「価値観」の共有の大切さは、阪神タイガースが弱かったワケが教えてくれる!
「中小企業は、仕組み化で『イノベーション』を起こす!」では、中小企業にこそ「イノベーション」が必要であり、限られた社員で「イノベーション」を起こすためには仕組み化が必要であることをお伝えしました。
さて、いきなりですが、あなたの周りには、
「思うような人材が募集して来ない」
「採用してみると、思ったような人材ではなかった」
と、ぼやいている経営者はいませんか?
このような問題には、色々な原因がありますが、特に「採用してみると、思ったような人材ではなかった」となってしまう場合は「採用すること」自体が、目的化している可能性があります。
つまり、本来の採用面接の目的は「自社の価値観に合った人材を見極めること」です。
しかし「採用すること」が目的になると「入社してくれる人を選ぶ」ようになります。
その結果、
「この人なら入社してくれそうだ」
「希望する人材とは言い難いけど、この人を採用しておかないと、採用人数は確保できないからなぁ」
「問題は感じるけど、入社したら、きっと頑張ってくれるはずだ!」
というような「入社を前提とした」面接になっている可能性があります。
ひと昔前(野村克也監督の就任前)、阪神タイガースのスカウトする人(スカウトマン)は、契約できそうな選手を選定・推薦していたと言います。
何故なら、当時、阪神タイガースでは、スカウトマンが選定・推薦した選手が契約することでスカウトマンの報酬が発生する成果報酬制度を取っていたからです。
このため、スカウトマンは能力ある選手よりも取りやすい選手を選んでくる結果となったのです。
ここで、
・阪神タイガースを強くするんだ!
・そのために、こんな人材が必要だ!
という価値観が共有化できておれば、成果報酬制度でも、優秀な選手を集めることができたと思います。
しかし、価値観を共有化していなかったため、阪神タイガースのスカウトマンは、自身の都合(報酬)のためだけに、選手を選定・推薦していたのです。
あなたの会社では、人を採用する時の基準、つまりは、自社の価値観(バリュー)は明確ですか?
確かに、中小企業では「自社の希望する人材が応募してくる確率も高くはないため、自社の希望を押し通すようでは、採用できない」というお言葉もあるでしょう。
しかし、そのような「矛盾」を乗り越えて「では、どうするか?」という行動が重要であり、その「矛盾」を乗り越える過程が、経営の醍醐味ではないでしょうか。
まずは「矛盾」があることに気付く、そのことから始めて頂ければ、次なる大きな一歩を踏み出せるかと思います。
以上
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