苦境に耐えかね、14日に54億ドルの政府支援の受け入れを決めた。アメリカン航空とユナイテッド航空もそれぞれ58億ドルと50億ドルの支援を求め、米政府が航空業界のために用意した250億ドルは瞬く間に使い切られようとしている」(日本経済新聞4月29日

          コロナが迫る企業の変革

          母が子どもになった日

           久しぶりに福岡に住む妹から長文のメールが来た。  年末に帰省したときに、母親の様子がおかしかったことを綴っていた。せっかく帰省した妹にほとんど関心を示さず、話しかけても半分ぐらいしか答えが返ってこなかったらしい。  母は80歳、父は83歳になった。  いままで2人とも元気で、病気らしい病気はほとんどしなかった。鹿児島で2人暮らしをしており、何年かに1度東京から帰省する。僕も仕事は忙しい。何より元気でいてくれるのが一番、と安心していた。ただ、いつか介護などの問題が出てく

          母が子どもになった日

          ぷちえっち・ぶちえっち29 息子の彼女と初対面

          この連載はちょっと笑えるちょっとエッチなエッセイです。今回は「ぶちえっち」編。かなり際どいお話です。  僕には子どもが3人いる。長女、長男、次男である。それは次男・真二郎が大学1年生の時であった。  真二郎は生まれてから19年間、一度も彼女はいなかった。顔もまあ十人並みだし、背は185センチ、性格も悪くない。親から見ると、人並みに彼女の一人ぐらいいても良さそうなものなのになあ、と思っていた。  長男は当時大学4年生。家にはとっかえひっかえ女の子が来て、部屋のドアを閉め切

          ぷちえっち・ぶちえっち29 息子の彼女と初対面