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MMTに対する誤解!〜MMTは行うものではありません。現象の説明です〜

未だにMMTに批判的な人に「MMTをすると…」というフレーズを使ってお話しする人がいますが、MMTは…

するものではありません!現象に対する説明です!

そして、それは同時に…

世界中はMMTで動いている!

と言えます。そもそもですが、経済学自体がこの世界の経済現象に対する説明をした物になります。ただ、今までの経済学が…

現象を上手く説明出来ていない!

という問題がありました。それは貨幣が何かという根本的な部分を間違えていたからに他なりません。とは言え、それが原因で出てくる理論が全てメチャクチャだったら相手にされないのですが、部分的に正しかったり常識的な感覚から乖離していなかったことで支持されてきたというのがあります。

それでは世界はMMTで動いているというのはどういうことか?例えるなら、どれだけニュートン力学を否定しようにも宇宙の物理現象は光速より十分遅い範囲ならニュートンの運動方程式からは逃れられません。どんな風にボールを投げてもニュートン力学の範囲に収まります。MMTも同じで、どんなに否定したところで絶対に変わらない原則…例えば誰かの負債は誰かの資産というような貸し借りの関係は人間社会のあるところ必ず存在します。こういった原理原則を体系的にまとめた理論がMMTになります。だからこそ、MMTは…

するものでは無い!

と言えます。よく発展途上国では通用しない。とかを言う方がいますが…

そういった国の状態もMMTを通して考えることができます。

例えば、とある国の財政は破綻するか?しないか?問われた際に、MMTの観点で見ればその国の供給能力がどうなってるかを見ます。そこで、その国の国債は外貨建てが多いのか?少ないのかを見て、外貨建てばかりなら破綻する恐れがあると言えます。

このように、何かに限定した理論ではありません。問題なのは…

MMTを通した政策論とMMTそのものを一緒にして批判すること!

になります。これは経済学が政策論と結び付いてるために違和感を感じないのかもしれませんが、これは他の学問から見たら異様です。というのも科学そのものには良い悪いはありません。例えば、アンモニアを合成するハーバーボッシュ法は、作物に必要な肥料を作れます。しかし同時に銃火器に必要な火薬を作ることもできます。同様に物理学でもロケットも作れるし、弾道ミサイルも作れます。良い事にも悪い事にも使えます。そして、悪い事にも使えるからと言って…

「火薬を作れるハーバーボッシュ法は間違ってる!」とか、「弾道ミサイルを作れるから物理学は間違ってる!」とは誰も言いません。ですが、MMTになると…

「MMTを肯定する者の背後にある思想は〇〇だ!よってMMTは間違っている!」

と、ここまでストレートな表現ではないですが、要約するとこのような批判をしている事が多いです。これは明らかに…

おかしいです! 

批判すべきはその思想であって、MMTではありません。何ならこのタイプの批判は…

何一つMMTを批判出来ていません!

分かりやすくするために、もう少し具体例を使って書くと…

「MMTを肯定する〇〇は給付金を出せ!と言っている。安易に給付金を出すと労働意欲が失われて生産性が下がる!よってMMTは間違っている!」

となります。何らMMTを批評出来ていないのにMMTは間違っているという結論に持っていこうとします。この批判を正しくするならばこうなります…

「○○は給付金を出せ!と言っている。安易に給付金を出すと労働意欲が失われて生産性が下がる!よって○○の主張は間違っている!」

これなら批判内容はともかく主張はおかしくありません。MMTを絡める必要はありません。つまりです・・・。

政策や思想を批判するなら、その中身を批判すべき!

となります。なので、MMTを検証したいなら学問的な事実や現象を。政策や思想を検証したいなら、政策、思想そのものを!となります。学説と政策、思想を混ぜて批判するのはタダの印象操作でしかなく、言ってしまえば・・・

プロパガンダとも言えます!

いかがだったでしょうか。政策、思想とMMTを一緒に批判している文章には要注意です。意識、無意識問わずプロパガンダ的文章になっている可能性が高いです。

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