財政出動は為替レートでキャンセルされるから無効⁉︎財政出動為替無効化論に徹底反論します!

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前回の記事でも少し触れたり、財政出動に反論する人を反論するでも書きましたが、良く財政出動をすると、為替レートが円安になるから輸入品の価格が上がって無効とか…逆に円高になって輸出品の価格が上がって無効とかを最近良く聞くようになりました。これについて、今回は具体的な数字を使って反論しようと思います。ただし、その前に言いたいこととして…


円安になるのか円高になるのかどっち?

なぜか相反する内容が両立してる状態です。絶対にどっちかにしか動かないので両方はあり得ません。むしろ、相反する反論が成り立つということはそれでお互い相殺して為替レートは元に戻るんじゃないの(笑)?とも思いたくなってしまいます。

取り敢えず、今回は諸説あるという前提で好意的にとらえ、円安になった場合、円高になった場合を数字でもって比較したいと考えます。

まずはそれぞれの理屈を簡単に説明します。

円安になる理論は財政出動により、景気が良くなるのでインフレになる。そうすると円の価値が相対的に下がるので円安ドル高になり、輸入品の物価が上がって相殺される。 

円高になる理論は財政出動して景気が良くなるので民間の投資も増え、結果として貸出し金利が上がる。相対的に金利が上がることで海外から円が買われるようになる円高ドル安になり、輸出品の物価が上がって相殺される。

という理論になります。なので、今回は以下の設定で考えてみます。

日本人Aさんの収入を20,000円、アメリカ人Bさんの収入を200ドル、200円(輸入原材料100円)で自国とアメリカで商品を売ってる日本企業X、2ドル(原材料は自前)で自国と日本に商品を売ってるアメリカ企業Yを想定します。

Aさん、Bさんはそれぞれ収入の半分を輸入品(AさんならYの商品、BさんならXの商品)にもう半分を自国品を買うという想定で、為替が変動した時のそれぞれの企業の売上とA.B2人の商品が買える個数を考えます。また、財政出動をしたその連動で為替が動くという想定なので今回は財政出動をした結果GDPが10%伸び、Aさんの収入も10%伸びたと仮定します(GDPは所得の合計でもあります)それに合わせて為替も1ドル100円を基準に10%円安円高に動かして、個人が買える個数と企業の売上がどうなっていくかの推移を見ます。なお、日本企業Xの商品は価格の半分が輸入品で構成されているので為替の変動により、商品価格も変動するとします。またアメリカ側は財政出動しないとします。なのでBさんの収入は最後まで200ドルで行きます。

まずは財政出動無しの状態で1ドル100円の場合を見ます。(左が日本、右がアメリカ)

収入 A:20,000円 B:200ドル

価格 X:200円 Y:2ドル

輸入品購入 Yの商品:50個 Xの商品:50個

自国品購入 Xの商品:50個 Yの商品:50個

個人の合計購入数 A:100個 B:100個

企業の合計売上 X:20,000円 Y:200ドル

となります。ここから日本側の財政出動で為替が変動していくと仮定します。では財政出動によりGDPが10%伸びて、それに合わせて上記から10%円安に動き1ドル110円になったとします。

収入 A:22,000円 B:200ドル

価格 X:210円 Y:2ドル

輸入品購入 Yの商品:50個 Xの商品:52個

自国品購入 Xの商品:52個 Yの商品:50個

個人の合計購入数 A:102個 B:102個

企業の合計売上 X:21,788円 Y:200ドル

となります。今度は円高に10%動いたとし、1ドル90円になったとします。

収入 A:22,000円 B:200ドル

価格 X:190円 Y:2ドル

輸入品購入 Yの商品:61個 Xの商品:47個

自国品購入 Xの商品:57個 Yの商品:50個

個人の合計購入数 A:118個 B:97個

企業の合計売上 X:20,473円 Y:222ドル

となります。

このように円安円高で個人の方が旨みが強いのか?企業の旨みが強いのか?の違いが出ますが、どう見ても…

財政出動が為替によってキャンセルされたとは言えません!

個人か企業かで旨みの強さが変わりますが、どちらも財政出動前より得してます。

為替レートが出した額以上に上がったり下がったりするかもしれないだろう?そうなったら差し引き0かマイナスになるって言われるかもしれませんが、逆に言うとそれって…

財政出動が要因の変動ですか?

財政出動の影響で為替が動き効果がキャンセルされるなら財政出動額で考えないとダメではないでしょうか?為替が動く要因は財政出動だけではありません。災害や戦争などの有事、リーマンショックのような財政以外の金融危機などからも変動します。財政出動で為替が動いて効果がキャンセルされると主張するのに、他の要因を持ってきてしまったら議論として…

アンフェアではないでしょうか?

もちろん財政出動が呼び水になり何かのバブルが起きて民間が銀行から借りまくって…という事はあり得ます。しかしです。無くてもバブルは起きます!直近の例で言えばビットコインのバブルなんかがありますが、あれは…

財政出動の結果でしたか?

違いますよね!となると、バブルの呼び水になるかもしれないからやらない!とはならないと言うのが分かると思います。

推測にはなりますが、何でキャンセルされると思ってしまうのかと言うと、財政出動によるお金全体の量しか見ておらず、個人の所得も上がるのだ!という視点が抜けてるためこういう誤解が起きてしまうのでは?と推察します。上記の計算でAさんの所得が財政出動後も変わらなければ損得が出ます。でも経済は繋がっているためお金を出せば誰かが不当に溜め込んだり、抜いたりしない限り個人の所得も上がります。

いかがだったでしょうか?財政出動すると為替レートが変わるから無効化される事が、まぁまぁあり得ないというのが分かったと思います!

最後まで読んで頂きありがとうございます😊






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