Zapier:クラウドサービス同士の橋渡し、データ接続のパイオニア
Zapier(ザピアー)は2011年にスタートしたアメリカ・カリフォルニア発のWebアプリ同士のデータのやりとりを自動化するサービスです。
integration Platform as a serviceを略して、iPaaSの一つと呼ばれます。
1.integrationするとは?
integration(インテグレーション・統合)するというのは、
複数のサービスにあるデータを自動的に加工して、業務の流れや複雑な作業を効率化するもの
です。
ZapierではTRIGGERとACTIONという2つの重要な概念があります。
TRIGGER(トリガー):データ加工を自動で実行する契機
ACTION(アクション):各サービス上でデータ加工する内容
具体的に上画面で説明すると、
1.Gmailで新しいメールを受信する(実行する契機)
2.添付ファイルをGmailからDropboxにコピーする(加工する内容)
3.Dropboxに保存された通知をSlackに送信する(加工する内容)
という流れになります。
2.設定方法イメージ
1)TRIGGERの設定
例えば、Facebook広告から申し込みが入るTRIGGERを設定します。
「Choose App & Event」では、Facebook広告を選択します。
「Choose Account」では、Facebookの情報を取得するためのログイン情報を設定します。
ここで設定されたログイン情報は、自動でデータ加工が実行されるときに使われるもので、一度設定すればOKです。
「Customize Lead」で申し込み情報を確認します。
上画面のようにサンプルデータが確認できるので、設定がしやすいです。
この中で必要なデータだけを選択して、ACTIONに送信することも可能です。
このFacebookのデータをGoogleスプレッドシートに保存します。
2)ACTIONの設定
スプレッドシート側も、「Choose Account」でGoogleアカウントを事前に登録します。
「Customize Spreadsheet Row」でどのシートのどの項目にデータを保存するか選択できます。
3)実行
Zap(ザップ)というのは一連で設定した自動実行プログラムのことです。
設定が全て完了したら、「TURN ZAP ON(ZAP有効)」にします。
契約プランによりますが、実行間隔は2分から15分です。
4)実行結果
実行されると、このように結果が一覧で確認できます。
失敗していると「Errored」が表示されますので、詳細を確認して修正します。
実行内容はこのようにログ形式で表示され、エラーがある場合も該当のデータが表示されるため、素早く対応が可能です。
5)利用事例
Webサイトのフォームから問い合わせが入ったら、顧客管理データベースに「未対応」状況で自動保存する
Zapierなしでよくある運用は、フォームからBCCで送信あれる顧客向けの自動返信メールを見て、顧客管理システムにコピペする方法です。
必ず見落としますし、コピペミスしますし、そもそも無為な作業を毎日続けるのは悲しくなります。
この場合、Zapierを使用すれば、WordPress(Webサイト)のデータベースに標題が「問い合わせ」のデータが入ったら、kintone(顧客管理システム)に書き込む、ということが自動でできます。
全社員への経費申請のリマインドを毎月自動で行う
Zapierなしでよくある運用は、BCCで全社員にメールする、です。
毎月少しづつ違う経費申請の締切日に合わせてリマインドするのは、担当者が休んだり、変わったりしたら忘れてしまったりします。
この場合、Zapierを使用すれば、Googleカレンダーに「経費申請締切」というスケジュールが入っていれば、Slack(メッセージアプリ)に経費申請システムへのリンクと締切日を送信する、ということが自動でできます。
3.価格
最新の価格はこちらをご確認ください!
ZapierはZaps(設定可能数)とTasks(実行回数/月)によってプランが決まります。
設定数5つ、実行数100回までであればFreeプランが使用できます。
4.おすすめコンテンツ
NoCode Schoolさんが動画コンテンツを提供してくれています。
また日本語だと本気のパソコン塾さんもチュートリアルを提供してくれています。
英語になりますが、公式サイトがZapier Universityとして動画を公開しています。
私の記事は全て無料で公開する方針です。時々サポートいただけるとうれしいです。それを糧に毎日記事を書きます。